自分の会社が「やばい状況だ」と感じた兆候〜アラサー会社員5人の場合
LIMO / 2020年6月9日 20時0分
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自分の会社が「やばい状況だ」と感じた兆候〜アラサー会社員5人の場合
新型コロナで大きな打撃を受けたことで、あるいはそれ以前から会社の状況が悪く、不安に思ったことがある・思っているという人がいるかもしれません。
勤務先が傾きかけているというのはにわかには信じがたいものですが、きちんと受け止めて前に進むための選択肢を考える必要があるときも…。そこで今回は、アラサー会社員が「うちの会社、本当にやばいかも」と思った出来事について教えてもらいました。
ヘッドハンティングされた人がどんどん退職
金融機関で働くAさんは「ヘッドハンティングされてうちに入社した人がどんどんやめていくのを見て、自分も身の振り方を考えないと…と思った」と言います。
「ヘッドハンターや、成績の良いウチの社員が連れてきた優秀な人たちがどんどん退職。彼らは仕事ができる分、年収も高い。それを維持する体力がなくなった会社にいても仕方ないし、いくらでも行き先があるんだろう。だから『危ないかも』と思ったらすぐに行動に出る。彼らがいなくなるのは実にあっという間だった」と語ります。
ヘッドハンティングに慣れていて、渡り鳥のように大手企業を転々とする人も一部存在します。そういう彼らが退職していくということは、会社が危ない状況なのではと想像するのは無理のないことです。また、仕事がデキる人ほど、社内の体質に失望したらサッサとやめるというケースも少なくありません。
いずれにせよ人が次々やめていくというのはいい兆候ではないでしょう。
毎週末「卒業メール」が届くようになった
広告代理店で働いていたBさんは、「毎週卒業メールが届くようになって、『アレ? うちの会社って本当にやばいの?』と思うようになった」と言います。Bさんの働いていた会社では、退職しますという挨拶のメールを卒業メールと呼んでいたのだそう。
「卒業メールが本当に毎週末、ときには2、3人から届くようになった。最初は『この人もやめちゃうんだね~』と同僚たちとのんきに話をしていたけれど、あまりに毎週届くので『うちの会社大丈夫かな?』と心配になってきた。そのうち、各部署を引っ張っていたような人たちまでも次々やめるのを見て、私もすぐ転職エージェントに登録した」と苦笑い。
「人手不足で会社が回らなくなってきたのに、収益が悪いからと言って営業は尻を叩かれ続け、結果的にサービスの質が保てなくなるという悪循環に…。こうして会社がダメになっていくんだっていうのを間近で見て、いい経験になったかも」と話してくれました。
社長が全社員を集めて気合を入れ始めた
メーカー勤務のCさんは「経営状態がまずい、ということが囁かれてしばらくたったあと、急に毎週月曜に社長が全社員を1フロアに集めて30分ひたすら社員を鼓舞するというミーティングが開かれるようになった」と言います。
「回数を重ねるごとになんだか宗教っぽい雰囲気になってきて、社長もやつれてきたあたりで自分は退職したけれど、残った同僚によると最後は人員整理の話をされたとのこと。社長もそうやって気合を入れる話をしていないとやってられなかったのかも…」と話してくれました。
結局Cさんは知人の紹介で、比較的簡単に転職できたと言います。人事担当者に引き留められることもなく、すんなり退職の手続きができたと教えてくれました。
毎週「今週はいくらコストカットしたか」発表させられる
続いてはIT企業で働くDさんです。「全社的にコストカットを通達された。各課に1人ずつコストカット担当者なるものができて、コストカットプロジェクトにアサインされることに…。同僚がその担当になっていたけれど、会社からの無茶ぶりがすごいと嘆いていた」のだそう。
「毎週コストカットのための会議が開かれ、そこで各課の担当者が『今週はいくらカットできそう』とか『ここをカットするために先方とこういう交渉をしている』などの進捗を報告させられる。その仕事のせいで、ほかの仕事ができなくなったと言っていた」と教えてくれました。
当然ムダは省くべきですが、コストカットと言っても無限にできるわけではありません。Dさんは「いろんな取引先にコストカットのお願いをしすぎて、信頼関係にヒビが入ることもあるらしく…。同僚は『憎まれ役にはもう疲れた。会社をやめたい』と言いながら仕事をしていた」と話してくれました。
これはかなりツライ役回りです。コストカットも重要ですが、ビジネス上の信頼関係が損なわれると将来的にも影響が出てしまい逆効果ではないでしょうか。
経営企画の同期に転職を勧められた
最後は、人材会社に勤めるEさんです。「経営企画部にいる同期に『もううちの会社はやばい。悪いことは言わないから早く転職の準備をしろ。ほかの人には言うな、退職者が相次いだらやめさせてもらえなくなる』と言われた」と言います。仕事のデキる同期入社の彼から真剣な顔で言われたからこそ転職する気になったのだそう。
「同期の言う通り、転職活動を早々に始めて正解だった。自分がやめてすぐに退職希望者が相次いだらしく、強硬な引き止めにあった人も多かったらしい。同期も自分に忠告したあとすぐに転職して2人で今でも飲みに行くけれど、あのときの話になるたびに感謝を伝えている」と話していました。
おわりに
会社が傾きかけているときどう振舞うかは人それぞれですが、自分の将来のことも考えたうえで最善の選択をしたいものです。今回聞いた5人の話も参考にしてみてください。
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