「年収1000万円超の女性」ってどんな人?”キャリアウーマンのお給料事情”をイメージする
LIMO / 2020年6月14日 0時15分
「年収1000万円超の女性」ってどんな人?”キャリアウーマンのお給料事情”をイメージする
婚活でパートナーに求める条件として「年収1000万円以上」を挙げる女性の話をよく耳にします。たしかに夫が1000万円も稼いでくれば、妻も子も何不自由のない生活を送ることが送ることができそうなイメージはありますよね。
実際のところ、国税庁が発表している「平成30年(2018年)度分 民間給与実態統計調査(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2018/pdf/000.pdf)」の結果を見ると、年収1000万円以上を稼ぐことができる人というのは、給与所得者全体の5%となっています。あくまで給与として1000万円以上を得ている人を対象とした調査なので、フリーランスが多いスポーツ選手や芸能人などの大部分は含まれていないことが考えられます。とはいえ、年収1000万円以上というのは、かなり高いハードルであることがうかがえます。
しかし、そんな高いハードルを乗り越えて、高収入を実現している人のなかには女性もいます。そこで今回は「年収1000万円以上を実現する女性はどんな人なのか」について、各種データから迫っていきたいと思います。
年収1000万円超の女性はどのぐらいいるの?
前述の国税庁の調査によれば、2018年度の給与所得者の階級別の分布は以下のようになっています。
細かくみてみると、男性の1000万円以上給与所得者は男性全体の7.7%。一方女性の1000万円以上給与所得者は女性全体の1.2%。男女合計で見ると、全体で5%の人が1000万円以上を達成しており、男性が4.5%、女性が0.4%という内訳になっています。
データに見る『役職別の女性の給料はどのぐらい?』
では次に、厚生労働省が公表している「令和元年(2019年)賃金構造基本統計調査(https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/dl/10.pdf)」より、「役職別にみた賃金(月額)」をみてみましょう。
※ここでいう「給与」とは、「労働契約、労働協約あるいは事業所の就業規則などによってあらかじめ定められている支給条件、算定方法によって6月分として支給された現金給与額をいう。手取り額でなく、所得税、社会保険料などを控除する前の額」としています。また「基本給、職務手当、精皆勤手当、通勤手当、家族手当などが含まれるほか、超過労働給与額も含まれる」となっています。
※調査対象は、
・企業全体の常用労働者が100人以上の企業
・その企業に属する雇用期間の定めのない常用労働者
となっています。
(年収をはかる目安として、カッコ内に×12とした値を入れています)
男性
部長級:66万6800円(800万1600円)
課長級:53万2000円(638万4000円)
係長級:40万5400円(486万4800円)
非役職者:31万4000円(376万8000円)
女性
部長級:61万5800円(738万9600円)
課長級:47万5600円(570万7200円)
係長級:35万1500円(421万8000円)
非役職者:26万100円(312万1200円)
女性で『部長』級の肩書がついても、単純計算での年収は730万円強。やはり「年収1000万円」のハードルはなかなか高いようです。
参考までに、女性で部長や課長になる人の割合もみてみましょう。独立行政法人労働政策研究・研修機構が発表している『ユースフル労働統計2019(https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/kako/2019/documents/useful2019.pdf)』によれば、「役職者のうち何割が女性か」という点に着目してみると、2018年度の部長級の役職に占める女性の割合は、6.6%、課長級は11.2%となっています。
女性で高い役職がつくというだけでも、かなり厳しい競争を勝ち抜いてきたということが、うかがえますね。
データに見る『年収が高い業界はどのぐらい?』
最後に、再び「平成30年分 民間給与実態統計調査(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2018/pdf/001.pdf)」より、比較的年収が高い業界を確認しておきましょう。
業種別の給与階級別構成割合の内、年収800万円超の就業者の割合(上位3業種)
1位:電気・ガス・熱供給・水道業 40.6%
2位:金融業・保険業 25.0%
3位:情報通信業 20.9%
業種別の平均給与(上位3業種)
1位:電気・ガス・熱供給・水道業 759万円
2位:金融業・保険業 631万円
3位:情報通信業 622万円
こういった年収が高い業界において、部長級の役職についている女性であれば、年収1000万円の実現も夢ではないのかもしれませんね。
まとめ
こうしてみると、まだまだ男性優位の社会において、女性が1000万円の年収を得るということが、いかに難しいかがわかります。あなたの周りに高収入の女性がいたら、実はまれに見る努力家、かつ能力のある人なのかもしれませんね。
【参考】
「平成30年度分 民間給与実態統計調査(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2018/pdf/000.pdf)」国税庁
「令和元年賃金構造基本統計調査(https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/dl/10.pdf)」厚生労働省
「ユースフル労働統計2019(https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/kako/2019/documents/useful2019.pdf)」独立行政法人労働政策研究・研修機構
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
就活中の大学生です。将来は年収600万以上稼ぎたい! どんな業界を目指せばよい? 手取りはいくら?
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月10日 11時30分
-
出世なんてしなきゃよかった…同期トップで支店長になった43歳・年収1,000万円のエリート地方銀行員。給与明細をみて「昇進を後悔した」ワケ【FPが解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月8日 11時15分
-
日本の「部長」の平均年収はいくら? 正社員の何%が部長まで昇格する?
ファイナンシャルフィールド / 2024年4月27日 5時40分
-
30代で年収「1000万円」以上の割合はどれくらい?年収1000万円を目指せる業界とは
ファイナンシャルフィールド / 2024年4月27日 5時20分
-
友人が「年収1000万円の人と結婚したい」と言っています。実際それだけ稼いでいる人はどれくらいですか? 正直かなり少ないですよね…?
ファイナンシャルフィールド / 2024年4月21日 4時30分
ランキング
-
1阪急阪神ホールディングス 宝塚歌劇団中核のステージ事業が減収減益
産経ニュース / 2024年5月14日 21時4分
-
2電機大手、3社で最高益 シャープ、赤字で明暗
共同通信 / 2024年5月14日 20時3分
-
3歴史的円安でも外食最大手ゼンショーHDは過去最高益 「海外進出」が好調 アメリカで展開の寿司店や中国出店の「すき家」など
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年5月14日 16時49分
-
4《チャンネル全削除》登録者250万人のYouTuber・ジュキヤ、女児へのわいせつ表現など「性暴力をコンテンツ化」にGoogle日本法人が行なっていた「事前警告」
NEWSポストセブン / 2024年5月14日 20時40分
-
5シャープが社長発言訂正 液晶事業売却は誤り
共同通信 / 2024年5月14日 22時55分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください