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自宅購入は不動産投資の一種なのか? 引越し経験12回で考えたこと

LIMO / 2020年6月7日 8時20分

自宅購入は不動産投資の一種なのか? 引越し経験12回で考えたこと

自宅購入は不動産投資の一種なのか? 引越し経験12回で考えたこと

どこに住むかは住んでみるまで分からない

筆者はそろそろ60代に手が届く世代ですが、小さい頃からの引越し経験が12回となりました。だいたい5年に1回引越ししている勘定です。

この引越し、あまり場所を特定して動いたことはありません。小さい頃は親の事情、就職してからは勤務先の事情+本人の希望などなどで、結果的に居住場所が変わってきました。

実のところ、引越し理由も深く追求してきませんでした。気がつけば国内外なんとなく12回も動いていた、ということですね。一つの場所で、最長19年間、最短は1年2か月の居住経験です。家庭を持ってからも引っ越すことに特段の反対は食らいませんでしたが、家の者にはずいぶん迷惑だったかもしれません。

さて、今回のコラムは筆者の経験から、どんな家に住むのがベストなのか、ということをお話ししたいと思います。お忙しい読者なら、結論だけ読んでいただいて結構です。

“住めば都”、これが筆者の結論です。

賃貸も考えないではなかったが結局は購入

私もかつては自宅購入を不動産投資の一環として考えていました。どうせ買うなら「地価も高くて便利なところ」というやつですね。

20数年前の私はそうした考えに疑いを持つこともなく、住宅ローンも借りられる環境にもありましたから、土地勘がある場所に自宅を構えることができました。もちろん1人で決めたわけではなく、家人と一緒に20件弱の建売を見学し、家族が気に入ったところを購入したわけです。

子供の学校も至近でしたし、多少不都合はあっても不満はありませんでした。加えて、その前が築40年位のレトロな社宅住まいでしたので、購入した自宅がパラダイスのように感じたものです(その家の床暖房には感動しました)。

自宅を購入したのは、賃貸物件は自分の資産にならないこと、希望地域の物件が限られること、家賃のキャッシュフローがローン以上になること等、諸般の問題があったからです。ですが、同条件の賃貸物件が多数あれば、賃貸を考えなかったということはありません。

高い家賃を払えば購入物件以上のものもあるのでしょうが、予算が限られている中では無理は言えないというのが実情でした。

完璧な家はないし、不動産価格は物件ごとに千差万別

さて、その自宅。振り返って見れば、どの家も不思議なご縁でつながっています。最初に記憶のあるのは幼稚園に入る前、京都・舞鶴市の父親の勤務先の社宅住まい。正直、ほぼ覚えていません。次に北海道・小樽市ですが、冬はスキーばかりの毎日。

そして兵庫県、千葉県、海外を挟んで東京都数カ所。いずれも親か自身の仕事の関係です。好き勝手に選ぶ余地があったかと言われると、そうではありません。結果的に“そこ”に落ち着いているだけで、なんとなく人生の流れの中での”ご縁”を感じて住まいを決めていたような気がします。

加えて、購入物件でも賃貸物件でも完璧な家というのはなかなかありません。都心の高層マンションの最上階のペントハウスであれば日当たりも眺めもいいかもしれませんが、階下に降りるのに時間はかかるし、ゴミ出しも大変です。まずもって億ションですので、限られたお金持ちしか買えません。

戸建てもメンテナンスや近所への配慮が必要で、維持コストがかかります。賃貸物件は礼金・敷金を入れたり、保証人をつけたりしないと借りられませんし、2年ごとの更新料も馬鹿になりません。それに、駅チカ、日当たり、駐車場付きなど全部ないとダメなどと言い出すと、キリがありません。

ということで、経済状況がころころ変わる中、もし買うのであれば将来的に売れる物件を視野に入れるべきですが、実際に希望金額で売れるかどうかは売ってみないとわかりません。筆者の経験では、不動産価格に平均価格やトレンドは存在しますが、結局物件ごとに千差万別でなかなか一物一価にはなりません。

売り手があっての買い手、買い手があっての売り手です。売却事由・購入事由はバラバラで、販売価格だけで決まるものでもありません。目に見えないご縁やインスピレーションも存在します。

参考:東京都23区南部(品川区・大田区・目黒区・世田谷区)のマンション取引価格事例

(/mwimgs/4/c/-/img_4caab44b91467f025b97aaa04f470bbd58940.jpg)

拡大する(/mwimgs/4/c/-/img_4caab44b91467f025b97aaa04f470bbd58940.jpg)

注:REINS(http://www.contract.reins.or.jp)のデータを参照(縦軸は物件の1平方メートル価格、横軸は成約時期、その他条件は過去3カ月間のデータ)

おわりに

ということで、ヤドカリが宿を替えていくように、自宅用不動産を見つけられるなら生活状況に応じて住み替えていくのも一つの考え方です。高ければ高いほど価値があるというのも一つの考え方ですが、家族やパートナーが8割方ハッピーな物件に住むのがベストなのでしょう。100点満点はそうないわけですし。

コロナ禍で居住用不動産も商業不動産もその価格動向が気になるところですが、筆者の考えでは自宅購入は不動産投資の一種でもあるが、必ずしもそれだけではないという微妙な立場です。

購入か賃貸か、どっちがいいの?という疑問をお持ちの方には答えにならず恐縮です。

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