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貯蓄の仕方に悩んで生み出した私の解決法「目的と期間別」で考える

LIMO / 2020年4月17日 20時0分

貯蓄の仕方に悩んで生み出した私の解決法「目的と期間別」で考える

貯蓄の仕方に悩んで生み出した私の解決法「目的と期間別」で考える

私がファイナンシャルアドバイザーとしての仕事をし始めて気付いたのは、貯蓄をしている人は多いのですが、どうしていいかわからず、ただやみくもに定期預金をし続けているや、人によっては普通預金に貯蓄し続けている人の割合が非常に高いという事です。

そうしているだけですと、何年経っても『労働収入×預貯金の割合×経過年数』の枠から出て、資産が大きく膨らむ事はありません。

では、効率良く貯蓄している人はどうやって資産を増やしているのでしょうか。ちなみに、貯蓄というのには預貯金以外にも株式や投資信託も含みます。ここでは、「貯蓄」と「預貯金」は分けて定義します。

その答えは「目的」と「期間」に分けてそれぞれに合った金融商品で準備しているのです。それでは、まずはどの様に目的と期間別で分けているのかを見ていきましょう。

貯蓄と運用で目的別と期間別に分ける

短期貯蓄に向いているのは「コツコツ貯金」

貯蓄期間:直近~数年程

貯蓄目的例:旅行費用、結婚資金、子供の目先の進学費用、住宅購入費の頭金、失業・休業時の為の緊急資金など

短期貯金は使用時期や具体的な金額が近い将来具体的に見えているケースです。
結論としては、あまり面白くはないのですが、地道にコツコツと貯めていくのが良いでしょう。

とはいえ、その貯め方にはコツがあります。

例えば、5年で100万円を貯蓄したい場合はどうすればよいのでしょうか。

毎月、約1万7千円をコツコツ貯めても良いのですが、5年で100万円を貯蓄するためにまずは1年間で20万円貯蓄しようと考えるのです。

年間20万円貯蓄する為に例えば年2回のボーナス時に5万円ずつ貯蓄するとボーナスだけで年間10万円になります。ボーナス月以外の10ヶ月で月に1万円ずつ残りの10万円を貯蓄すれば目標に到達するのです。これを5回繰り返せば5年後には100万円の貯蓄が出来ているでしょう。

また、業務外の事由により病気等で働けなくなった場合、会社員であれば傷病手当金制度により協会けんぽや健康保険組合から給付されると思います。

給付金は原則として1日当たりの報酬額の3分の2が最大で1年半(18ヶ月)支払われます(休んだ機関のうち4日目から最長1年6か月)。したがって、病気などで仕事を続けられなくなった場合には、残りの約3割は個人にとっては収入が減ってしまうということになるのです。

「何かあった時のためにいくらぐらい預貯金をしていればよいのですか」という質問は多いのですが、傷病手当金制度がある方は、月々の給与の6ヶ月分くらいを目安として緊急時の費用としてプールしておきましょうとお話をしています。もちろんそれ以上の預貯金はあってもよいのですが、もし何かあったとき用に準備をしたいというのであれば、そう答えています。

中期貯蓄は時間を味方にローリスクな金融商品で効率よく運用

期間:5年~15年程

目的例:旅行費用、子供の大学進学費用、住宅購入資金など

中期貯蓄はその目的に対して必要になるまでに時間があるケースです。

例えば、皆さん子供が生まれたらこれまでは学資保険に入ってこられました。それは払い込み金額よりも戻ってくる金額が大きいからです。これも立派な運用です。

学資保険というように保険も一つの運用商品です。毎月一定額を積み立てるのも良いですが、長期貯蓄ほど時間を取れないので、もし『100万円』等のまとまったお金があり、短期的に使う予定がないのであれば一括払いでまとめて預けてしまった方が増え方は大きくなります。

