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「物を大切に」と言われ続けた子どもの意外な行動。何がそうさせた?

LIMO / 2020年6月23日 10時0分

「物を大切に」と言われ続けた子どもの意外な行動。何がそうさせた?

「物を大切に」と言われ続けた子どもの意外な行動。何がそうさせた?

「物を大切にしなさい」とは、昔からずっと言われている、いわばひとつの「常識」です。ほとんどの方が「小さい頃は大人に『物を大切にするように』と教えられた」「自分の子供には物を大切にすることを教えている」のではないでしょうか。

しかしいざ、「それって具体的にはどういうこと?」と聞かれたら…あなたはちゃんと答えられますか?

「今あるもので心豊かに…」という願いが裏目に

専業主婦のAさんは、息子にはむやみに物を買い与えないことを子育ての信条としてきました。子供には「今あるものを工夫して、大切に使いなさい」とことあるごとに言い、子供がほしがるからと、おもちゃやお菓子を買い与えることはしなかったのだそうです。

「決して家計が苦しいから買えない、というわけではありません。ただ、おもちゃやお菓子をやみくもに与えてしまうと、物を大切にするということが学べない気がしたんです」

Aさんは、自分の両親や義理の両親にもおもちゃやお菓子は買い与えないでほしい、と告げるほどの徹底ぶり。Aさんの息子が唯一おもちゃをもらえるとき、それはクリスマス。

「誕生日はためになる本をプレゼントする、と決めていたのでクリスマスに『サンタさんから』と称して長く遊べる積み木やボードゲームをプレゼントしていました」

息子は年に一度のサンタさんからのプレゼントをたいそう喜び、何度も何度も繰り返し遊んでいたので、Aさんは「やはり自分は間違っていなかった」とうれしく思ったそうです。

ところがある日、突然Aさんの夫が、息子に…と望遠鏡を買ってきました。「誕生日でもクリスマスでもないのに!」と立腹するAさんに「たまにはいいだろう」と言う夫。息子も大喜びしているのでまぁいいか…と今回ばかりは目をつぶったAさん。

しかし、あれだけ望遠鏡に大喜びしていたにもかかわらず、息子はいっこうに望遠鏡を使うそぶりを見せません。箱から出されもせず何週間も放置されている望遠鏡。しびれを切らしてAさんがたずねました。

「ねぇ、望遠鏡で空を見てみないの? 本当はほしくなかったの? 全然使わないじゃない」

すると息子はこう答えました。「すごく使いたいけれど…ママはいつも『物を大切にしなさい』っていうでしょ? これはボクの宝物だから、使わずに大切にしまっておかないといけないと思ったんだ」

「物を大切にする」ってどういうこと?

さらに、とある家庭でのこんな話も聞いたことがあります。夫はとにかく物が捨てられない人。サイズアウトした洋服や故障した小型の電化製品など、とにかく「捨てるのはもったいない」と取っておくのだそうです。妻がそれを非難すると「俺は物を大切にしているから、捨てられないんだ」と答えるのだとか。

Aさんの息子さんといい、この“捨てられない”ご主人といい、果たして「物を大切にしているのか?」と聞かれると、ちょっと首をかしげたくなります。では、いったい何が正解なのでしょうか。

「丁寧に使うこと」「長く使うこと」、それはもちろん大前提。そして、そこにもうひとつ「物に思いを込める」ことが大きな要素ではないか、と筆者は考えます。

皆さんにもこんな経験ありませんか? 母親が作ってくれた手提げ袋を持って歩くのがとてもうれしくて、汚さないように丁寧に扱っていた。あるいは手作りの洋服がうれしくて、毎日それしか着ようとしなかった…。

そこには「大好きなお母さんが自分のためだけに作ってくれたもの」という思いがあります。その思いを「使うこと」で表現する…これこそが「物を大切にする」ということではないでしょうか。

我が家には、とても小さくていびつなクッションがあります。縫い目と呼ぶのがためらわれるほどのガタガタの縫い目、中の綿が徐々に抜けてしまってなんとも薄っぺらく、「クッション」と呼ぶには頼りないフォルム…。

しかし娘はそのクッションを毎日それなりの形に整え、家の一番目立つところに飾っています。そして、友人が来ると仰々しくそのクッションを差し出し「お客様だから」と、そのクッションに座るようすすめるのです。それは、娘が幼稚園で先生の手を借りて初めて作った作品。娘にとって思い入れたっぷりのクッションなのです。

丁寧に手入れをし、そしてしかるべき時に使う…。そんな娘の姿に「物を大切にする」ことの真意を教えてもらった気がしている筆者です。

まとめ

時に私たちは、物事の真意を深く考えないまま、「それが正しいことだから」という理屈だけで、子供をしつけたり教育したりしてしまいます。その最たる例のひとつが「物を大切にしなさい」という言葉だと思うのです。

子供に何かを教えるときは、ただ字面通りの言葉を投げかけるのではなく、その言葉の根底にある「本当の意味」をわかりやすく教えてあげなければいけないのではないでしょうか。

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