投資の世界で使う「リスク」=「ブレ幅」の意味を知り、資産形成に生かそう
LIMO / 2020年5月6日 20時0分
投資の世界で使う「リスク」=「ブレ幅」の意味を知り、資産形成に生かそう
外出もままならない昨今、自宅で利益を増やすことのできる「投資」に興味が湧いてきたという人もいるでしょう。これから投資を始めるにあたって、覚えておくべきことはいったいどのようなことでしょうか?
株、FX、先物など投資にもいろいろとありますが、どの投資でも大切な「守りの心得」を、『12万人が学んだ 投資1年目の教科書(https://www.amazon.co.jp/gp/product/4761274476/ref=as_li_qf_asin_il_tl?ie=UTF8&tag=kankidirect-22&creative=1211&linkCode=as2&creativeASIN=4761274476&linkId=5bb72eb5e27fecace0fa09fd0236ca39)』の著者である高橋慶行氏が教えてくれました。
投資では攻めよりも守りの意識が大切
投資をする上で最も大切なことは、お金を大きく失わずして、着実に増やしていくということです。これができる、安定して継続した利益を上げる投資家のことを、私は「安定投資家」と呼んでいます。
投資にはさまざまな儲け方があります。たとえば10倍株のテンバガーなどの大化け株を狙ったり、仮想通貨バブルのようにリスクはあれど、一発逆転ホームランのような儲けを狙ったりする方もいますが、安定投資家が最も大切にしていることは、堅実に利益を積み上げていくという方針です。
大損をしないような投資の方法を行い、コツコツと利益を積み上げていくことを最も大切にしているのです。
時にはもっと儲かることもありますが、年利30~40%が、安定投資家が目指す目標利益です。これを達成するために自分自身で運用していく投資法を確立していくことが大切です。
投資は「いかに稼ぐか」「いかに殖やすか」ということに、意識を向けがちですが、投資の熟練者が大切にしていることは「いかに負けないか」「いかにリスクを管理するか」という守りの意識です。
ここまで、「リスク」という言葉を使ってきましたが、投資家が使う「リスク」という言葉は、一般的に使われている意味とは異なります。
投資のプロの世界では、「リスク」という言葉を「危ないもの」とか「避けるべきもの」という意味では使いません。私たちは、リスクとは「変動率」のことを指して、そう言います。要するに「ブレ幅」のことです。
ハイリスク、ローリスクと言いますが、ブレ幅が大きいのがハイリスク、小さいのがローリスクです。
ハイリスク・ハイリターンならば、ブレ幅が大きい分だけ大きなリターンがあり得る、ローリスク・ローリターンならブレ幅が小さい分だけリターンも小さくなるという意味です。
「ノーリスク」というのは「ブレ幅ゼロ」のことです。リターンは、ブレ幅から生まれるものですから、ノーリスクでリターンが得られることはあり得ません。投資の世界では、ノーリスクはノーリターン、すなわち「儲からない」という意味です。
ですから「元本保証で資産が倍増する」という宣伝文句には、何か裏があるのではないかと疑うべきなのです。決して、ノーリスク=安全という意味ではありません。注意しましょう。
リスクとリターンは表裏一体
先述のように、リスクというのはブレ幅のことです。つまり価格が上限変動をするという意味であり、それ自体は怖いものではありません。トレードにおいては、価格の上下の変動こそが儲けを得るための源泉です。つまりリスクは、儲けの源泉なのです。
当たり前ですが、どんなに凄腕のプロトレーダーがいたとしても、値動きが一切ない市場では1円も稼ぐことはできません。
ですから、投資で利益を上げたいと思ったらリスクは必ず必要になります。投資初心者がまず頭に置いてほしいことは、リスクは避けるものではなく管理するものだということです。
リスク管理とは、一方で大損を防ぎながら、一方でメリハリのあるトレードを続けていくことです。リスクを管理することで、大きな資産を作り上げることができるのです。
トレードの目的は儲けること、言い換えれば、リターンを得ることです。リスクとリターンは表裏一体の関係であり、ハイリターンを求めれば裏にはハイリスクがあります。あっという間に資金が倍増する投資法は、あっという間に資金を失ってしまう投資法でもあるのです。
一方、ローリスクすぎる投資ばかりだと、リターンもあまりにも少なく、大切な時間と手間を使って投資をする意味がありません。アルバイトでもしているほうがよほど時間の有効活用になるでしょう。どのぐらいのリスクを取るかというバランス感覚がとても大切になります。
リスクは避けるものではなく管理するもの
ちなみに株やFXとは異なり、「どのぐらいの成果が得られるか」が約束されている銀行の預金や企業が発行する債券もあります。
銀行への預金は銀行にお金を貸したことに、債券の購入は企業にお金を貸したことになります。銀行も企業もたとえ赤字になっても、借りた人に期日までに利息をつけてお金を返さなければなりません。
一方、株やFXではリターンは約束されていません。リスクは預金や債券より大きくなります。しかしその分預金や債券より、大きなリターンが得られる可能性があります。逆にいえば、預金や債券では、株やFXより大きな成果を得ることは困難です。
今の時代は、銀行預金や債券で自分のお金を増やそうと思っても、利率が小さいので、ほとんど儲かりません。自分でリスクを管理しながら、預金や債券より大きなリターンを得ていくという意志を持つことが、資産形成という観点からはとても大切になります。
そのためにはリスクは避けるべきものではなく、管理すべきものだと理解することが大切なのです。
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