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髪を抜くのが止められない…29歳女性が悩む「私のストレス発散法」その闇

LIMO / 2020年4月16日 20時15分

髪を抜くのが止められない…29歳女性が悩む「私のストレス発散法」その闇

髪を抜くのが止められない…29歳女性が悩む「私のストレス発散法」その闇

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、不要不出な外出を強いられている今、大きなストレスを抱えている方は多いはず。事態が深刻化するたびに、募ったストレスをどう発散すればいいのかも悩んでしまいます。

愛知県在住の斉藤えみりさん(29)は、そんな行き場のないストレスを「髪を抜く」ことで発散してしまっているよう。今回は、その理由を詳しく伺いました。

小学4年生の頃から髪を抜くのがクセに

えみりさんはフリーライターとして、イベントやお出かけ系の記事を執筆していましたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、仕事量が激減。「執筆対象を他ジャンルに切り替えようと思っていますが、いきなり違うジャンルで書かなければならないのは、なかなか厳しい。実績がないので、単価も低くなりますし。明日の生活が見えないって感じると、不安で自分の髪を抜いてしまいます。」

えみりさんはもともとストレスを感じるたびに髪を抜いてしまうという癖を持っており、そんな自分自身に嫌気がさしているそう。「私の姉も髪を抜く癖があって、家では何度もそうした光景を目にしていました。私自身が髪を抜き始めたのは、小学校4年生の時。その頃から急に、直毛だった髪にパーマがかかり始めて。」

突然変わった髪質はえみりさんにとって、コンプレックスに。当時は同級生がこぞってストレートパーマをかけるほど、まっすぐでサラサラな髪の毛が流行っていたため、自分の姿を鏡で見るたび、曲がった髪の毛が無性に許せなくなっていきました。

「抜くこと」でコンプレックスを解消したかった

「えみりちゃんの髪、なんかダサいよね。」学校で同級生がそんな陰口を言っていることを知ったえみりさんはコンプレックスをなんとかしようと思い、母親にストレートパーマをかけたいと頼むことに。しかし、母親からの返答によって、えみりさんはさらに追い詰められていきました。

「母は、しつけに厳しい人。学校で陰口を言われるのが嫌だからストレートパーマをかけさせてほしいと言うと、『遺伝で譲り受けた髪質を治そうとするなんて親不孝』と一括されました。」その後、母親は自分の行きつけの美容院へえみりさんを連れて行き、勝手にストレートパーマをかけないように監視するようになったそう。「母は普段から私は自分の意にそぐわないことをすると何時間も罵倒し、説教する人。だから、こっそり違う美容院に行くなんて怖くてできませんでした。」

思い悩んだえみりさんが辿りついたのは、「髪を抜く」という選択肢。いっそのこと、コンプレックスが全部なくなっちゃえばいい。そんな思いから、初めは1日数本程度、髪を抜くようになりました。

ゴミ箱を埋め尽くす「大量の髪の毛」にゾっとします

髪を抜くのは、コンプレックスを解消するため。それの認識は徐々に歪んでいきました。受験でストレスを感じた時や親から叱られた時、友達と喧嘩した時など、いつしかえみりさんはストレスを感じるたび、自然に手が髪に伸びるようになってしまったのです。

「気持ち悪い話かもしれないんですが、毛根が一緒に抜けた時はテンションがあがってしまいます。自分でもよく分からないんですけど、満足感が得られるというか。あと髪を抜くと、気持ちがすっきりするような気がします。」

そんな想いを持ってはいるものの、やはり髪を抜く癖を治したいという気持ちのほうが強いよう。「同じところばかり抜いているとハゲていないかなと気になりますし、短い毛ばかりが増えてくるので、アホ毛が立っているように見えてしまい、みっともないなあって。」

また、美容院へ行くのに勇気がいるのも髪を抜く癖を治したい理由に。以前スタッフさんから「短い毛が多いようですけど、このあたり自分で切っちゃいました?」と半笑いで聞かれた経験がえみりさんの中では「恥」として残っており、現在でも美容院にはなるべく足を運ばないようにしているのだとか。

「止めたいと思っているのに、ストレスを感じるとダメなんです。気づけば2~3時間ほどずっと抜き続けてしまう日もある。本を読んだり、スマートフォンを触ったりしながら抜いているのですが、ふと気づくとゴミ箱の中が大量の髪の毛で埋め尽くされていて、我ながらぞっとします。」

過去にはなんとかして止めようと、髪を結んだり、手袋をはめたりして、髪を抜きにくくなるように努力したこともありますが、そうするとストレスがさらに溜まってしまい、結果的にいつも以上に髪を抜いてしまうのだそう。

「このまま年を重ねていったら…。そう思うと、自分の未来の姿が怖い。でもこんな悩みは周りに話しても理解してもらえないと思うので、ひとりで抱えるしかないです。」

えみりさんは「単なる癖」という一言では片づけられない生きづらさを抱えながら、先の見えない暗闇の中を歩んでいます。彼女とまったく同じではなくても、人に言いづらい癖を抱え、悩んでいる方はきっと多いはず。そんな人たちを変わり者扱いせず、背後にある想いに目を向けることができたら、人はもっと伸び伸びと生きられるのではないでしょうか。

そう考えさせてくれたえみりさんには、自分の心と身体を大切にできるストレス解消法を見つけてほしくなります。

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