コロナショックで「株価はこれから半分になる」と考えるワケ
LIMO / 2020年4月18日 20時0分
![コロナショックで「株価はこれから半分になる」と考えるワケ](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_16926_0-small.jpg)
コロナショックで「株価はこれから半分になる」と考えるワケ
「株価が半分」というのはショッキングなテーマかもしれません。執筆時点(4月17日)の日経平均株価は1万9800円台、ニューヨークダウが2万3000ドル台半ばですから、半分であれば前者は1万円前後、後者は1万1000ドル台半ばとなりますが、筆者はそこまで落ちるのもやむなしかな、と考えています。
消費ができない状況で経済が回るわけはない
コロナはきっかけにしか過ぎません。多くの解説者はコロナが原因とか、コロナでビジネス壊滅といいますが、コロナで経済を止めたのは人間です。特に為政者がパニックになったのです。
ですから、このパニックから政府も個人も目が覚め、コロナ収束宣言が出されるまで経済活動の停滞は続きます。それが地球を一周してピークアウトするまで、集団としての人間社会はビビリ続けるでしょう。もっとも個人の行動は別で、ビビらない人がほとんどと期待していますが。
私もある企業の株主ですから、株価半分なんてなってはほしくありません。
でも、株価が半分になると考える理由は明白です。投資家が怖がって売るからです。加えて、地方自治体も政府も大盤振る舞いして経済を回す気はありません。消費税もゼロにしないわ、現金給付もモタモタしているわでは、個人の行動も停滞し、企業業績もGDP(国内総生産)も上がりませんね。
普通の人は最低限の消費しかしませんし、新幹線に乗らない、飛行機に乗らない、車は買わない、家も買わない、夜は出歩かないでは経済が回るはずはありません。
人命と経済、どちらが大事だ!という論調がありますが、それは平時でも同じ。体調が悪ければ会社を休むべきだし、それを許さない社会や会社であれば、本来その経済は健全とは言えないでしょう。
個人に対する社会的許容度が低く、たとえ個人が休んだとしても生産性を上げる代替案がなかったからこそ、日本はバブル崩壊以降、先進国中ダントツの非効率な低成長経済国になったのです。
今回は特にホワイトカラー層の多くが在宅勤務というこれまでと異なる勤務形態にシフトしています。これが生産性にどんな変化をもたらすか、今後出てくる日本の経済指標と社会の変化に大いに注目です。
全世界の全産業が打撃を受ける中、生き延びるために必要な意識は?
政府は16日、緊急事態宣言を全国に拡大しました。これによって経済への影響はさらに深刻になることでしょう。
こうなると、株価は落ちるところまで落ち、潰れる会社は潰れ、税収も激減したところでようやく底打ちです。それが何年かかるかは分かりません。
筆者はアナリストでもなければ、占い師でもありませんので、いつ回復するかは正直わかりません。ただ現実的には、いずれコロナ禍は忘れられますし、経済は復活し株価は上昇に転じると判断しています。
ただし、その前に株価が半分くらいにならないと、市場や投資家、企業の新陳代謝、政策の転換が図られないのは過去のショックと同様です。
執筆時点での各国株価は、直近高値から2割安くらいで推移しています。直近底値から反転しましたが、まだまだです。
昨年1年間で米国S&P500指数は約30%、日経平均株価は20%弱上昇しています。その分を失っても、過去10年間で米国株価(S&P500指数)は約4倍(年換算トータルリターン:約15%)程度に増えていますから、この下げ幅くらいで終わりと思うほうが現実的ではないでしょう。
繰り返しますが、私も株主の端くれですからこれくらいでもう勘弁してほしいのですが、そういう心理状態の時ほど、やはり株価はさらに下がってしまうものなのです(悲)。
では、どうすればいいのか、です。今回のコロナショックはリーマンショックと異なり、金融機関の問題だけではありません。全世界の全産業が影響を受けていますから、正直、株とか投資どころではないと思っている方がほとんどではないでしょうか。
でも、私達はその中で生き延びないといけません。それぞれの立場は異なりますが、次のようなマインドセットを持ってはいかがでしょう。
(1)自分の人生観や仕事観を見直す
価値観や常識をひっくり返すいいチャンスかもしれません。今回は、昨日の延長に明日はないことが証明された事例です。なぜ定期的に給料がもらえていたのか、自分の付加価値は何なのか等を考えるチャンスです。
(2)機を見るに敏になる
モノやサービスの価格はもっと下がるでしょう。語弊はありますが、本来はこういうときこそ今まで購入を予定していた高額商品を割安に手に入れるチャンスです。相場という言葉は主として株式市場を指しますが、モノやサービスにも相場があることを忘れてはいけません。
(3)健康に気を配る
特別なことをする必要はないと思いますが、人間は身体が資本。心身共に健康であれば、なにも怖くないでしょう。最近、近所ではジョガーが増えています。健康に気を使わなければと考える方が増えているからでしょう。
おわりに
何か自分に言い聞かせているようでもありますが、人間が前向きにならない限り株価は落ちていきます。なぜなら、株式市場は昔から鉄火場。そこは人間の心理が究極的に試される場でもあるからです。以上が、筆者が株価はこれから半値になると考える理由ですが、皆さんはどんな予想でしょうか?
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