1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

外食しないのに食費が増えた! コロナで財布のひもが緩んだ人の理由

LIMO / 2020年6月22日 11時0分

外食しないのに食費が増えた! コロナで財布のひもが緩んだ人の理由

外食しないのに食費が増えた! コロナで財布のひもが緩んだ人の理由

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大で全国に緊急事態宣言が出され、人との接触を減らすために外出自粛が求められました。デパートや遊園地、映画館などさまざまな施設が休業し、お金を使う機会が減った思いきや、蓋を開けてみると普段と同じくらい、あるいはいつも以上にお金を使っていたということはありませんか?

新型コロナの影響で消費行動が変わった項目は?

総務省統計局の家計調査では、「新型コロナウイルスの感染拡大により 消費行動に大きな影響が見られた主な品目など(https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_rf1.pdf)」の結果を2020年6月5日に発表しています。

同調査によると、2020年4月の消費で前年同月と比べて大きく減少した項目は、食事代▲63.3%、飲酒代▲90.3%、鉄道運賃▲89.9%、パック旅行費▲97.1%、遊園地・乗物代▲97.8%などでした。

外出自粛により、旅行はもちろん在宅勤務で交通機関を使うことが減ったり、飲食店や遊園地などの営業が制限された影響が大きかったことが想像できます。

逆に消費が増えた項目としては、保健用消耗品(マスク・ガーゼ含む)+123.9%、ゲームソフト等+102.8%の増加率が大きく、食品ではパスタ+70.5%、即席麺+43.3%、チューハイ・カクテル+42.1%の増加が目立ちます。

感染予防対策のための保険用消耗品、自宅で楽しく過ごすために必要な娯楽関連、日持ちして簡単に調理できる食品の消費が伸びたという結果になっています。

家計の増加を感じる専業主婦(夫)が多い

一方、「LINE家計簿」を運営するLINE pay株式会社では、LINE公式アカウントをフォローしているユーザーを対象に、「新型コロナウイルスの影響による家計の支出の変化(https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2020/3216)」についてアンケートを取っています。

その結果、支出の変化では「増えている」37%、「今後増えそう」8%、「減っている」24%、「今後減りそう」7%、「変わらない」22%で、「増えている」が「減っている」を13ポイント上回りました(4月28-29日実施、回答者1万人)。

どのような支出が増えているかという問いには、約7割の人が「食費」と回答。休校・在宅勤務により自宅で食事をとる回数が増えたことが影響していることがうかがえます。

また、職種別の「支出が増えている」の割合も示されています。その結果は、専業主婦(夫)52%で最も多く、次いでパート・アルバイト45%、自営業32%、会社員および公務員が各31%。専業主婦(夫)が支出増をより強く感じていることがわかります。

食費に対して財布の紐が緩んでしまった人も

実際、育ち盛りの子どもを3人育てる主婦のAさんは、休校・休園措置となったことで1カ月の米とパンの消費量が普段の約2倍になったと言います。さらに、夫が在宅勤務に切り替わったことで家族が揃って夕食をとる機会が増え、夫や子どもが好きなお刺身を出す回数が多くなったそうです。

Aさんは、コロナ禍の不安な環境で食品を選ぶのが「楽しみ」「癒し」となったことで財布の紐が緩んでしまったと自己分析していました。「外食に行ってないし」「家族団欒で食事ができる良い機会だし」という気持ちが普段とは違う消費行動につながったということのようです。

その結果、今年のGWには旅行に行かなかったのに例年と同じくらいの出費となったと、Aさんは明かしてくれました。外出や外食が続くと「使いすぎだから気をつけよう」という気持ちになりますが、自宅での消費ではそうした感覚が鈍くなってしまうようです。

買い物は「休日の午前中」が増加

CCCマーケティング株式会社は、家計簿アプリ「レシーカ」を利用する全国5万人の購買データをもとに「新型コロナウイルス禍でのスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア、ホームセンターの消費行動調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000434.000000983.html)」を行っています(調査期間2020年1月~4月)。

その結果、平日の消費行動の変化はありませんでしたが、休日の午前中(9〜12時)の利用はすべての業種で増えたということがわかりました。2020年1月と4月の比較では、「薬局・ドラッグストア」の利用は4月に約20%増えています。

一方、夕方から夜間にかけての消費は減っています。スーパーマーケットに着目すると、2020年1月と4月では4月に35%減少しています。夜間の外出を控えて、早い時間に買い物を済ませてしまおうと考える人が増えたことがうかがえます。

実際、休日にスーパーに行って「普段より多くの人が買い物していることに驚いた」という声もありました。人が殺到して食品などが品薄になっているところを見ると、不安に煽られて「普段より多めに買っておこうと」と即席麺やパスタといった保存食の購入が増えたというケースもあるではないでしょうか。

おわりに

緊急事態宣言は解除されたものの、東京ではまだ収束したとは言えない状態です。今後の第二波・第三波への懸念もあることから、外食や旅行を以前のように楽しめるのはまだ先になりそうです。

しかし、「自宅だから少しはぜいたくを」という行動が続けば当然家計に響くことにもなります。この生活を「特別な状況」と捉えるのではなく、新しい日常として消費のコントロールをしていくことが大切といえるでしょう。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください