「お金のセンス」は将来の出世も左右する!?新社会人が知っておきたい「貯蓄と投資」のキホン
LIMO / 2020年6月3日 19時15分
「お金のセンス」は将来の出世も左右する!?新社会人が知っておきたい「貯蓄と投資」のキホン
この春社会人となったみなさん、新生活にはもう慣れましたか?新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大のピークと入社が重なり、希望や期待より不安のほうが大きかった、という人も多かったのでは。
「研修が終わりいよいよ現場に配属!」「慣れない業務を覚えるのに必死」というこの時期。ちょっとひと息、のついでに”お金のこと”、考えてみませんか。
社会人生活を送る上で、お金に関する知識や判断力(金融リテラシー)はとても大切です。若いうちから身につけておけば、その後の人生が豊かになることも。そして、管理職に求められる“マネジメント力”には経済的な知識が不可欠です。キャリアアップを目指すならば、ぜひ金融リテラシーを高めておきたいですね。
今回は、社会人1年目のみなさんの、”お金感度”アップに役立ちそうな情報をご紹介していきます。
社会人になったらすぐに確認しておきたい3つのこと
①就業規則や社内規定を確認
入社したら、まず就業規則や社内規定を確認しておきましょう。給与、労働時間、休暇など日常の業務に直接関係する事項をはじめ、退職手続き、解雇条件、定年規定など、就業する上で欠かせないルールが明記されています。
②給与明細を確認
毎月の給与明細、振込金額をみるだけで終わっていませんか?これからは「税金と社会保険」も意識してみてみましょう。給与明細では、収入から税金や社会保険料(雇用保険、厚生年金保険、健康保険)などが控除されているのが確認できるでしょう。「こんなに税金が引かれるのか」と最初は驚いた人もいるかもしれませんね。控除項目でわからない箇所があったら、内容を調べておくことをおすすめします。
財形貯蓄制度の有無を確認
勤務先に財形貯蓄制度(http://www.zaikei.taisyokukin.go.jp/service/save/index.php)があれば加入しましょう。これは給与からの天引き(賃金控除)で貯蓄ができる優れた制度です。会社が給与から天引きして取り扱い金融機関に払い込んでくれるので、自然に貯めていくことができます。
勤務先に財形貯蓄制度がない場合は、自分で貯金をするしくみを用意しておく必要があります。貯蓄用口座を持っていない人はすぐに開設しましょう。給与の振込口座から毎月一定額を貯蓄用口座に移してもらえる銀行のサービスなども活用して、「ほったらかしで貯まるしくみ」を作ることをおすすめします。
投資しながら節約できるNISA
「社会人になったら投資を始めたい」と検討中の人もいるでしょう。その一方で、昨今の「コロナ相場」の不安定さを目の当たりにして、二の足を踏んでしまう人も多いと思います。投資は貯蓄と異なり、元本保証がありませんので、いきなりまとまった金額の取引や、リスク性の高い金融商品は避けた方が無難かもしれません。
そこで、投資初心者でも比較的安心して活用できそうなのが、少額投資非課税制度、「NISA(http://https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa/index.html)(※以下「一般NISA」と表記)」と「つみたてNISA(http://https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/index.html)」です。少額から株式や投資信託などの金融商品に投資ができる点と、投資から得た配当金や分配金、譲渡益に非課税枠が利用できる点が特徴です。
成人向けの「NISA」には「一般NISA」と「つみたてNISA」の2種類があり、どちらか片方しか利用できません。
(※)「NISA(少額投資非課税制度の正式名称)」および「ジュニアNISA」と区別するために、成人向けのNISAを「一般NISA」と表記します。
一般NISAとは?
「一般NISA」の非課税投資枠の上限は、新規投資であれば毎年120万円、非課税期間は最長5年です。非課税投資枠の範囲での投資で得られる運用益(配当金・分配金や譲渡益)に税金がかかりません。(通常の証券口座であれば運用益に約20%程度の税金がかかります。)
2024年からは大幅に仕組みを変えた「新・NISA(仮称)」としてリニューアルされ、「一般NISA」は5年間延長されます。
つみたてNISAとは?
