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「ボーナス払いが”この冬”危険な理由」住宅ローンをコロナショックから守るために知っておきたいこと

LIMO / 2020年6月9日 19時15分

「ボーナス払いが”この冬”危険な理由」住宅ローンをコロナショックから守るために知っておきたいこと

「ボーナス払いが”この冬”危険な理由」住宅ローンをコロナショックから守るために知っておきたいこと

~見直し・借り換えのタイミングは今!~

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、私たちをとりまく経済状況は、リーマンショック時を超える打撃を受けているといわれています。緊急事態宣言が全国的に解除され、段階的に経済活動の再開がみられるものの、失業や休業要請などの影響により大幅に収入が減った、という声は珍しくありません。

とはいえ、『固定費の支払い』は待ったなし。その中でも住宅ローンは金額も大きく、収入減の影響を大きく受けやすい費目といえます。また、支払いを滞らせると自宅を失う危険もあります。

「コロナショック」から住宅ローンを守るにはどうしたらよいのか。今後予想される経済状況を踏まえ、対策を考えていきましょう。

統計に見る、住宅ローン残高

では実際、住宅ローン利用中の人は、どのぐらいの住宅ローン残高を抱えているものなのでしょうか。金融広報中央委員会が公表している『家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元(2019)年)(https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/yoron/futari/2019/19bunruif001.html)』の結果より、『住宅ローン残高』についてのデータをみてみましょう。

住宅ローン残高(全年代)

50万円未満…1.2%

50万円以上100万円未満…0.9%

100万円以上200万円未満…1.1%

200万円以上300万円未満…2.4%

300万円以上500万円未満…5.1%

500万円以上700万円未満…5.0%

700万円以上1,000万円未満…7.3%

1,000万円以上1,500万円未満…12.4%

1,500万円以上2,000万円未満…11.6%

2,000万円以上…29.2%

無回答(ゼロも含む)…23.8%

世帯主の年代別の住宅ローン残高の平均と中央値

20歳代…平均1,600万円:中央値1,990万円

30歳代…平均2,284万円:中央値2,300万円

40歳代…平均1,638万円:中央値1,622万円

50歳代…平均1,070万円:中央値950万円

60歳代…平均920万円:中央値400万円

70歳以上…平均816万円:中央値362万円

なお、全体の平均は1,399万円、中央値は1,200万円となっています。

一般的に、平均は極端に高い数値と低い数値に引っ張られることが多いため、中央値が最もリアルな平均に近い値といわれています。こうしてみると、住宅ローンを利用している20代、30代といった若い世代の多くが、2,000万円近くの住宅ローン残高を抱えているということがわかります。

今年のボーナス払い、危険なのは「夏より冬」!

緊急事態宣言が全国的に解除され、仕事も生活も少しずつ戻りつつある今。「夏のボーナスは減るかもしれないけれど、それさえ乗り切れば大丈夫」、なんて思っている人もいるでしょう。しかしその考えは危険です。なぜなら、本当に影響があるのは冬のボーナスである可能性が高いから。

2008年に起こった「リーマンショック」のときのことを覚えていますか?世界的な経済危機となったこの出来事は、発生の背景は違えども、現在の「コロナショック」の状況と似ています。

その際、影響が大きかったのは直近のボーナスではなく、その次のボーナスだったのです。しかも、減額ではなく支給見送りという企業が続出。ボーナスがゼロになってしまった人も多かったといいます。

年2回ボーナスがある企業の多くは、支給される前の約半年が査定の対象となっています。つまり、コロナショックが大きな影響を与えるのは、この夏ではなく冬のボーナスということになります。また、リーマンショック時との大きな違いは、相手が未知のウイルスである点。世の中は常に感染第二波を警戒しながら動いており、半年どころかひと月後の先行きも読めないわけです。

「返済苦しい」人の約8割が未対策

さて、ボーナスというと住宅ローンの返済に充てる人も多いのではないでしょうか。つまり、ボーナスが減ってしまうと返済が滞り、家計に大きな影響が出てくるということです。

しかし、実際に住宅ローンへの対策をしている人は少ないのが現状。オンライン住宅ローンサービス「モゲチェック」を運営する株式会社MFS(https://www.mortgagefss.jp/)がおこなった『新型コロナウイルスによる住宅ローン返済への影響に関するアンケート(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000101.000014407.html)』によると、「返済が苦しくなっている」「今後苦しくなりそう」と感じているにもかかわらず、住宅ローンへの対策を何もしていない人は77.4%にも上ることがわかりました。

放置を続ければ、住宅ローン破産という最悪な状況が待っているかもしれません。少しでも不安を感じている人は、躊躇せず、返済計画の見直しを検討したほうがよいかもしれませんね。

住宅ローン見直し・借り換え「今なら間に合う!」

冬のボーナスまでは、まだ半年ほどあります。今できることを考えていきましょう。

返済計画を見直す

住宅ローンは、月々の返済に加えボーナス払いを設定している人も多いのではないでしょうか。今回の緊急事態宣言の影響で、勤務する企業の業績が悪化したという人は、まずは、ボーナス払いをやめるということを検討したほうがよいかもしれません。

ボーナス払いは、ボーナスの支給が前提で設定されています。月々の返済額を抑えられるという点では大きなメリット。しかし、ボーナスがゼロになったら返済が難しいという点では、リスクが大きいといえます。

今回のCOVID-19の感染拡大の状況によっては、しばらく「ボーナスゼロ」の企業が増える可能性もあります。これを機に、返済計画を見直しておくことをおすすめします。

借り換えをする

住宅ローンの借り換えも検討してみましょう。借り換えを行うことで金利が安くなれば、その分支払い総額を減らすことが可能。結果的に月々の返済も抑えられるので、家計への負担も軽減できそうですよね。

1点だけ注意が必要です。借り換えをするには新しい金融機関で借入れ審査を受ける必要があります。つまり、収入が減ってしまうと審査を通らない可能性があるということ。大幅に収入が減った後では、借り換えをすること自体が難しくなってしまうのです。

審査は前年度の収入を元におこなわれることが多いです。審査に通りやすいタイミングを逃すことがないよう、早めに検討を始めたほうがよさそうですね。

まとめにかえて

家計の中でも、大きなウエイトを占める住宅ローン。返済計画の見直しや借り換えをするなら、「コロナショック」の影響が大きくなる前の今が絶好のタイミングかもしれません。今まで放置していた住宅ローンに、一度目を向けていただくきっかけになればと思います。

【参考】
『家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)(https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/yoron/futari/2019/19bunruif001.html)』金融広報中央委員会
『新型コロナウイルスによる住宅ローン返済への影響に関するアンケート(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000101.000014407.html)』株式会社MFS

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