時短で子どもが喜ぶ朝食って? 管理栄養士おすすめのイライラ解消メニュー

LIMO / 2020年4月2日 10時45分

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時短で子どもが喜ぶ朝食って? 管理栄養士おすすめのイライラ解消メニュー

まもなく春の新生活シーズンがスタートしますが、今年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響もあって、例年以上に慌ただしくなることが予想されます。

また、進学や進級、クラス替えなど子育て世帯にとっても春はなにかと気ぜわしくなりがち。特に保育園や幼稚園に通っている子どもは生活リズムが変わって寝坊をしたり不機嫌になったりして、朝ごはんを食べてくれないことがたびたび起こります。

子どもの朝ごはんについて、「これだけは食べさせておけばOK!」といったポイントはあるのでしょうか。カゴメ株式会社の管理栄養士・上ノ堀 聡子さんに詳しいお話を聞きました。

朝食抜き、栄養バランスの偏りは何を引き起こす?

――そもそも、子どもが朝ごはんを食べないと、栄養面や体の成長面でどのような影響が起こるのでしょうか。

上ノ堀さん(以下、上ノ堀):朝食は、脳や体のエネルギー源を補給することができ、寝ていた体を目覚めさせるためにとても重要です。朝ごはんを食べないとエネルギーが不足し、だるさややる気のなさにつながります。

体への影響としては、朝ごはんを食べないと、1日に必要な栄養素を十分に摂れなかったり、逆に昼食や間食で食べすぎてしまって肥満につながったりする可能性も。また、朝ごはんを食べて胃に食べ物を入れることで腸が刺激を受ける胃結腸反射により、朝の排便習慣にもつながります。

スポーツ庁の調査では、毎日朝食を摂る子どもほど学力や新体力テストの得点が高い結果も出ているので、朝ごはんを食べる生活習慣は、子どものころから身につけたいですね。

さらに、朝食の時間が不規則にならないことも重要です。親御さんはしっかりと睡眠をとった上で朝ごはんを食べて活動する、という生活リズムを整えてあげてください。

――子どもがなかなか朝ごはんを食べてくれないと、「とにかく食べられそうなものを食べさせる」という観点になりがちです。牛乳や野菜ジュース、甘いお菓子のみといったメニューになってはダメなのでしょうか。

上ノ堀:牛乳や野菜ジュースだけでは、朝食に必要なエネルギーが不足しますし、栄養バランスが偏ります。牛乳も野菜ジュースも朝食におすすめの食べ物ではありますが、噛んで食べることも大切。噛むことで唾液が分泌され、細かく噛み砕いた食べ物と唾液が混ざることで、胃腸での消化吸収が促進されるからです。

また甘いお菓子だけでは栄養バランスが偏るだけでなく、甘い食べ物は食後の血糖値を急激に上昇させるので、肥満や生活習慣病につながりやすくなります。子どもにはお菓子も補助的に必要ですが、まず朝ごはんを食べることを習慣にしましょう。

黄色、赤色、緑色のお皿で考えよう

――子どもの朝ごはんメニューを考える上で、重要な栄養素について教えてください。

上ノ堀:元気に活動的に過ごすためには、エネルギー源になる炭水化物や脂質、体をつくるために必要なたんぱく質、これらの分解や合成を助ける働きを持つビタミン、ミネラルの栄養素をバランスよく摂る必要があります。ビタミン、ミネラルの供給源となる野菜は、朝昼夕の食事のなかでは朝食で最も不足しており、野菜不足の要因と考えられています。

食事のバランスを考える際には、黄色、赤色、緑色と3つのお皿で考えると簡単です。例えば、よく食べる朝ごはんが、パンと目玉焼きの場合には黄色と赤色のお皿はありますが、緑色のお皿がありません。ここに、野菜ジュースを加えるだけで、赤色、黄色、緑色のバランスアップになります。

黄色のお皿:エネルギーのもとになるもの(米、パン、めん類、いも類、油、砂糖など)
赤色のお皿:体をつくるもとになるもの(肉、魚、卵、牛乳、乳製品、豆など)
緑色のお皿:体の調子をととのえるもの(野菜、果物、きのこ類など)

――「お腹を空かせた状態で朝ごはんを食べさせるために、夕ごはんを少なくする」というやり方はどうでしょうか。

上ノ堀:生活リズムの視点からも食間の時間は、夜から朝の間が一番長いです。そのため夜ごはんを控えることでお腹が空いて夜中に目覚めてしまい、睡眠がしっかりとれなくて生活リズムが乱れる可能性はあります。

朝、昼、夜ごはんと間食で、お子さんに合わせた食事バランスを考えることが大切なので、夜ごはんを控えめにした分を朝ごはんに追加して、1日のバランスがとれるのであれば良いと思います。ただ、朝に時間がなく、朝ごはんをきちんと食べさせることができずに結果として1日の食事量が減ってしまい、必要な栄養素が足りなくなってしまうのは避けましょう。

親の負担も少なく、子どもの食欲アップにつながるメニュー

――時短で親の負担も少なく、子どもも喜ぶようなメニューはありますか?

上ノ堀:電子レンジだけでできるマグカップメニューはおすすめです。マグカップにご飯とツナ、トマトケチャップを入れて混ぜ、スライスチーズと溶き卵を入れて電子レンジで加熱すればオムライスが完成します。

また、ご飯、トマトジュース、コンソメ、バターを入れたマグカップを電子レンジで加熱してよくかき混ぜたら、上にスライスチーズを乗せたリゾットを作ることができ、こちらも簡単です。

ピザトーストもいいでしょう。ソーセージやハム、ピーマンや玉ねぎ、トマト、コーンなど見た目にも華やかでお子さんの食欲もアップすると思います。マグカップに具材を入れたり、チーズの型抜きをしたりするなど、親子で一緒に朝食作りがしやすいのもいいところです。

お子さんが便秘気味であれば、これらのメニューに食物繊維の多い野菜を入れてあげると咀嚼回数も増えて、消化吸収が促進されるのでおすすめです。

おわりに

思うように子どもが朝ごはんを食べてくれないと、保育園の送迎や仕事の準備も遅くなって朝からイライラしてしまう人は少なくないでしょう。慌ただしい新生活は、上ノ堀さんのおすすめする朝食メニューで乗り切ってみてはいかがでしょうか。

【参考資料】
「朝食と野菜の実態(https://www.kagome.co.jp/syokuiku/love/asavege/)」(2016年7月、カゴメ株式会社)
「家庭における食育の推進(図表43~図表45)(https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/wpaper/pdf/b_2_2.pdf)」(農林水産省)

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