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子どもか離婚か…不妊治療を続けた40代夫婦が下した決断

LIMO / 2020年6月9日 10時45分

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子どもか離婚か…不妊治療を続けた40代夫婦が下した決断

結婚して、子どもを産んで、子育てをして…。そんな生活が当たり前だと思っていませんか。そして、当たり前から外れることは不幸だと、勘違いしてはいませんか。

今回は、本当の幸せとは何かを教えてくれる、ある夫婦の結婚生活を紹介します。

「夫婦2人だけでも幸せな家庭に」そんな夫との出会い

バリバリのキャリアウーマンであるAさん。38歳という年齢もあり、結婚は望んでいなかったそう。年齢的に出産も難しいと思っていたからです。

しかしそんな時、運命の人と出会います。相手は3歳年上の41歳。

「こんな年で結婚しても、普通の家庭は築けないと言ったのですが…。『子どもはいてもいなくてもいいよ』と言ってくれて、安心して結婚しました。優しいけど、ウソはつかず正直に意見を言ってくれる人。この人となら、幸せになれるかなと思ったんです」

そんな2人の結婚生活は、幸せそのものだったといいます。しかし、人間というのは欲深いもの。Aさんの心に、少しずつ変化が生まれてきたのです。

「やっぱり子どもが欲しい!」40歳を過ぎて始めた不妊治療

結婚して半年経った頃、Aさんは夫に「子どもが欲しくなった」と告げました。

「仕事も充実、家に帰れば優しい夫。ここに子どもがいたらなぁと、いつからか思うようになりました。今でも十分幸せなのに、欲張りですよね。でも、夫は私の気持ちを認めてくれて、不妊治療を始めることになったんです」

ただ、妊娠できたとしても高齢出産。少しでも早い方がいいと、夫と一緒にすぐ病院探しをしました。難しいことと思いながらも、Aさんの心は希望に溢れていたといいます。

待ちに待った妊娠!しかし結果は…

「驚いたことに、不妊治療を始めて数カ月で妊娠できたんです。妊娠9週には心拍も確認できて、役所で母子手帳をもらって…。すごく幸せな気分で次の健診を待っていました。でも…」

健診の前日、Aさんは突然大量出血してしまったのです。病院の指示で安静にしていたものの、赤ちゃんはそのままお腹の外に。翌日の健診で、流産が確定したそうです。

「赤ちゃんがいなくなり、しばらくは涙が止まりませんでした。でもそれと同時に、子どもが欲しいという気持ちは強くなったんです。まだ妊娠できるんだ、まだ頑張れるんだ。そう思いました」

それからというもの、今まで以上に必死に不妊治療に励んだAさん。しかしその気持ちとは裏腹に、妊娠に至ることはありませんでした。それでも諦めきれないAさんは、体外受精にも挑戦。

「仕事も抑えて、食事も気を遣って、やれることは何でもやりました。なのに、今月もダメ、また今月もダメ…そんな日々が続いて、夫にも八つ当たり。『少し休んだら?』と優しい言葉をかけてくれるのに、それが余計気に入らなくて。夫は不妊治療に無関心なんだって、思ってしまったんです」

お金も心も限界…苦しむ妻に夫がかけた言葉

何年も続く不妊治療。その費用は200万円にものぼっていました。

「お金も厳しいですが、それ以上に心が限界でした。でも限界だったのは、私だけじゃなかったんです」

ある日、夫から告げられたのは、まさかの「離婚」の2文字でした。

「『もう不妊治療に向き合うのは耐えられない。子どもはいなくてもいい。2人だけでゆっくり過ごしたいんだ。それが無理なら、離婚しよう』と、夫は言いました。その時の私は、悔しくて悲しくて…。こんなに頑張ってるのになんでわかってくれないんだって」

不妊治療のストレスと夫の言葉、そして離婚を切り出されたという現実に、感情が爆発してしまったAさん。この日、結婚して初めての大喧嘩をしたといいます。

しかし、時間が経って冷静になると、あの言葉は夫の優しさだということに気づいたそう。

「普段優しい夫が離婚を切り出したのは、考えに考えた結果だと思いました。決断させるために、苦しい選択肢を作ったんだと。それはきっと私のためだったんでしょう。できるかわからない子どもと、ずっと隣にいてくれる夫。どちらを選べばいいかなんて、決まっています」

そしてついに、不妊治療をやめたAさん。夫婦2人で生きていくことを決め、夫とできることを存分に楽しんでいるそうです。

「もちろん、子どもが欲しいという気持ちがゼロになったわけではありません。子どもがいる夫婦を見ると時々悲しくなります。でもそれより、趣味や旅行、夫と過ごす毎日を楽しもうと思えるようになったんです」

夫婦仲良く歩んでいくために大切なこと

夫婦円満でいるためには、お互いを認め合うことが大切です。Aさんの場合もそうでした。

「子どもが欲しい」「子どもはいなくていい」お互いの気持ちを尊重し合ったからこそ、お互いを思いやることができる。時にぶつかることがあっても、その気持ちを忘れずにいれば、仲直りした時にはさらに絆が深まっているのではないでしょうか。

趣味もそうです。ゲームやパチンコ、理解できないような趣味であっても、度を越えない限りは笑って認めてあげることも大切。夫婦といえども他人ですから、時には息抜きがしたい時もあります。そうすることで、夫婦仲を良好に保つことができるのでしょう。

長い人生を寄り添っていく夫婦。子どもがいてもいなくても、仲睦まじく生きていく2人からは、これからも幸せな笑顔が溢れていくことでしょう。

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