モラル上でのマスク利用。今考える「公共の場での配慮」
LIMO / 2020年3月28日 20時35分
モラル上でのマスク利用。今考える「公共の場での配慮」
2020年3月現在、世界的に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が猛威を振るっています。日本もその例に漏れず、感染症患者の確認が毎日のように報告されています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に限りませんが、以前から感染予防には手洗い・うがいが有効とされています。さらにマスクを着用が、市民ができる拡大予防策とされています。
「マスクをしたまま人に向き合うのはマナー違反」という意見もありますが、実はモラルという点で見ると、公共の場ではマスクを着用しないことが、かえって人に不快な気分を与えているということもあるのです。今回は、公共の場におけるマスク使用のモラルについて、考えていきたいと思います。
「マスク無し」が迷惑行為ともなり得る
2019年10月1日から11月30日、一般社団法人・日本民営鉄道協会が実施した「2019年度 駅と電車内迷惑行為ランキング(https://www.mintetsu.or.jp/activity/enquete/2019.html)」のアンケート結果を見ると、第6位に「周囲に配慮せず咳やくしゃみをする」があげられています。ちなみに、第1位は「座席の座り方(詰めない・足を延ばす等)、第2位は「乗降時のマナー(扉付近で妨げる行為)、第3位に「荷物も持ち方・置き方」です。
咳やくしゃみをすること自体は、身体から発せられる不随意運動であり、自力で抑えることはできません。そのため、咳やくしゃみをすること自体を咎める人はいないでしょう。
それなのに何故、このアンケート調査では迷惑行為6位にあがっているのか。それは、咳やくしゃみをする際の配慮の無さが咎められているです。咳やくしゃみをしそうになったら、誰もいない方を向いて袖口で口元を抑えるなど、周囲の人への配慮がエチケットでありモラルと言えるのです。
ただ、電車などの混みあっている場所では行動の自由も制限されてしまい、とっさに出た咳やくしゃみに配慮することができないかもしれません。そのような場では事前にマスクで対処できるよう、配慮することが好ましいと考えられます。
このような配慮を求める声は、決して、今回の感染症拡大の影響だけとは言えません。本アンケート実施時期をご覧頂いても分かるように、それ以前から多くの人が迷惑行為として感じているです。感染症拡大でマスクの存在がさらに注目されている今となっては、さらにこのような配慮を求める声が強くなっていることが容易に想像できるのではないでしょうか。
実は低かったマスク着用率
「海外でマスクをしているアジア人は、ほぼ日本人旅行者」と言われるという、まことしやかな噂もあったくらい、ひと昔前からマスクを着用している人が増えて来たように見受けられます。花粉症や鼻炎といった、持病で着用を余儀なくされている人もいることでしょう。
そうは言っても、実際のところはさほどマスク着用率が高くないという調査結果も出ているのです。アジアを舞台に、旅行事業・ITオフショア開発事業・ライフイノベーション事業・投資事業など、幅広く事業展開を行っている株式会社エアトリが、20代から70代の男女1322名を対象に「マスクの着用に関するアンケート調査(https://drive.google.com/file/d/18ylfKjO8Ac7_qA-_B9SFPnZd1z1PkcYL/view)」を行いました。調査期間は2020年2月2日から4日です。
この調査内容で『自身が風邪などの感染症に掛かっている時、外出時にマスクを着用しますか?』という質問に対し、YES(はい)と答えたのは全体の71%に過ぎなかったのです。自身が感染症であるという認識があっても、マスクを着用しないで外出するという人が3割強も存在しているという現状が分かります。ちなみに、同質問の中でYES(はい)と答えた男女比率は『8(男性):2(女性)』となっています。
調査結果は以前のものであり、その間にも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響で、多くの人の認識が変わってきたとも想像されます。
ですが、マスク着用云々については習慣的な要素も大きいため、すぐさまこの調査結果の数字が大きく変わってくるとは想像に難いところもあると、思わざるを得ません。現状の市場によるマスク品薄も影響し、「無いなら仕方ない」として、普段と変わらない行動をしている人がいるという事実も、予想されるのではないでしょうか。
マスク入手が困難でも、周囲への配慮が大切
現在は、どこに言ってもマスクを入手することが出来ず「マスクを着用したくても出来ない」という方も多いことでしょう。マスクが買いたくても買えないのは、その人の責任ではありません。
ですが、だからと言って「マスクが無いから仕方ない」と開き直るのは、配慮に欠けた行為であると言わざるを得ないのではないでしょうか。
マスクが無ければ、SNSなどでも話題となっている手作りマスクや簡易マスクを作成するという方法もあります。
または、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に限らず、風邪といった感染症の疑いがあるのであれば、極力外出を控えるという配慮も、現在だからなおのこと以前以上に配慮を持った対応が必要と言えるでしょう。
個人それぞれに様々な理由があると思いますが、今もっとも大事なことは何なのか、1人1人の意識をしっかりと持った上での、配慮および対応が求められているのではないでしょうか。
【参照】
株式会社エアトリ「マスクの着用に関するアンケート調査(https://drive.google.com/file/d/18ylfKjO8Ac7_qA-_B9SFPnZd1z1PkcYL/view)」
一般社団法人・日本民営鉄道協会が「2019年度 駅と電車内迷惑行為ランキング(https://www.mintetsu.or.jp/activity/enquete/2019.html)」
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