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止まらない新型コロナ被害、第2波と政治経済的混乱の危険な連鎖

LIMO / 2020年6月28日 21時0分

止まらない新型コロナ被害、第2波と政治経済的混乱の危険な連鎖

止まらない新型コロナ被害、第2波と政治経済的混乱の危険な連鎖

欧米や日本では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大がピークを越えたとしてロックダウン等が徐々に解除され、人々の日常が再び戻ろうとしている。しかし、世界では依然として感染拡大が収まらず、今後さらに増える地域・国もあるとされる。

世界各国で懸念される感染の再拡大

米国のジョンズ・ホプキンス大学の集計データに寄ると、世界の感染者数は900万人に迫り、犠牲者数は50万人へと近づいている。

国別では、感染者数で米国219万人、ブラジル103万人、ロシア53万人、インド40万人、英国30万人、ペルー25万人、スペイン24万、イタリア23万、チリ23万人などとなり、犠牲者数では米国12万人、ブラジルが5万人、英国4万、イタリアやフランス3万〜4万あたりとなっている。しかし、今後状況はさらに悪化する可能性もある。

インドでは、新型コロナウイルスの感染者が国内で38万人、犠牲者が1万人を超え、特に、6月以降ロックダウンが徐々に解除されつつある首都ニューデリーでは、ショッピングモールやレストランなどで人々が賑わい、感染者が増加している。

インド政府はニューデリーでの感染者数が7月末までに55万人にまで増加し、病床が大幅に不足し、死亡者数が増加すると試算している。インドでは感染のピークが今年11月中旬との見方もある。

イラン保健省も6月中旬、1日当たりの新型コロナウイルス感染による犠牲者数が2日連続で100人を超え、ソーシャルディスタンスなどの防止策が十分に守られないと第1波より恐ろしい第2波が到来すると警告した。イランでの感染者数も20万人を超え、ロウハニ大統領は公共の場でのマスク着用を義務づけることを検討していると明らかにしている。

コロナが猛威を振るった欧州では徐々にロックダウンが解除され、各国の国境も再び開放されようとしているが、欧州各国を結ぶ航空便や高速鉄道の運行が活発になることで再び感染爆発が起こる可能性もある。

観光収入がGDP全体の1割を占めるフランスやイタリア、スペインなどは夏のバカンスシーズンを迎え、観光客を取り戻そうとしているが、クラスターが発生する危険性もある。

経済的被害が火をつけた抗議デモや暴動

一方、新型コロナウイルスの感染拡大が世界で収まりを見せ、人々の動きが再び戻ったとしても、今後はそれによる経済的な不満や怒りを持つ市民による暴動やデモがいっそう激しくなる恐れがある。

既に、新型コロナウイルスによる被害は、医学的なものより経済的なものの方が大きいとも言われる。

最近、白人警察官による黒人男性死亡に端を発するデモが世界中に広がりを見せたが、これは単に人種差別に抗議するデモでは収まらない。その根底には、経済格差や失業に対する若者の不満や怒りがある。

このデモには多くの白人の若者も参加しているが、新型コロナウイルスの前からこういった不満は強かった。そして、コロナによってそれはもっと大きな不満・怒りとなりつつある。身体的な感染が収まりを見せ始めたとしても、政治経済的な感染はそれ以上に長続きしそうだ。

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