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コロナ禍で急増の「特殊詐欺」、カモにされないための傾向と対策!

LIMO / 2020年6月17日 0時5分

コロナ禍で急増の「特殊詐欺」、カモにされないための傾向と対策!

コロナ禍で急増の「特殊詐欺」、カモにされないための傾向と対策!

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、休業や廃業、解雇や雇い止めなどを余儀なくされるケースが増えています。これまで通り仕事をしていても、収入ダウンで家計が厳しいという人は多いはず。そんななか、「コロナ不安」に便乗して人の弱みにつけこむ特殊詐欺が横行しています。親切な人を装って近づいてくる詐欺師たち。わたしたちは、大切お金や家族を守るためにどうしたらよいのか、一緒に考えていきましょう。

特殊詐欺が急増、背景には「コロナ禍」か?

オレオレ詐欺や還付金詐欺をはじめ、手口が複雑化している特殊詐欺。警察庁が発表した「特殊詐欺認知・検挙状況等について(https://www.npa.go.jp/publications/statistics/sousa/sagi.html)」から、その件数の推移をみていきます。

「特殊詐欺の検挙件数」の推移(2005~2019年)

2005年・・・2,539件
2006年・・・2,974件
2007年・・・3,079件
2008年・・・4,400件
2009年・・・5,669件
2010年・・・5,189件
2011年・・・2,556件
2012年・・・2,990件
2013年・・・3,419件
2014年・・・3,252件
2015年・・・4,112件
2016年・・・4,471件
2017年・・・4,644件
2018年・・・5,550件
2019年・・・6,773件

検挙件数は年々増加傾向にあることが分かります。

2020年1~4月の特殊詐欺検挙件数(前年同月との比較)

2020年については、前年(2019年)の同月と比較してみます。
2020年1月・・・308件(前年同月・・・469件)
2020年2月・・・385件(前年同月・・・446件)
2020年3月・・・823件(前年同月・・・597件)
2020年4月・・・612件(前年同月・・・411件)

1,2月は前年同月よりも少ない件数で推移していましたが、3月の検挙件数は、2月の謙虚件数の約2.5倍まで増えています。前年の同じ月と比べても、この増加は気になりますよね。3月といえば、COVID-19感染拡大による混乱が本格化した時期と重なります。コロナ休業、コロナ倒産・・・。日々の生活に直結する問題を抱え、藁にもすがる思いの人もいるでしょう。そんな人たちの気持ちをうまく利用し、お金を騙し取ろうとしているのです。

「コロナ不安」に付け込む詐欺の手口

「コロナ不安」につけ込む形で増加している特殊詐欺。「定額給付金」や「マスク」といった、COVID-19に関係する言葉や物品をダシにするケースも横行しているようです。次に、実際に発生した4つの事例を見てみましょう。

「特別定額給付金を振り込みます」→暗証番号を聞き出す


「市の職員だという人から電話がかかってきて、『給付金として10万円振り込むから、キャッシュカードの暗証番号を教えてほしい』と言われました。特別定額給付金のことだと思ってその通りにしましたが、まさか詐欺だったとは…」

対象者1人に対して10万円が振り込まれる「特別定額給付金」に乗じた詐欺の典型例です。市町村の職員を装い、暗証番号を聞き出したりキャッシュカードを騙し取ったりするケースが多くみられます。なかには120万円もの預金を引き出されてしまった人も。「○○銀行協会」「○○市役所給付金サービス係」など、いかにも「それっぽい」組織名を名乗って、電話口の相手を安心させるという手口が多いようです。

市町村や金融機関の職員が、電話口で暗証番号をたずねたり、玄関先までキャッシュカードを受け取りに出向く、いう話が出た場合はまずは詐欺を疑いましょう。怪しい電話がかかってきたら、すぐに警察や市町村の窓口に相談してくださいね。

「低金利で融資をします」→保証金を騙し取る

「営業自粛で経営状態が苦しかった矢先、『金融特別貸付のご案内』というFAXが届きました。かなりの低金利だったので申込書を送ると、融資会社らしきところから『融資には保証金が必要。50万円を今日中に入金してくれ』と電話が。すぐに振り込みましたが、融資の話は進まないまま、さらにお金を要求されました。怪しいと思って調べたら詐欺!結局泣きっ面に蜂という状態です・・・」

「コロナ不況」のあおりを真っ先に受けた人には、自営業やフリーランスが多いはず。弱みに付け込んだ卑劣な詐欺ですね。わざわざあちらから融資の話を持ち掛けてくる場合は、まずは怪しいと疑ってかかったほうが賢明かもしれません。

「マスク送ります」→高額代金を請求

「どこのお店でもマスクが入手困難だった頃に、『無料でマスク送ります』というメールが届きました。無料ならと思い、URLをクリックして個人情報を入力。しかし、その後に高額な費用を請求されてしまいました」

マスク不足の中、無料でもらえるという話があれば興味を持ちますよね。最近では、いわゆる「アベノマスク」に便乗し、勝手にマスクを送り付けて、あとから代金を請求されるというケースも多発しています。こともあるので注意しましょう。

「コロナでお金がなくて…」→息子を装い現金を騙し取る

「ある日息子から電話がかかってきて、『上司に借りたお金を返さなきゃいけないから、ちょっとだけ貸してくれ』と言われました。上司と名乗る人が自宅にやってきて『コロナのせいでお金に困っていて、すぐに返してほしい』とのことで…。こんなご時世だからみんな大変だと思い、100万円ほど渡しました。後から詐欺だとわかり、ひどく後悔しています。夫からは『息子の声も聞き分けられなかったのか?』と怒られ、精神的に落ち込んでいます

いわゆるオレオレ詐欺も、社会情勢をみながらコロコロと手口を変えています。見知らぬ電話番号からの着信はまず疑ってかかることをおすすめします。また、普段から家族間で密な連絡をとりあい、お互いの声を“耳”で覚えておけるようにしておくことが大事かもしれませんね。

「留守電」で特殊詐欺をブロック!

特殊詐欺のターゲットの多くは高齢者。騙しやすいということもありますが、固定電話を利用していることや、日中に家にいる人が多く、電話に応対する確率が高いことも理由としてあげられます。それでは、どうすれば被害を防げるのでしょうか。

一番簡単な方法は「留守番電話機能」を利用することです。詐欺師たちは自分の声が録音されることを嫌うので、留守番電話のメッセージに切り替われば電話を切ります。これで、詐欺電話をとってしまう危険は大幅に減ると考えられます。もし、まっとうな要件であれば相手は伝言を残すか、再度かけ直してくるはずです。

最近は、相手の電話番号が表示されるだけではなく、「振り込め詐欺対策のため、この電話は録音されます」という類いのメッセージが流れる機種も販売されています。日頃かかってく電話に少しでも不安を感じた場合は、ぜひ早めの活用をおすすめします。

まとめ

コロナ禍で多くの人が不安を抱えながら生活するなか、その弱みや不安に付け込む詐欺。お金の面だけではなく、心にも大きなダメージを与える卑劣な行為です。もちろん罰すべきは詐欺師たちですが、こちら側にも未然に防ぐ努力は必要です。特に高齢者の場合は、冷静に判断できなかったり、どうすればよいか迷ってしまったり・・・ということも多いはず。家族が頻繁に連絡をしてあげて、詐欺に対する意識を高めてあげることも、大事な防止策となるでしょう。

【参考】
「特殊詐欺認知・検挙状況等について(https://www.npa.go.jp/publications/statistics/sousa/sagi.html)」警察庁

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