子どもの「パパ大好き」に育休は不要? 男性の育休取得の現状と課題
LIMO / 2020年5月15日 20時15分
![子どもの「パパ大好き」に育休は不要? 男性の育休取得の現状と課題](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_17322_0-small.jpg)
子どもの「パパ大好き」に育休は不要? 男性の育休取得の現状と課題
近年、「男性の育休」に対する関心が高まっています。共働き世帯が増加する現在において、「ママだけでなくパパが育休を取得する」というのも1つの働き方なのかもしれません。そこで、パパの育休取得における現状や、実際に取得した経験談をみてみましょう。
男女で差がある育休への意識
2020年2月、オーストラリアのコンサルティング企業「The Dream Collective Global Pty Ltd」は、全国の働く男女800人を対象に実施した「働き方の多様性に関する意識調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000054196.html)」のデータを公表しました。その結果、育休に関する設問への回答は、以下の通りとなっています。
「職場で育児休暇を取得した人はいますか」
女性取得者の有無…いる 66.5%、いない 33.5%
男性取得者の有無…いる 23.9%、いない 76.1%
「今後育児休暇を取得したいと思いますか」
女性 そう思う…81.0%、そう思わない19.0%
男性 そう思う…62.5%、そう思わない37.5%
こうしてみると、実際に育休を取得している人だけでなく、取得に対する意志も男性の方が低いという現状がうかがえます。また、「取得したいと思わない」と回答した男性の23.3%は、「男性は育児休暇を取得する必要がない」という理由を挙げました。男性の育休取得に対する理解は、まだまだ進んでいないようです。
育休を取った男性の意見とは?
では、実際に育休を取得した男性は、どのような経験をしたのでしょうか。その体験談や育休に対する意見を聞いてみましょう。
「上司が理解してくれたので、育休について気軽に相談できました。でも、たまたま仕事が落ち着いた時期だった、というのも大きかったと思います。これが繁忙期だったら、そのまま仕事に取り組んでいたでしょう」
「産後の妻の育児を支えられたので、夫婦にとってプラスになったと感じます。とくに出産直後の子育ては、体力的にも精神的にも辛いですからね。妻にも、『いてくれて助かった』と言ってもらえました」
「職場の人に何度も協力してもらったので、感謝の連続でした。これから職場の人に何かあったら、恩返ししたいです。給料は一時的に減ってしまいましたが、それ以上のメリットがあったので不満はありません」
パパっ子家庭のメリット
男性の育休取得は、繁忙期との兼ね合い、上司や職場の人の理解・協力などが求められるようです。こういった事情も、「育休を取得したいと思わない」という男性の多さや、育休を取得する男性の少なさに繋がる課題と言えるのではないでしょうか。
一方、どうしても育休が取得できない場合は、朝や週末などに「パパと子どもが関わる時間」を確保するという手段もあります。その結果、子どもが「パパ大好きっ子」になっていくケースも。そういった家庭では、どのようなメリットが得られるのでしょうか。
「夫は毎日、出勤前に1時間ほど娘の遊び相手をしています。私はその間に家事を済ませられるので、いつも大助かり。家事がスムーズにできない…というストレスもありません」
「夫は基本的に、子どもに対して怒りません。その一方、私はついネチネチ言ってしまうタイプ。子どもにとってのパパは、『安心できる居場所』のような役割を果たしているようです」
「夫は仕事で忙しいため、平日の夜に子どもの状況を伝えています。そして週末には『いま、ピアノの発表会に向けて練習しているんだよね』と、その内容をもとに娘に話しかけている様子。おかげで、娘は『今度、パパにあの曲を演奏してあげる』『パパにこの絵を褒めてもらう』と、習いごとや勉強のモチベーションが高まっているようです」
パパと子どもが触れ合う機会を用意すれば、親子の絆が深まるだけでなく、ママにとってもメリットがあるようです。
おわりに
「育休は誰もが簡単に取得できる」とは言い切れない今だからこそ、パパの育児のかかわり方に工夫をしてみてはどうでしょうか。育休の有無にとらわれず、家庭に合った育児のスタイルを見つけられるといいですね。
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