「毒親」になりかけてない? 子どもに“親の満足”を求めるようなら危険信号
LIMO / 2020年4月10日 10時45分
![「毒親」になりかけてない? 子どもに“親の満足”を求めるようなら危険信号](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_16734_0-small.jpg)
「毒親」になりかけてない? 子どもに“親の満足”を求めるようなら危険信号
「毒親」と呼ばれる人たちのエピソードを見聞きするたびに、「酷いなぁ…」「子どもがかわいそう」と思う反面、「もしかしたら自分も毒親かも?」と不安になる…。そんな経験、ありませんか?
もし、ふとした拍子に「自分は毒親かも…」と感じたのなら、そのときは自分自身の子育てを見直す良いきっかけになるかもしれません。今回は「自分は毒親なのかも…」と感じた女性たちのエピソードをご紹介します。
「私って、毒親かも…」
「毒親」とは「子どもの毒になる親」の略語。まるで毒のごとき悪影響を子どもに及ぼしている親のことを指す言葉です。具体的に言うと、子どもの人生を支配しようとしたり、暴力や暴言で子どもを傷つけたり、はたまた子どもを放置したり。
子育てに正解なんてありそうでなさそうで…、ママたちは日々「これでいいのか」と試行錯誤しているもの。ふと、「これでいいのかな?」「私、もしかして子どもによくないことをしているのでは…?」と悩んだり、不安になったりすることも一度や二度ではないはずです。
3歳の男の子のママ、Aさんは、ため息交じりにこんな風に話してくれました。
「うちの子は、好き嫌いが多くて、ご飯を食べるのがとても遅いんです。私の気持ちに余裕があるときや、時間がたっぷりあるときはいいんですが、そうじゃないときはイライラしちゃって…。つい『もう食べなくていい!』とか『もう明日から君のご飯は作りません』なんて言ってしまったんです」
「ぼく、ちゃんと食べられなくてごめんなさい」と悲しそうに謝る息子の姿を見て、猛省したというAさん。
「そんなことを言うなんて、絶対子どもが傷つくってわかっているのに…。これからもイライラしたりカッとしたりしたときに、思わず子どもを傷つける言葉を言ってしまいそうで。そんな自分は毒親なんじゃないかと怖くなるんです」
心配性が高じて過干渉に
小学1年生の女の子のママ、Bさんは、友人に指摘されてハッとした…と言います。
「私自身がすごく心配性なのもあり、娘にケガをさせたくない一心でことあるごとに『危ないからやめて』と娘に言っていたんですが…。仲のいいお友達数人と公園で遊んでいたときのことです。お友達と走り回っている娘に『こけたらケガするからやめなさい!』、ジャングルジムに上ろうとする娘に『落ちたら大変よ!』と逐一声をかけていました」
お友達と元気に遊んでいる姿がほほえましくもあった反面、足を踏み外したら、手元が狂ったら…とハラハラし通しだったBさん、ついつい娘にこまめに声掛けをしてしまっていたのだそうです。
「それを見ていた私の友人が半ば呆れたように『1歳前後の子どもでもあるまいし…。あれもダメこれもダメって、子どもも楽しく遊べなくてかわいそうじゃん』って」
帰ってから娘に「いろいろ口うるさく言ってごめんね」と伝えたBさん。すると、「ママと公園に行くと、いちいち心配し過ぎで恥ずかしいから一緒に行きたくない」と言われたそうです。
「私は娘にとって恥ずかしい母親なんだ…と落ち込みました」
気づいたときに方向転換を
「もしかして私、毒親かもしれない」と思ったときには、改めて自分自身の子育てを振り返ってみることが必要かもしれません。
あのとき、あんなことを言ったけれど、果たしてそれは正解だったのか。自分が子どもの立場なら、あんな風に言われたらどう思うか…。
どうしても親の立場で物事を考えると「子どものためを思ってのことだから…」と結論付けてしまいます。しかし、親がいくら「良いアドバイスだ」と思っても、子どもがそれを重荷に感じたり、その言動に縛られたりしてしまったら…それはアドバイスでもなんでもないんですよね。
もし、「自分の言動が子どもを傷つけているかも?」「無意識のうちに子どもを支配しようとしているかも?」と感じたときは、自分の子育ての方向転換をはかるチャンスです。
常に冷静に、相手の立場に立って…というのは余裕がないとなかなかできないことですが、子どもに何か一言発する前に「この言葉は果たして本当に今、この子にとって必要なのか」と考えること、これが大切なのではないでしょうか。
時には黙って見守ること、あえて距離を置くこと、これも親の愛情です。
子どもに「報い」を求めない子育てを
口を出したい、手を差し伸べたいけれど、それをぐっと我慢してただ見守るしかできず、当の子どもは親の気持ちはつゆ知らず、自由気ままに行動(しているように見える)。そして、困ったときだけ「助けて」と泣きついてきて…。
親とはかくも報われないものなのか──と思わず苦笑してしまうこともあります。
しかし、逆に言うと、「子どもに報いを求めない」ことこそが親の役目。自立心の芽を摘んでしまうような真似だけは避けたいものです。
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