PTAはなくてもいい? 役員を務めた実体験で感じたメリット・デメリット
LIMO / 2020年4月30日 10時0分
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PTAはなくてもいい? 役員を務めた実体験で感じたメリット・デメリット
子どもが小学校に入学すると、同時に始まるのが「PTA」活動です。しかし今年度は新型コロナウィルス感染症(COVID-19)への対策で休校になる小中学校が多く、PTAの役員決めなどが中止・延期となるなど、いつもならとっくに決まっている事もスムーズに進まない状況。
世間一般ではPTAは「面倒くさい」「やりたくない」と思われていることが多く、「ないなら、ないままで良い!」という意見もあるようですが、親・子ども両者にとって「メリットがある」とPTA役員経験者の筆者は思っています。
今回は、PTA活動に対して感じたホンネを、メリット・デメリットとともにお伝えします。
PTAって一体どんな活動をしているの?
初めてPTAに関わる方の中には「PTAってそもそもどんなことをしているの?」という方もいるのでは?
PTAは、親と各学校の先生とで組織された教育団体のことです。学校によって活動内容は異なりますが、学校の行事でマンパワー不足の部分をフォローしたり、PTAの仕事にそれぞれ担当を決め「役員」として動いたりします。
PTA会員の中から立候補や推薦で会長や副会長などの本部役員が決められます。筆者が経験したのはこの本部役員の副会長。やはり負担も増えるため、「忙しいし、やりたくない…」という意見が圧倒的に多いのにも合点がいきました。しかし、メリットもあるんですよ。
メリット1: 気の合うママ友が“本当に”できた
まずはメリットから。
PTA役員を決めるため、年度末などに役員から勧誘がある学校も多いでしょう。そして勧誘には必ずといっていいほど、「気の合うママ友ができますよ!」など、甘い“誘い文句”がセットでついてきます。
「それって本当!?」と疑う方も多いかもしれませんが、コレ、本当です!
筆者は人見知りをしないタイプですが、人づきあいは苦手。自分から積極的に話しかけることはほぼありません。そのため、子どもが小学3年生になってもママ友らしいママ友は一切できませんでした。
しかし、PTA副会長を務めたことが大きな転機になりました。同じく副会長に就任した女性がいたのですが、彼女とは考え方に似通っている部分があり、彼女とタッグを組んでいると意思疎通がスムーズでテキパキ進むことが多かったのです。一緒に活動していると、人柄って出るものですよね。
筆者はその心地良さに「こんなにも気が合うママさんが身近にいたなんて…もっと早く知り合いたかった!」と思ったほど。
彼女とは任期を終えた今でも仲良くしていて、家族ぐるみの付き合いにまで発展しました。副会長を務める機会がなかったら、仲の良いママを“発掘”することはできなかったでしょう。
メリット2: 学校のことをもっと知ることができる
子どもが通う学校に親が出向く機会は、実は限られています。授業参観や年間行事など、年間トータルで多くても10回程度ではないでしょうか。また、担任の先生や子どもと直接関係のあるほんの数名の先生しか知らない!というケースが多いはずです。
子どもに「今日は〇〇室で〇〇したよ!」「〇〇先生が…」と言われても、「ふーん」「〇〇先生ってどなた?」と返事に困ったり、曖昧な返事しかできなかったり…と苦い経験をお持ちの方もいることでしょう。
PTA役員になると、学校という存在がより身近になります。学校へ行く回数も増え、その際に普段の学校内の様子を垣間見ることも可能です。筆者は校内でバッタリ我が子に会ったサプライズな経験があり、子どもが喜んでくれたことをよく覚えています!
そしてPTA活動には、教頭先生など学校全体の運営に関わる方も参加します。担任の先生以外の先生と接する機会なんて、普通ならあまり経験できないことではないでしょうか。
学校での子どもの様子は? どんな先生なのかな? ということに関心のある方にとっては、このような側面から学校の情報が入手できるということはメリットになると思います。
デメリット:とにかく物理的に時間を取られる
よく言われるように、PTA活動にたずさわることのデメリットは確かに存在します。それは、物理的に時間を取られる活動がとても多いこと。
PTAのシステムはハッキリ言って古く、お知らせなどは基本紙ベース。「このデジタル化が進んだ時代に今さら紙で…?」と思うかもしれませんが、会報誌や行事のボランティア募集なども紙での周知が前提というPTAは多いです。
作業的にも「一度フォーマットに落とし込んで原稿を作成し、印刷し、配る」という手間が必要となり、即時配信できるメールよりも時間がかかります。
顔を突き合わせての会議が多いことも要因のひとつ。たんたんと情報共有を進めるだけでなく、議論をして対応を決める事項もあるため、どうしても時間を要します。
会議によっては夜の時間帯に行われ、役職者は出席必須なことも。
夜は家事や子どもの世話で何かと忙しい時間帯。それらを早く終わらせてゆっくりコーヒーでもすすりながらテレビを見たい…と思うのが人のサガというものではないでしょうか。ここに「出席必須の会議」が入り込んでくると、ルーティンが崩れて家事時間が圧迫されてしまいますから、さぁ大変!
余談ですが、これが「女性PTA会長が少ない理由」の一つではないかと筆者は思います。少ない時間をどうにかやりくりして家事などの時間を捻出している女性は多く、PTAの会議にまで時間が割けない、ということも。
ただ、PTAは「子どもにより良い環境を与えるために活動する」が大前提。子どもが安心・安全に、健やかに成長するには、時には周りの大人が一致団結し、時間をかけて解決しなければならない事項があるのも事実なのです。
また、今年度は休校措置などでイレギュラーな対応を求められることも多いと思います。何事も即断即決できれば良いのですが、予想外のことが起きて、議論をして対応を変える必要も出てくることでしょう。
このように、時間をとられてしまうというデメリットは、多少は仕方のないことなのかもしれません。
まとめ
新型コロナウィルスの影響は短期間で収束しそうもなく、休校措置などで学校行事はおろか、PTAの関連行事も軒並み中止という学校も多くあります。「普通が幸せ」ということを噛みしめる局面も多々ありますが、この状況をひとつのチャンスととらえ、先ほど述べたデメリットなどのマイナス面を見直し「PTA改革」ができる可能性も大いにあるでしょう。
実際、引き受けてみると「やってよかったな」と思えることや、あなたにとってメリットになることも多いかもしれません。積極的に参加することも考えてみてはいかがでしょうか。
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