1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

定年後のお金事情!住宅ローンはどうすればいい?

LIMO / 2020年6月4日 19時10分

写真

定年後のお金事情!住宅ローンはどうすればいい?

マイホームは、人生で最も大きな買い物といっても過言ではありません。それ故に大抵の人は住宅ローンを利用します。住宅ローンは最長で35年まで組むことが出来ますので、返済はまさに長期戦!

昨今の晩婚化により、40歳代で住宅ローンを組む人も珍しくありません。

しかし、仮に40歳で住宅ローンを組んだ場合、定年を迎える60歳までに完済しようと思うと返済期間が20年しかありません。いくら金利が低いご時世とはいえ、これでは毎月の返済がきついと思う人も多いのではないでしょうか。

金融機関としても、住宅ローンが延滞してしまうリスクを考慮して、「いざとなったら退職金で一括返済も可能ですので、35年で組んでみませんか?」と提案することもあります。

そこで今回は、このままでは定年後に住宅ローンが残ってしまう人はどうすればいいかについて、見ていきたいと思います。

退職金での一括返済は最終手段!?

退職後は住宅ローンの残債を退職金で一括返済し、あとは悠々自適な年金生活を送ればいいじゃない、と思う人もいるのではないでしょうか。

しかし、退職金を住宅ローンの返済に充ててしまうと、「悠々自適な」年金生活はあきらめないといけないかもしれません。

ここで思い出していただきたいのが、昨年の今頃金融庁からレポートが公表された「老後2,000万円問題」です。

老後に夫婦世帯が30年間老後生活を送ろうと思うと、生活費だけで年金収入以外に2,000万円の準備が必要だという内容でした。

退職金を住宅ローンの返済に充ててしまうと老後に十分な生活費が確保できない危険が出てきてしまいます。

繰り上げ返済を検討する

住宅ローンはどの銀行でも繰り上げ返済をすることが可能です。繰り上げ返済とは、住宅ローンの金額の一部をまとめて返済することをいいます。

住宅ローンの繰り上げ返済の方法には2種類あります。

1つ目は「期間短縮型」。繰り上げ返済をすることで毎月の返済金額はそのままで完済の時期を早める方法です。

もう一つは「返済額軽減型」。完済までの期間はそのままで毎月の返済額を減らす方法です。もし老後に住宅ローンの返済負担を持ち越したくない場合は、前者の「期間短縮型」を選択すると良いでしょう。

ただし、金融機関によっては繰り上げ返済をする度に手数料がかかる場合があるので事前に確認することをおすすめします。

繰り上げ返済をする前に考えておきたいポイント

「よし、じゃあ繰り上げ返済するぞ」と意気込む前に、考えておきたいポイントをお伝えします。

その1:やるなら住宅ローン減税のメリットを享受してから

住宅ローンを組んでいると、所得税の減税措置を受ける事ができます。消費税増税前の取組なら借入残高の1%が10年間、消費税が10%に増税された後の取組みだと13年間、毎年控除されます。

たった1%と思うかもしれませんが、例えば3,000万円の残高なら30万円が控除されます。最近の住宅ローンのキャンペーン金利は変動金利なら1%を切っていることは珍しくないので、控除適用期間中は実質マイナス金利状態になります。

特に元利均等返済の場合、取組後はしばらく元金がなかなか減らないため、残高ベースで減税が受けられるのはメリットが大きいといえます。

住宅ローン減税をしっかり受けたい場合は、繰り上げ返済のタイミングを考える必要があります。

その2:住宅ローンより低金利の融資商品はないものを心得よ

ローンの重圧を感じやすい人ほどこまめに繰り上げ返済をする傾向にあります。

しかし、無理に繰り上げ返済をしてしまうといざという時に困ってしまうかもしれません。

最近では新型コロナウイルスの感染拡大防止のため休業や辞職を余儀なくされた人も少なくありません。今後、長い返済期間の間に今回のような事態が起こらないとも限りません。そのため、繰り上げ返済をするならば手元には月収6ヶ月分程度の現金は確保しておくことをおすすめします。

繰り上げ返済をしてしまうと、後で手元現金が不足してもやっぱり返して、は通用しません。その分をカードローン等の他の融資商品で工面しようと思っても、住宅ローンのような格安の金利で借り入れることは不可能です。

住宅ローンは、年収や勤め先、健康状態などの厳しい条件をクリアした一部の選ばれた人が借りることのできる格安金利の融資商品です。ですので、住宅ローンを無理に繰り上げ完済したために生活が苦しくなり、他の融資で手当する事態になるのは、本末転倒です。

繰り上げ返済が難しい人は、資産運用を考えてみる

繰り上げ返済をする勇気はないけど、住宅ローンを老後に持ち込みたくないという人は、資産運用を検討してみてはいかがでしょうか。

住宅ローンの借入額や返済期間にもよりますが、繰り上げ返済をせずに、毎月返済と並行してつみたてNISAや外貨建て保険、変額保険等の金融商品を利用して長期間コツコツ積立てると、預金で貯蓄するよりも資産が成長して返ってくることが期待できます。

自動積立にすると強制的に貯まっていきますし、いざという時は解約して引き出すことも可能です。

特に保障の付いた保険商品で積み立てておくと、ご自身に万が一のことがあった場合にはまとまった保険金を遺すことができます。住宅ローンについては別途団体信用生命保険(団信)で完済ができますので、大切な家族を守る「おまもり」としても有効です。

おわりにかえて

ここまでに定年後に住宅ローンを残さないための手段をいくつか見てきましたが、一番重要なのは、延滞なく毎月着実に返済することです。

ですので、毎月無理なく返済するために期間をあえて長めに設定した人は、返済と並行して定年後に住宅ローンを残さないための準備を今から始められてはいかがでしょうか。

参考資料

国土交通省すまい給付金「住宅ローン減税制度の概要」(http://sumai-kyufu.jp/outline/ju_loan/)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください