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今年は冬もボーナス大幅減!? 住宅ローン返済で苦しむ前に何ができるのか

LIMO / 2020年6月16日 20時0分

今年は冬もボーナス大幅減!? 住宅ローン返済で苦しむ前に何ができるのか

今年は冬もボーナス大幅減!? 住宅ローン返済で苦しむ前に何ができるのか

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により、観光業や飲食業などが大打撃を受けました。また、大手自動車メーカーが一時生産を停止するなど、幅広い業種で業績への影響は避けられません。

そうした企業の業績悪化は、従業員の給与やボーナスにも影響してきます。中でも、ボーナスを見込んで住宅ローン返済をしている人にとってはかなりの痛手になりそうです。

住宅ローン返済が「苦しい・苦しくなりそう」が約7割

オンライン住宅ローンサービス「モゲチェック」を運営する株式会社MFSは、4月に「新型コロナウイルスによる住宅ローン返済への影響」に関するアンケート調査を行いました(現在住宅ローン返済中の男女483人が対象)。

同調査によると「世帯収入がすでに減った」は31.3%、「今後減りそう」は30.0%と、6割超の世帯で収入への影響があるという結果でした。また、すでに世帯収入が減った世帯の減少額は、月額「5万〜10万円」が30.5%で最も多く、次いで「1万〜3万円」の22.5%、「3〜5万円」の19.2%となっています。

さらに、住宅ローンを返済中の家庭で「新型コロナウイルスの影響により、住宅ローンの返済が苦しくなっている」という回答は39.6%、「今後苦しくなりそう」は28.4%。この2つの合計は7割弱の68.0%です。

しかし、「住宅ローンの返済が苦しくなっている」「今後苦しくなりそう」と回答した人のうち、住宅ローン借り換えなどの返済軽減を検討している人は22.6%にとどまります。そして、8割近い77.4%の回答者が住宅ローン返済について、不安を抱えているものの特に対策をしていないということが分かりました。

一方、解決方法を検討・実行した人の行動では「金融機関への返済猶予についての相談」(7.6%)が一番多く、二番目は「住宅ローンの借り換え(変動金利へ)」(6.7%)となっています。

業績悪化によるボーナスへの影響は夏より冬が厳しい?

5月25日、みずほ総研が発表した予測では、「2020年夏の民間企業の一人当たりボーナスは、前年比▲9.2%とリーマンショック後以来の大幅マイナスを見込む。新型コロナウイルス感染拡大による企業収益・雇用環境の急速な悪化が背景」とされています(参考:「2020年夏季ボーナス予測(https://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/insight/jp200525.pdf)」)。

しかし、本当に厳しい影響を受けるのは冬のボーナスかもしれません。過去の例としてリーマンショック時のことを振り返ってみましょう。

リーマンショックによる不況は、米国の証券会社であるリーマンブラザーズが2008年9月に経営破綻したことがきっかけに起きました。企業業績が急速に悪化し始めたのが10月以降だったこともあり、12月支給の冬ボーナスに与えた影響は、金融や不動産など一部業種を除くと、そこまで大きくはなかったようです。

しかし、次の賞与となる夏のボーナスは業績悪化が支給対象期間へフルに影響したため、ボーナスが「ゼロ」に近い人が続出。その結果、住宅ローンなどボーナス時の返済に困窮する人が急増し、”派遣切り”や“雇い止め”という非正規社員の容赦ない削減が社会問題にもなりました。

コロナショックとリーマンショックは、その発生原因や影響範囲などで大きな違いがあるため、もちろん単純には比較できません。ただ、今年の冬季ボーナスの支給対象期間※は、新型コロナウイルス感染症の影響をフルに受けるため、減少・支給なしの覚悟をしておく必要があるかもしれません。

※賞与支給が年2回の企業の場合、その多くは12月~5月(あるいは11月~4月)の評価対象で6月支給、6月~11月(あるいは5月~10月)の評価対象で12月支給というパターンが一般的です(一部例外あり)。

住宅ローンの返済計画の見直しなどの対策を

住宅ローンの返済にボーナスを見込んでいるが「ボーナスが支給されるかが不安」という場合、早めに返済計画の見直しを行うといいでしょう。今年のボーナスだけでなく、景気が低迷すれば数年間にわたって収入に影響が続く可能性も否定できないからです。

住宅ローンの借り換えをすると月々の返済額を抑えることができ、利息軽減効果も見込めるため、家計に与えるインパクトは大きいと言えます。図表1は借り換えの一例です。

図表1:フラット35の借り換えシミュレーション

(/mwimgs/8/6/-/img_86e3397dfc761c83e847c7fd4dfe2455111933.jpg)

拡大する(/mwimgs/8/6/-/img_86e3397dfc761c83e847c7fd4dfe2455111933.jpg)

たとえば、10年前にフラット35・金利2.55%で組んでいた住宅ローンを、2020年3月時点の金利1.30%で同じフラット35に借り換えた場合、借り換え諸費用を考慮しても月々14,154円も返済額を削減することができ、総返済額に至っては約420万円の削減になるのです。

もともと低い金利で住宅ローンを借りている場合、経費などを勘案すると軽減効果がない場合もありますが、現在の基準より高い金利を支払っているのであれば、一度金融機関に相談する価値があるでしょう。

他にも、外食費や娯楽費を削減したり、「車」「保険」「通信費」など固定費を中心とした生活費を見直すなど、不況が長引いた時に備えた節約モードに切り替えることが必要かもしれません。ボーナスの支給が減る・支給がなくなるかもしれないということを前提に、早めに準備をしておきたいものです。

【参考資料】「新型コロナウイルスによる住宅ローン返済への影響(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000101.000014407.html)」(株式会社MFS)

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