しかし、最近では日本だけではなく、世界中で低金利、またはマイナス金利の時代に突入し、保険会社も債券で運用するのが難しい時代になっています。円建ての学資保険の取り扱いが難しいという状況があり、親御さんもお子さんの教育資金目的の資産運用には困っているのが現状です。

長期貯蓄はつみたて投資でリスク分散

期間:15 年以上

目的例:老後の生活費(老後資金)、介護費用、住宅メンテナス費用 等

お金は少額でも毎月一定額を積み立てる事で大きく膨らますことが可能です。

例えば、iDeCoやつみたてNISAも長期つみたて投資の一例です。iDeCoは、60歳まで資金拠出が可能ですし、つみたてNISAは最大20年間の非課税枠を活用することができます。

iDeCoやつみたてNISAは投資信託という金融商品を活用して資産運用をすることが可能です。投資信託は、様々な資産に分散投資をしている金融商品であり、少額から投資が可能なので、手元に大きな資金がなくても手軽に運用を始めることができます。

そうした制度を活用しようとする際には、いつから始めるのかという点は特にiDeCoでは考慮する必要がありますが、いずれにせよ早く始めるのに越したことはありません。

iDeCoやつみたてNISAでは、各金融機関において運用費用の安いインデックスファンドを中心とした品ぞろえになっているので、資産運用初心者にはとっつきやすいともいえるでしょう。

もっとも、それでも「商品が多すぎて選べない」という方も実際にはたくさんいます。日本の金融教育のしくみがしっかりとしていないので致し方ないといえばそれまでですが、iDeCoにしてもNISAにしてもすべて「自己責任の原則」となっています。金融商品を選ぶのは自分、またリスクも自分でとることになります。この辺りがiDeCoやつみたてNISAが普及しきらない背景かと思います。

話はそれましたが、なぜ長期にかけてのつみたて投資が良いかと言うと、「ドルコスト平均法」を効果的に使えるからです。

ドルコスト平均法とは、価格が変動する金融商品を常に一定の金額で、かつ時間を分散して定期的に買い続ける手法です。

投資するタイミングを分散できるため、スタートするタイミングもあまり気にする必要はありません。

投資対象の価格が下がっている時は口数を多く購入できるチャンスですし、投資対象の価格が上がっている時は全体の資産価値が上昇します。

長期的には購入単価を平準化できるので、日々の価格変動に一喜一憂しないで投資を続けられます。

また、時間をかけて運用する事でお金が増えてくれるので、毎月の投資額も少なくて済みます。よって大きな資金がなくても短期・中期貯蓄と並行して今すぐにでも始められます。

しかし、「ドルコスト平均法」を実施する際には注意が必要です。投資先の選択を間違えると痛い目にも合うことがあります。基本的には資産価格が凸凹はあるが、右肩上がりで上昇していくような資産を選ぶ必要があります。きわめて当然だという指摘もあろうかと思いますが、株価が循環する「循環株」などを選択すると長期的にみると必ずしも資産運用に成功したとは言えないケースがあります。

まとめ

ファイナンシャルアドバイザーとして、若くて、特に高収入というわけではなくても、しっかりと資産形成してきた人を何人も見てきました。そうした方々に共通して言えるのは、その時々で一番良い金融商品を選びながら、流動的、短期的に使える貯蓄もし続けています。

また、貯蓄は続かなくては意味がありません。今の自分の出来る範囲内で、効率よく貯蓄をするためにはどうすればよいでしょうか。それはこれまで見てきたように、期間別、また目的別に目標を立てて積み立てをする、また運用するというスタンスが役立ちます。

ここまで見てきても、「いやどうしてもよくわからない」という方もいるかと思います。その場合には、自分が「なぜ」今、資産運用に取り組みたいのか、どの程度の時間軸でものを考えているのかという点からスタートし、最終的に「どのように」運用する資金をひねり出し、「何で」運用するかという順に考えていくとよいと思います。

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