小児科をハシゴするママたち…なぜ”ドクターショッピング”に走るの?
LIMO / 2020年4月20日 10時45分
![小児科をハシゴするママたち…なぜ”ドクターショッピング”に走るの?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_16844_0-small.jpg)
小児科をハシゴするママたち…なぜ”ドクターショッピング”に走るの?
「セカンドオピニオン」という言葉が浸透した現在、その重要性は知識として皆さんもうご存じだと思います。
しかし、最近「セカンドオピニオン」と混同されて問題となっているのが「ドクターショッピング」。子育て中のママの中にも、小児科をあちこちめぐる「ドクターショッピング」をしている方がチラホラ。彼女たちはなぜ、さまざまなリスクを冒してまで小児科をハシゴするのでしょうか。
“母親の勘”の裏付けがほしかった
1歳の女の子のママ、Aさんは、つい最近4つ目の小児科を訪れたばかり。なぜそこまで小児科を転々とするのでしょうか…? 筆者の問いかけに、Aさんはこう返答してくれました。
「裏付けがほしかったんです」
去年の冬、Aさんの娘さんが風邪をひいたことがきっかけでした。最初はAさんも「風邪だろう」と思い、近所の小児科を受診しました。やはり診断は「風邪」。
「大丈夫ですよ、という先生の言葉に安心していたんですが…」。その夜、娘さんは激しく咳込みます。咳をしすぎて泣いて抱っこを求める娘さんの背中をさすりながら、Aさんは「これは決して風邪ではない」と思ったのだそうです。
「風邪と言われても鼻水も出ていない、熱もない…これは呼吸器系の病気なのでは?と考えたんです」
翌日、他の小児科を受診したAさん。しかしそこでの診断も風邪。
「“母親は勘が働く”というじゃないですか。母親である私が風邪じゃない、と感じているのに…風邪の診断はありえないと躍起になっていました」と筆者に語るAさん。
咳症状は治まりアレルギー検査の結果も良好、今はいたって元気な娘さん。でもAさんは「このまま風邪で済まされてしまうと、また同じ症状がぶり返すかもしれない」と考え、他の小児科を受診したのだといいます。4つ目にしてようやく「ここまで言われるんだから、もう風邪なんだろう」と思えた、というAさん。
「心配し過ぎだと主人にも呆れられましたし、病院ばかり行って他の病気をもらったらどうする、と母に怒られました。でも、同じ症状が出たら…また同じことをすると思います」
子どものためにベストな病院を探したい
続いてご紹介するBさんは、2歳の男の子のママ。Bさんも、子どもが体調を崩すといくつも病院をハシゴしている…と語ってくれました。
「息子は湿疹がひどくて…。夜にかきむしって血が出てしまうこともしょっちゅうなんです。かわいそうで早く治してあげたいんだけど…」
診察を受けて処方された塗り薬を塗るとよくなる息子さん。しかし、塗るのをやめるとすぐに湿疹はぶり返してしまいます。
「どの病院に行っても、『〇日後にまた見せてくださいね』って言われるんです。でも、よくなると、どうしても病院へ行くのが億劫になってしまって…。薬が切れてぶり返して同じ病院に行くと『なんで前に受診するように言ったのに来なかったの?』と怒られるといやだから、新しい病院を探してそこを受診しちゃう」
「しっかり治すには根気よく通わなければならないのはわかるけど…小児科って色々な病気の人がいるから、他の病気をもらうのが怖くて。症状が治まっているのに、できれば頻繁に行きたくないんですよね」とBさん。きっとまた症状がぶり返すたびに、小児科を転々とするのでしょう。
「青い鳥」を探すママたち
いろいろな医療機関を受診しても満足な結果を得ることができないドクターショッピングは、別名「青い鳥症候群」とも呼ばれているそうです。童話「青い鳥」のチルチルとミチルが幸せを探してさまよったように、“自分が満足できる診断をくだしてくれる”病院を求めるママたち。
いくら周囲が忠告しても、ママ自身が診断に納得し、治療の方針をしっかり理解しようと考えを切り替えなければ、この「青い鳥」探しがやむことはありません。それは「子どもが健康であるように」という母の愛であることには違いないのですが、行き過ぎると子どもへの負担になってしまうのも事実です。
一番負担になってしまうのは、診察を受ける子どもたち。そのことだけは忘れてはいけません。
まとめ
ドクターショッピングは悪なのか?と言われると、一概にはそうとは言えず、中にはいくつも病院を渡り歩いてようやく信頼できる先生と巡り会えた…という人もいるでしょう。しかし、そういう人は「自分の考えているような診断をしてほしい」というわけではなく、「ちゃんと信頼できる先生に診てもらいたい」という気持ちで病院の門をたたくのです。
とにかく、子どもを早く治してあげたい…と思うのであれば「これは○○という病気に違いない」という判断を勝手に下さないことが大切なのではないでしょうか。
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