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「愛玩子と搾取子」だけじゃない!? 親、夫、上司、周囲から「搾取されている」と感じた瞬間

LIMO / 2020年4月18日 20時15分

「愛玩子と搾取子」だけじゃない!? 親、夫、上司、周囲から「搾取されている」と感じた瞬間

「愛玩子と搾取子」だけじゃない!? 親、夫、上司、周囲から「搾取されている」と感じた瞬間

一時期、「やりがい搾取」という言葉が流行したのを覚えていますか。「やりがい搾取」とは、仕事の給料や待遇ではなく「やりがい」が大事だとして、不当に低い給料で労働者を働かせようとする行為です。

もちろん「やりがい」を感じることも大切ですが、仕事によって得られる収入で生活が成り立っている以上、働きぶりや成果に見合ったお給料をきちんと支払うべきですよね。しかし、こうした「搾取」が起こっているのは仕事の場だけではないようです。

今回は、「自分は搾取されているかも」と感じた瞬間について4人の女性に聞いてみました。

親からの”搾取”に気付いたのはネットの掲示板で…

「親からの搾取に気付いたときには、自分の人生があまりに哀れに思えて大泣きしてしまった」と語ってくれたのは、現在は親元を離れて東京で暮らす20代の女性Aさんです。彼女はそのことに気付いた瞬間のことは今でも忘れないと言います。

「もともと、姉と私に対する親の態度に差があることに違和感を抱いていた。でも、それを言ったら何かが壊れてしまう気がして口には出せなかった。私は何かと姉の召使みたいに扱われていて、私が姉を上回る成績を出しても、スポーツで表彰されても褒められることはなかった」のだそう。

「むしろ『なんでお姉ちゃんを傷付けようとするの? 嫌な子ね』と悪者扱いされ、姉に勝つのは姉のメンツをつぶすことになってしまうんだと思って何事にも全力で取り組めなくなった」とAさん。

「親元を離れて東京の大学に進学したときも、姉は私立も選択肢に入っていたけれど、私は国公立だけしか許されなかった。なんとか東京の公立大学に進学することができて、奨学金を借りながら自分でバイトをして生活費を稼ぐ日々。姉はというと、実家からの仕送りがあった」と続けるAさん。

「そんなとき、あるネット掲示板で『搾取子と愛玩子』という言葉と過酷な家族のエピソードを見つけてしまった。そこに書かれていることはまさに私そのもので、『私って搾取子だったんだ』と気付いた」と話してくれました。

このように、子どもの頃は親から搾取されていることに気付かなかったというケースは少なくないようです。Aさんが、なぜ自分だけこんなふうに言われなければならないのだろうと苦しんで生きてきたことを思うと、胸が締め付けられる思いです。

夫から「よき妻は夫に尽くす」と”搾取”されることも

「夫は私に尽くすことを求めていた。最初は自分も『尽くすことこそ、よき妻である証拠』と思っていたけれど、たぶん洗脳されていたんだと思う」と話すのは、30代メーカー勤務の女性Bさん。そのことに気づいて離婚に踏み切ったと言います。

「やりがい搾取と似ているけれど、『よき妻=尽くすこと』と刷り込まれて、その理想のよき妻に近づくために絶えず努力させられていた。そのことが搾取かなと思う」とのこと。

「自分が昇格してお給料が夫を上回ったときに、ふと『なぜ私はこの人に尽くしているんだっけ』と思ったのが搾取に気付いたきっかけ。『よき妻であれ、よき妻とは旦那に尽くす妻のことだ』と暗示をかけられていたと気づいて心底ぞっとした。もし気づかなかったら、そのまま奴隷のような生活を送っていたんだなって…」と話していました。

生徒を盾に取った”やりがい搾取”も

「上司や会社から、文字通りやりがい搾取を受けている」と語るのは、塾の講師として働くCさんです。

「生徒の子たちのためとか、子どもたちの将来がかかっているとか言われると、こちらとしては反論しにくい。子どもたちの将来がかかっているのは確かだし、子どもたちが『先生』に期待してくれているのもわかる。そうなるともう何も言えなくなってしまう」とため息をつきます。

「塾講師は、アルバイトだと授業のコマ数だけお給料が出るとかで、大学生アルバイトが大変そうにしていてかわいそうなので、彼らの仕事を肩代わりすることも多い」のだそう。

「でも、残業は深夜にまで及ぶし、夏期講習の期間は朝から授業があるから朝も早くて、耐え切れず塾長に『給料が少ないのでこれ以上続けるのは無理です』と言ったら『じゃあ今来てくれている子たちの授業料をもっと高くするっていうの?』って言われてしまい…。進学のために親に塾に行かせてくれと頼み込んできている子がいるのを私が知っているのを踏まえてそう言ってきたんだと思う。本当に悔しい」と話してくれました。

周囲からの”搾取”を感じることも

「結婚した途端、いい妻であれ、いい母親であれ、いい嫁であれと言われているようで毎日がもうしんどい」と話すのは、金融機関で管理職として勤める一方、時短勤務で2人の子どもを育てるDさんです。

「しかも、会社ではいい上司でありながら、いい部下であれと求められる。最近は採用チームに呼び出されて『Dさんを当社の女性社員のロールモデルとして取り上げたい』と言われてしまい、『2人の子どもを育てながら管理職にもなって時短勤務で働いている、家事育児と仕事を両立するバリキャリの女性』みたいに取り上げられてそのプレッシャーも感じる。男性だったらそんなふうな取り上げられ方をしないのに」と嘆きます。

「保育園に行けば『いい母親』としての立場を求められる。子どもが、いつもお迎えが遅い(母親が子どもより仕事を優先している)〇〇ちゃん、みたいに扱われているようで本当にツラい。夫の実家に帰ったら子育てについて指摘されたり、夫の世話もちゃんとしろと言われたり、介護の話がチラついたり、本当にもう疲れた。男の人は家事も育児も仕事も介護も…という求められ方はしないのに、なぜ女性だけその全てを求められるの?」と涙声で語ってくれました。

このように、周囲が勝手に期待する「理想像」に苦しめられている女性も少なくないのではないでしょうか。また、日本は「いい母親」や「いい嫁」についての理想が高すぎると感じる人もいると思います。

おわりに

どれも聞いているこちらまで苦しくなってくるような話ばかりでしたが、「自分が気付かないうちに搾取されているかも」と思った人もいると思います。早めに気づいて抜け出さないと自分がすり減るばかりなので、そう感じた方は一度人間関係をどう整理するかについて考えてみてはどうでしょうか。

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