「つみたてNISA」の非課税投資枠の上限は、新規投資であれば毎年40万円、非課税期間は最長20年です。投資可能期間は、2018年~2037年と定められていましたが、5年間延長されて2042年までになります。「つみたてNISA」が「一般NISA」と異なる一番のポイントは、投資先が特定の投資信託に限られている点と、長期運用に適している点です。
知りたい!「NISAのリアル」
ここで、マネックス証券(https://www.monex.co.jp/)が口座保有者4703人を対象として2020年1月24日~1月29日の期間に実施した『NISA運用に関する調査結果(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000322.000005159.html)』から、NISAを利用する人の実態についてご紹介します。
NISA利用者の年収ってどれくらい?
はじめに、NISAを利用している人の年収別の分布を見ていきましょう。
NISAを利用している人のほぼ半数が年収500万円未満という結果です。最も多かったのが年収300万円未満でした。幅広い年収の人が利用していることがわかりますね。
みんなNISAで何を買っているの?
つぎに、NISAで選ばれている金融商品についてみていきます。
NISAで最もよく利用されている金融商品は国内株式でした。海外株式の購入はまだまだ一般的ではないようです。
最初はいくらから積み立て始めたの?
さいごに、「つみたてNISA」を始めたときの月額投資額についてもチェックしておきましょう。
「つみたてNISA」は年間40万円まで投資できる制度なので、12分割した1カ月あたりの投資額は約3万3,000円です。実際に「つみたてNISA」を始めたときの投資額は、3万1円以上が半数近くに達しています。年間の非課税枠の限度額いっぱいまで利用しようと考えている人が多いことがうかがえます。
iDeCoって何?
さて、NISAとともに、国の税制優遇措置として紹介されることが多いのが、「iDeCo(イデコ)(https://www.ideco-koushiki.jp/guide/)」(正式名称:個人型確定拠出年金)。ひとことでいうと「自分で作る年金」です。自分で設定した掛け金を毎月拠出し、金融商品を買い付けていきます。運用益が非課税に、毎月の掛金は所得控除の対象となります。原則60歳にならないとお金が引き出せないため、リタイヤ後に向けた資金を確実に作りたい人向けといえます。
社会に出たばかりの若さで老後のことお金のことまでイメージすることは難しいかもしれませんが、若い頃からスタートすることで、長期・分散投資が可能となり、複利効果も期待できますので、ぜひ、あたまの片隅においておくと役立つかもしれません。
「どんな商品を選べばいい?」なんて迷ったら、LIMO過去記事「貯蓄初心者の『iDeCo』」と『つみたてNISA』、運用商品はどう選ぶ?(https://limo.media/articles/-/17434)」などもご参考にしていただければと思います。
人生100年時代
定年が近づいてきてから「もっと早く何かをしておけばよかった」と後悔する人は少なくありません。病気、災害、失業・・・長い人生には、ときどき予測していないことが起こります。
「定年まで給料がもらえる」「年齢とともに稼ぎはアップする」とも限りません。社会人としてのスタートを切ったタイミングで、将来のための「種まき」を始めてみてもいいかもしれませんね。
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
【参考】
「財形貯蓄制度(http://www.zaikei.taisyokukin.go.jp/service/save/index.php)」独立行政法人 勤労者退職金共済機構 勤労者財産形成事業本部
「NISAとは?(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/index.html)」
「NISAの概要(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa/overview/index.html)」
「つみたてNISAの概要(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/overview/index.html)」
「2月13日は『NISAの日』NISA運用に関する調査結果を公表(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000322.000005159.html)」マネックス証券
「iDeCoってなに?(https://www.ideco-koushiki.jp/guide/)」 iDeCo公式サイト
「貯蓄初心者の『iDeCo』と『つみたてNISA(https://limo.media/articles/-/17434)』、運用商品はどう選ぶ?」LIMO
「iDeCoとNISA、始めているのは何人か、自分だけやってないのは不安(https://limo.media/articles/-/17229%20LIMO)」LIMO
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