外出自粛・テレワークで浮き彫りになる「妻と夫の時間のズレ」
LIMO / 2020年4月22日 20時15分
![外出自粛・テレワークで浮き彫りになる「妻と夫の時間のズレ」](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_17014_0-small.jpg)
外出自粛・テレワークで浮き彫りになる「妻と夫の時間のズレ」
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を防ごうと、外出自粛やテレワークをする人が増える今、家庭内では夫婦間の時間感覚のズレにストレスを感じている人もいるようです。
今回はそんな「時間のズレを感じた」という方々にお話を伺いつつ、「妻と夫の時間のズレ」にどう向き合うべきかについて考えたいと思います。
「30分くらいズレてる…」夫のペースに苛立つ妻
「うちは4歳と2歳の子どもがいる4人家族で、夫は3月下旬頃から在宅勤務になっています。在宅勤務になった当初から『どうせ会社と同じようには働けないから』と積極的に子どもたちのお世話をしてくれるのは有難いのですが、基本的に30分くらいズレてるんですよね。
いつも平日は18時半に子供たちと私で夕食をとるので、その前にお風呂に入るのですが、子ども2人の体を拭いて、着替えさせたりする時間を考えると遅くとも17時半までにはお風呂に入り始めないと夕食には間に合わないんです。
でも、夫が子どもとお風呂に入り始めるのはたいてい18時過ぎ。最近は夕食が19時半を過ぎることもあります。夫はいつも22時頃に帰宅して夕食を食べるので、19時半の夕食が遅いという感覚もないんですよね。やってくれている手前、あまり口うるさく言うのもよくないかなと思って何も言いませんが、内心ちょっとストレスを感じています」(34歳/主婦)
子どもが小さいうちは特に、夕方から子どもが寝るまでの数時間は「分刻みの戦い」といっても過言ではありません。土日や連休中などは「休みの日だからまぁいいか…」と目を瞑れていたことでも、毎日となると「私が死守しているペースを乱さないで…」と苛立ってしまうことも。
いくら夫が協力的でも、結果的に寝る時間が遅くなってしまうなど、子どもの生活リズムが乱れてしまっては本末転倒。ただ、夫は単純に「気づいていない」だけかもしれません。直接夫に伝えることもちろん、例えば「入浴時間になったら声を掛けてみる」「夫にもわかるようにタイムスケジュールを掲示する」などの工夫をしてみても良いかもしれません。
「3年くらいズレてる…」アップデートされない夫に呆れる妻
「夫はサービス業で、平日休み。私は土日休みで、現在は在宅勤務中です。小学2年生の娘がいます。これまで夫は私や娘と休日が合わないことがほとんどで、特に娘と関わる時間も限られていたので、娘が休校中の今は休みの平日に娘と過ごせる時間ができて結構嬉しいみたいです。
お出掛けしたりはできませんが、一緒に動画を見たりゲームをしたり、あの手この手で娘が退屈しないように遊んでくれていますね。ただ、ひとつ気になるのが、夫の娘に対する関わり方。例えば一緒に動画を見ている時なんかに、娘を後ろから抱きかかえてベタベタ…みたいな。ほっぺに「チュ~」ってしていたりも…。
娘と一緒にゆっくり過ごせて嬉しいのはわかりますけど、なんだか娘との関わり方が3年前くらいでストップしているみたい。娘ももう8歳になりますし、夫には正直ちょっと嫌悪感を抱いてしまいます。娘も嫌がるわけではないですが、数年前より確実にリアクションが薄くなってますね(笑)」(40歳/会社員)
これまで仕事に追われ、子どもとゆっくりと過ごすことができなかった人の中には、今回の非常事態で思わぬ「ボーナスタイム」を手にしたというケースも。しかし、夫よりも長い時間子どもと過ごしてきた妻にとっては、子どもの成長に合わせて関わり方を「アップデート」できていない夫に嫌悪感を抱くこともあるようです。
とはいえ、妻と夫では、子どもと過ごす時間が長い方が子供の成長に合わせた関わり方ができるのは当たり前ともいえますし、そこに差が生じてしまうのは仕方のないことなのかもしれません。例えば普段から「始めて出来たこと」「最近しなくなったこと」「新たに習慣となったこと」などを夫婦で共有することを心がけてみると、こうしたズレを減らせるのではないでしょうか。
一方、妻のスピード感に戸惑う夫も
ここまで、妻が感じた「時間のズレ」をご紹介してきましたが、夫からも「妻のスピード感」に戸惑う声があるようです。
・「仕事が一段落して、ちょっと休もうとソファに座ったら「洗濯物入れてくれる?」って言われました。休んでから取り入れようと思ってそのまま座っていたら、妻が無言で洗濯物を取り入れはじめました。すぐやらないとダメなのでしょうか?」(37歳・会社員)
・「在宅勤務になったので、自分のペースで仕事できるかな…なんて思ったのですが、甘かったですね(笑)。『平日の時間割』みたいなのがあるようで、昼食も同じ時間に食べないとイライラされるようです…」(50歳・会社員)
・「とにかく忙しそうで、時間を気にしている感じがしますね。子どもの学校もないし、習い事もないし、そんなに時間を気にする必要はないと思うんですが…」(42歳・自営業)
・「今まであまり気付かなかったのですが、家にいる時間が増えて、自宅が『妻と子どもたちのワールド』になっていることに気付かされました。はい、居心地は悪いです(笑)」(39歳/会社員)
家にいる時間が増えた夫たちからは、仕事の時間を含めて「自分の時間が持てない」「ゆっくりさせてもらえない雰囲気がある」といった意見が多く見られました。
会社は「働く場所」である一方、自宅は「休む場所」でありながらも、多くの妻にとっては「働く場所」でもあるといえます。そのため会社でのんびりしている人に違和感や嫌悪感を抱くのと同じように、妻は自宅でのマイペースな夫の振る舞いにネガティブな感情を抱いているのかもしれません。
とはいえ、自宅は本来家族にとって心安らげる場所。夫婦、そして家族それぞれ気持ちよく過ごせるように、それぞれがそれぞれの立場への理解を深め、歩み寄る必要があるでしょう。
まとめ
かつてないほどに、家族が一つ屋根の下で同じ時間を過ごせる今だからこそ、浮き彫りになる「時間のズレ」。今この時間をストレスを感じるのではなく、時計の時刻を合わせるように「時間のズレ」直せるチャンスに変えられるといいですね。
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