訪問マッサージをストックビジネスとして成功させた整体師〜カギは高齢者の喜びを継続すること
LIMO / 2020年4月11日 20時20分
訪問マッサージをストックビジネスとして成功させた整体師〜カギは高齢者の喜びを継続すること
ビジネスの安定成長に欠かせない仕組みである「ストックビジネス」。今回はストックビジネス構築の成功事例を紹介したいと思います。
訪問マッサージの「価値の本質」とは
筆者がともにストックビジネスを探求する仲間に、訪問マッサージを全国に普及させた藤井宏和さんがいます。藤井さんは「一般社団法人 日本訪問マッサージ協会(https://www.houmon-massage.jp/)」を立ち上げ、今では500人以上の会員を抱える同協会を代表として率いています。
マッサージ業というと一般には店舗を思い浮かべると思うのですが、訪問マッサージの場合は、国家資格を持ったマッサージ師が個人宅や介護施設などを訪問し、主に高齢者をお客様として施術を行います。
また、上述の日本訪問マッサージ協会では、そのような訪問マッサージを行う施術師に対して技術指導や経営指導を行っています。国の保険適用制度を活用することで負担も少なく、外出もまなならない要介護のお年寄りからとても喜ばれるサービスです。
私自身、藤井代表と話すまで訪問マッサージに関する知識はまったくありませんでした。しかし、インタビューでその内容を知ると、いてもたってもいられず、すぐに85歳の母に訪問マッサージをプレゼント。そのくらい大きな魅力を感じました。
そして、施術を受けた両親から喜びの電話をもらった時の私の嬉しい気持ち、この喜びの連鎖こそ藤井代表の提供している「価値の本質」であり、強固なストック性の源だと感じたのです。
不安定なフロービジネスから脱却したきっかけは?
成功したストックビジネスには、ある共通する大切なポイントがあります。それは、顧客が必要としている価値を継続的に提供できているということです。
そこに到達するには、顧客が必要としている価値は何か? 価値がきちんと顧客に継続して届くように的確にサポートしているか? 自分は顧客がサービス利用を持続するのになくてはならない存在か? こうした自問自答を繰り返さなければなりません。
藤井代表自身、サラリーマンからいきなり施術師の道に飛び込んだものの、最初はまったくうまく行かなかったそうです。初月の売上は親戚や友達を含めて8万円、翌月もその翌月も4万円だったといいます。つまり、施術からの収入だけでは先が見えないフロービジネスというわけです。
そこで偶然にも、高齢の祖母を施術した時に国への保険申請をしたら非常に喜んでもらえた。この小さな出来事にピン!と来るか、そんなものかと流してしまうかが、その先の事業化やストックビジネスの構築がうまくいくかどうかの分かれ目になります。
協会が成長を続けるための付加価値とは?
ストックビジネスアカデミー発足時から藤井代表はストックビジネスを学んでいますが、私が初めて会った時から感じていたことは、多忙な中でも事業のヒントを得ようと貪欲に情報収集する熱心さでした。
藤井代表と話していると、その熱心さの原点は自分のところへ頼ってきている協会会員への責任感だということがよくわかります。今でも施術をしながら会員の相談にも直接対応して、訪問マッサージというサービスの本質的な価値を高めようとする姿勢があるからこそ、成長を続ける協会が出来上がったのだと思います。
改めて藤井代表の起業からの変遷を整理してみましたが、随所にストック化に有効な「会員にとって継続的な価値」「会員にとってなくてはならないもの」が見えます。
そもそも、マッサージというのは具合が悪くなれば通いますが、治るとやめてしまうという特性(ストック思考では「卒業モデル」と表現します)があるのでフロービジネスの要素が強いものです。
そこで、国の保険適用制度を活かすことで極めて高いリピート率を実現する方法を指導したり、業務支援システムを開発して会員の業務効率を高めたり、会員の成功事例を共有することで協会員全体の収益力向上をサポートしたりと、主だったところでは以下のような新たな付加価値を次々と整えて行ったのです。
訪問マッサージ開始・・・国の補助制度に沿った商品提供
インターネットでの患者募集・・・IT活用
経験を小冊子化~販売・・・ノウハウの商品化~ハウスリスト獲得
会員への情報サービス開始・・・ハウスリスト活用~組織化
自社システム開発・・・システムを「貸す」ことで継続率向上
協会設立と情報提供・・・ノウハウ共有とコミュニティ化
患者の紹介・・・営業支援
メール相談の実施・・・継続する価値提供、本質的なニーズ把握
開業パックプラン販売・・・業界の変化へ対応
おわりに
藤井代表は首尾一貫して、利用者である高齢者に喜んでもらうために、いかにして施術師が施術に集中できるかを探求し、その結果、収入が安定しない状態で困っている施術師に安定的な収入を得る機会を提供することができています。
何より、利用者の喜びと施術師の豊かさを維持するという目的がブレていないところが安定したビジネスの土台となっていると言えるでしょう。そして、参加する施術師の利益を最大化して得られた対価から確固としたストックビジネスを構築しているのです。
* * * * *
今回はストックビジネスアカデミー(SBA)の会員限定コンテンツ「実践企業インタビュー」の中から一部抜粋してお届けいたしました。あなたにとって事業拡大のヒントとなれば幸いです。
ストックビジネスアカデミーについてはこちら(https://otaketakahiro.com/jissen)をご覧ください。
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