”子供YouTuber” ”小学生モデル”がイタい! 子供は親の「ほめられたい」を満たす道具なの?
LIMO / 2020年6月6日 12時0分
”子供YouTuber” ”小学生モデル”がイタい! 子供は親の「ほめられたい」を満たす道具なの?
子育ては、見返りや結果を求められないもの。それはよく理解しているつもりでも、ふと「報われたい」「誰かに褒められたい」と思ってしまう…その気持ちはよくわかります。誰かに「すごいね」「よく頑張っているね」と言ってもらえたら張り合いもでるし、またやる気も芽生えます。
しかし、自分が頑張っていることを、子供を利用してアピールしてしまうと…親にとっても子にとっても、不幸な結末が待っているような気がするのです。
子供YouTuber動画に覚えた違和感
「あこがれの職業」の上位に入るくらい、今人気の高い職業、YouTuber。ご多分にもれず我が子もYouTubeは大好きで、我が子よりも少し年上のお兄ちゃん、お姉ちゃんがテレビタレントよろしくお菓子を作ったり、新商品のおもちゃで遊んだりする姿に、羨望のまなざしを向けています。
ある日、娘が見ていたYouTubeの動画に、筆者は言いようのない不快感を覚えました。
その動画は、小学校高学年くらいの女の子が新商品のおもちゃで遊んでいるもの。しかし、カメラの外から母親がアレコレと指示を出しているのです。
「はい、じゃあそのおもちゃを持って〇〇してみて!」「じゃあ、次は〇〇しようか!」と指図する母親の声は、さながら映画監督。画面の女の子はかわいらしいドレスに身を包み、メイクもしっかりほどこされているのですが、たどたどしい口調や取ってつけたような笑顔に「やらされている」感が見え隠れ。
「ねぇ、このチャンネルはやめてくれない? もっと楽しくて勉強になる動画が他にあるんじゃないの」──思わずそう声をかけた筆者。
「果たしてこの動画を制作して楽しいのは、誰なんだろう」
そう思うと、なんだか腹立たしささえ感じるのでした。
褒めてほしがっているのは「親」
別の日に、件のYouTubeチャンネルのことを友人に話すと、みな一様に「知ってる! あの子、なんだか可哀そうなんだよね」という返答。
そこで話題になったのが「子供たちは果たして、本当に“有名になりたくて”YouTuberになったのだろうか」ということ。
子供たちが何かを「やってみたい」と思う動機は、ほとんどが「楽しそう」というもののはず。YouTuberも例外ではないでしょう。もちろん中には「お金を稼ぎたい」「有名になりたい」という野心を抱いている子もいるかもしれません。
しかし、再生回数を稼ぐのに重要なのは、動画編集能力と資金、そして時間。
そこで必要になるのがプロデューサー、つまり親。
そう、動画を制作しているのは子供ではなく大人、「親」なのです。
子供YouTuberの番組は親の思う世界観を、子供を利用して全世界に発信しているような気がする…そんな風に思うのは筆者だけでしょうか。そう考えると、画面の向こうの子供の笑顔がなんだか悲しげに見えてしまうのです。
小学生モデルは親のエゴか?
「私、同じような気持ちを小学生の読者モデルにも抱いてしまう」と、友人のひとりがこうつぶやきました。
彼女いわく、小学生向けファッション雑誌に出ているモデルの女の子たちが、メイクをしたり髪にパーマをかけたりしている姿を見ると、「これは親の趣味なんだろうな」と思ってしまうとのこと。「確かに雑誌に出ているモデルの子供たちは可愛くておしゃれ。でも、じゅうぶんスタイルのいい子供たちが『ダイエットをしなきゃ』なんて発言しているのを見ると、心が痛い」と語る友人。
もし我が子がそんなことを言ったらどうするだろうか。小学生にしてそこまで美意識が高い、と我が子を誇りに思うだろうか? 「そんなこと言わずに、今はしっかり食べなさい」というんじゃないだろうか…。
そう考えると、親のエゴのせいで「美しくありたい」という強迫観念に縛られている子が多いのかもね…と、友人といたたまれない気持ちになったものです。
もちろん、中には天性のスタイルの良さを生かして、自らモデルの道を選択した子供もいるでしょう。もしかしたら大多数の子がそうかもしれません。
しかし、「メイクできれいになりたい」「もっと痩せてスタイルがよくなりたい」とまだ幼い子供が発言するのを耳にすると、「もしかしたら親にとって自慢の『綺麗な子供』という期待に応えようとしているのではないか?」とうがった見方をしてしまう我々のような大人も少なくないのではないでしょうか。
まとめ
親が再生回数を稼ぐのに必死になったり、人気モデルにさせるために躍起になったりしている姿が垣間見えてしまうと、「いったいこの子は誰の夢を叶えているのか」と切ない気持ちになってしまいます。
「もっと再生回数を稼げるはず」「もっと人気が出るはず」とさらに上を要求されつづけたら、子供たちの「承認欲求」はいったい誰が満たしてくれるのでしょう。
親が子供の人気を自分の手柄と錯覚し、自らの承認欲求を満たすことに夢中になるばかりに、「親に認められたい」気持ちを無視され続ける子供たち…。彼女たちは果たして健全に育つのでしょうか。
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