夫のひどいモラハラに「もっと頑張ってしまう」心理…被害の悪循環から抜け出すには?
LIMO / 2020年6月23日 7時0分
夫のひどいモラハラに「もっと頑張ってしまう」心理…被害の悪循環から抜け出すには?
自分の容姿や仕事、家事や育児などを親や夫などから否定されるモラハラ被害者。被害者の中には「モラハラをされている」ことに気付かない人も少なくありません。
それどころか、相手に否定されると「私がダメなのだからもっと頑張ろう」と努力を重ねる人も。モラハラ被害者は、「もっと頑張ればなんとかなる」と信じ込んでいるところがあるのです。
否定され、頑張り続ける
結婚して5年が経つKさん。友人に夫との会話を話したところ、「…旦那さん、モラハラじゃない?」と指摘されました。
主に家事を夫に否定されることが多いKさん。
「野菜炒めやサラダ、焼きそば、味噌汁などは夫にとって料理をしたことにはならず、『何も作っていない』と言われます。作った料理をゴミといわれたのも数え切れないほど…。
家の中の掃除についても言われるのですが、子どもが小さいので手が回らず、休みの日にやってもらえないか頼んでも、お前がやるものだと。『子どもを見るなんて簡単なのに…』と夫は呆れています」
家事について否定されたKさんがとった行動は、努力でした。
「普段はテレビも見ないし、ソファーに座ってくつろぐ時間もないくらい、家の中では動き回って家事や育児をしています。それでも怒られるのは、要領が悪いのか、女子力が低いのか…?
そう思い、料理の本を5冊購入しました。和食の基本から、美味しいおつまみの本まで。丁寧な暮らし系の雑誌も購入し、時短でできる掃除についても研究。それでも夫は怒ります。いつまでたっても家事ができないって」。
Kさん宅は共働きですが、Kさんの仕事についても「つまらない仕事だな。お前は会社でもいなくていい存在だ」などと否定されるといいます。
モラハラ被害者が抱える「頑張り過ぎる病」
否定されても、頑張ってしまう……。以前モラハラをする男性と付き合っていた筆者は、Kさんの思考と行動について理解できるところがありました。
ダメ出しをされると「自分が悪い」と思い、さらに努力を重ね続ける。明らかにキャパ―オーバーでなのに、それでもさらに頑張り続ける。「自分が頑張れば何とかなる」と信じ込んでいるのです。
しかし一般的には、Kさんの夫のような発言が出た時点で「この人はおかしい」と思う人が大半でしょう。筆者がモラハラをしていた彼と別れて気付いたのは、この違い。
モラハラ発言を聞いて「おかしい」と思うか、「もっと頑張ろう」と思うかで、道が分かれるのです。
モラハラを受け続ける人は、何を言われても反省して頑張り続けるでしょう。容姿、仕事、家事、育児…何にしてもゴールはありませんから、頑張ろうと思えばいくらでも努力ができます。
当時を振り返ると、「頑張り続ければ何とかなる病」にかかっていたかのようです。
いかにおかしいか気付くため、周囲に相談を
「これってモラハラかも?」と思ったら、反省したり頑張るよりも前に、立ち止まって「否定されることはおかしくないか?」と冷静に考えましょう。
とはいえ、モラハラ被害者の場合「おかしい」と気付くまでに時間がかかります。「ダメだと言われる→頑張る」という思考ができあがっているのです。この思考をゆるめるためにも、まずは友人にモラハラの内容を詳しく話してみるといいでしょう。どれだけおかしいことを言われているかが分かります。
大切なのは頑張ることではなくて、頑張らないこと。本来落ち着ける場所である家庭の中で、「お前はダメだ! もっと頑張れ!」といわれるのは非常にしんどいものです。
日々もっと頑張るよう強要されるよりも、頑張らなくても受け入れてくれる人と一緒にいて、協力し合うのが人間関係でしょう。
頑張りの方向を変える
夫婦間でのモラハラは物理的な距離をとることが難しいため、対処には苦労します。まずはいくら否定されても、頑張ることをやめるというのも一つでしょう。頑張れば頑張るほど心身ともに疲弊し、それでもダメだと否定されることが少なくないからです。
その頑張りを、「実家などに帰る」「行政に相談する」という頑張りに転換するのが良いでしょう。どちらもハードルが高いように思えますが、それは初めだけ。勇気をもって一回相談してみると、次からも相談しやすくなります。
身内への相談だと、年代や人によっては「女が我慢するもの」といわれてしまうこともあります。誰に相談するかは、よく考えることが重要。行政への相談の方が、具体的な対応策なども教えてもらえるのでよりよいでしょう。
モラハラ被害者は、頑張ることができる力を持っています。その頑張りを違う方向に向けると、打開策が見えてくるでしょう。
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