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未成年の危険なバイト「パパ活」や「詐欺の受け子」には経済的背景も? その実態と対策

LIMO / 2020年6月28日 10時0分

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未成年の危険なバイト「パパ活」や「詐欺の受け子」には経済的背景も? その実態と対策

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響で飲食店を始め多くのサービス業が営業自粛となり、収入減や失業に遭って危険な闇バイトに手を出してしまう例も報道されました。そんな闇バイトでは、未成年者が売春や詐欺の受け子などをしているケースもあるようです。

今回は、「小・中・高校生など若年者の危険なアルバイト」の実情と、自身も10代の未成年である筆者が考える具体的な対策案についてお伝えしたいと思います。

若年者が危険なバイトに手を染める理由

そもそも、なぜ若年者は危険なアルバイト(以下、バイト)に手を染めてしまうのでしょうか? いくつかの理由が考えられますが、今回は世間一般に言われているような要因に加え、筆者の身近にいる未成年者の話も参考にしたうえで、以下の3つにまとめてみました。

1. お金欲しさ

高校生や大学生になると友達付き合いの広がりから、交際費や友達との話題作り、関係維持のためにお金が必要となることがあります。たとえば、写真映えするスイーツや話題の雑貨、ときにはブランド商品など、必要なお金の額が徐々に膨らんでしまう…といったケースが見受けられます。

しかし、ブランド物の商品や交際費を日頃のお小遣いやバイト料でまかなうのには限界があります。そのため、怪しいとは思いつつも、簡単に大金を手に入れられる危険なバイトに手を出してしまうようです。

2. 友達や先輩に誘われて

普段から仲の良い友達や先輩から「どうしても」とお願いされ、頼みを無下に断ることができず、なし崩し的に危険なアルバイトに巻き込まれる、ということもあります。

こうしたケースでは、友達や先輩から内容を知らされずに手伝わされたバイトの内容が、すでにグレーゾーンもしくは犯罪にあたることも少なくありません。それ以降は、最初のバイトを脅しのネタにされ、次から次へと手伝いを強要されるといった状況に陥るようです。

3. SNS求人

高校生や大学生は求人情報をネットで調べることがほとんどですが、そこで高額報酬やラクをして稼げそうなバイトを見つけてしまうことも少なくありません。実際に筆者が「稼げる バイト」で検索をかけてみたところ、怪しそうなバイト情報もかなりヒットしました。

「日給5万・女性限定」や「月40万可能」など、見るからに怪しいものも、世間慣れしていない若年者は「世界は広いし、これぐらい稼げる仕事はあるのかも?」と、つい期待してしまうこともあります。

しかし、ネットの求人情報には詐欺に加担させるような危険なバイトや、テレクラ、チャットレディーといった風俗系の仕事を、「短時間で高収入」などの謳い文句を掲げて募集していることが多いようです。

そのため、SNSで求人応募する場合は、大手の求人サイトであることを確認してから安全なバイト先を選ぶよう、注意することが必要です。

危険なバイトとは

ここでは実際に、小・中・高校生や大学生が手を染めやすい危険なバイトについて、身の回りに起きたことも含め、具体的な例を挙げます。なお、ここで言う危険なバイトとは、法律に抵触していたり、本人の身に危険が及ぶ可能性があったりするバイトのことです。

パパ活

小学生から20代までが、「ご飯を食べに行くだけ」や「話をするだけ」などと安易な考えで始めてしまうパパ活。実際には性行為などを伴うこともあり、行為中の写真を撮って脅され、言うことを聞かされるはめになって後悔する人もいます。

また、写真をインターネットに流されてしまい、完全には消すことのできないデジタルタトゥーを背負って生きることになる可能性もあります。

JKビジネス

「JK=女子高校生」という付加価値を利用して男性向けサービスを提供し、対価を得るJKビジネス。女子高生だけでなく、JD=女子大生、JC=女子中学生、JS=女子小学生といったインターネットでの略語もあり、年齢が低くなるほど男性からもらう金額は高くなる傾向にあるといいます。

こういったJKビジネスは、児童福祉法や地方自治体の条例に抵触する可能性が高いにもかかわらず、

客と一緒に添寝をする

ガラスでお互い区切られた間接的な空間で、下着やスカートの中を見せる

ツバや髪の毛などを売る

といった、女の子が「直接的には害がない」と感じる内容になっているため厄介です。

また、ラクして稼げることを知ってしまうと、「もっと稼ぎたい」という気持ちが強くなって悪い大人の誘惑に弱くなり、援助交際や薬物使用などにつながるリスクも高くなります。そして、まともなバイトに戻れずに悩みを抱え、精神的に不安定になる子もいるのです。

受け子や掛け子

受け子とは、「振り込め詐欺などで現金を直接受け取る役」、掛け子は「振り込め詐欺などで電話をかけて人を騙す役」を指す隠語です。

受け子や掛け子は捕まるリスクが高いため、主犯者グループが自ら実行することはなく、未成年者や借金を背負った人などを利用して使い捨てにするといった傾向があります。仮に騙されていると知らずに受け子や掛け子をしていた場合でも逮捕され、たとえ初犯でも懲役の罪が確定してしまうことがあるといいます。

また、最初は罪の意識にさいなまれていても、短時間で大金を手にすることができるため、いけないことだとわかっていながらもやめられないというケースも多いようです。

生活苦や虐待が背景にあることも

上記以外にも、

家計を助けるために援助交際をしたり詐欺に加担する

親に売春を強要されている

苦しい家計事情を知り、こっそりとデリヘルや風俗で働く

といったケースもあります。

こうした場合、本人に同情する余地はあるかもしれません。それでも、罪に問われたり、自分の身を危険にさらす可能性が高いのは間違いないでしょう。

未成年である筆者からの具体的な対策案

未成年である筆者がまず考えるのは、子供が小さいときから一緒にニュースを見て、「どういったことが犯罪にあたるのか」そして「罪を犯すとどうなるのか」について親子で話し合う機会を持ってほしいということです。

また、子供は親が思っているより未熟な場合も多く、いろいろな場面でSOSを発していることがあります。学校や家の外に行きたがらないときはSOSのサインかもしれませんので、様子を見ながら、叱ったり怒鳴ったりせずに根気よく悩みなどを聞いてみてください。

さらに、危険なバイトを始めるとお金遣いが荒くなる一方、親や兄弟姉妹などの家族には内情を知られたくなため、会話が減ったり怒りっぽくなったりすることがあります。

いったん簡単にお金を稼げることを知ってしまうと、泥沼にハマって出られなくなることが少なくありません。子供のお金遣いや持ち物、言動に対して常にアンテナを張り、異変に気づいたときは声をかけ相談に乗ることが状況解決への一番の近道だと筆者は考えます。

おわりに

犯罪者や悪人にとって、危険意識やリスク回避能力がしっかりしていない若年者は、格好の餌食でしかありません。魔が差したとき、親が声をかけてくれたり相談に乗ってくれたりすることで、子供の心にブレーキをかけられる可能性は高いと思います。

ただ、魔が差してからでは親の言うことを素直に受け入れづらい状況になっていることも多いので、普段から子供といろいろなことを話し合うことが大切だと思います。特に、「おいしい話には裏がある」ということを何度も伝え、闇バイトなどに足を踏み入れないよう見守ってあげてください。

【参考資料】『「闇バイト」コロナで激増する参加者たちの末路(https://toyokeizai.net/articles/-/352566)』(東洋経済オンライン)

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