まだ間に合う!「50歳からのマネープラン」…第一歩は「ズボラ収支確認法」
LIMO / 2020年6月28日 17時15分
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まだ間に合う!「50歳からのマネープラン」…第一歩は「ズボラ収支確認法」
~坂本さんの「お金のはなし」シリーズ1~
「人間は大きく分けると、計画的な人と、行き当たりばったりの人の2つのタイプがあるように思います。若い頃から計画的に生きて順風満帆の人もいるでしょう。けれど、50歳ともなれば、人生後半の計画を立てる難しさを感じる人が多いのではないでしょうか?」
そう語るのは人気ファイナンシャルプランナーの坂本綾子さんです。
著書『節約・貯蓄・投資の前に 今さら聞けないお金の超基本』(https://amzn.to/31rh5dN)(朝日新聞出版)がベストセラーとなっている坂本さんは、とにかくわかりやすく丁寧にお金の知識を伝える達人です。
そんな坂本さんの新刊、『まだ間に合う! 50歳からのお金の基本』(https://amzn.to/3evmdBe)(エムディエヌコーポレーション)では、50歳からのマネープランを立てる上で、「これだけは!」押さえておきたいお金の仕組みを多数掲載しています。今回はその中から、まずは押さえておきたいお金の基本をご紹介します。
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50歳、収入と支出を把握し、まずは自分自身の現実を確認しよう
毎月の収支の確認
毎月のお金の流れはどうなっているのか、今後のためにどう見直すべきか、これを考えるには、収入と支出を把握することです。なかなか家計簿をつけられない人も、確認する方法があります。支払いの記録を利用するのです。
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面倒で通帳記帳をしないままの人が増えているようですが、通帳には家計の基本情報が記録されています。振り込まれた給与や収入、引き落とされたさまざまな支払いです。通帳とカード利用代金の明細を眺めるだけでも、1カ月の手取り収入と大まかな支出がわかります。
せっかくですから、まずは先月分を集計してみましょう。
通帳とカード明細を見ながら、ノートかエクセルに、費目ごとの合計を記入します。ざっくり1万円や1,000円単位でかまいません。住宅ローン12万5,000円、食費8万円など。現金で払うのは日常的な食費や日用品なら、ATMから引き出した現金の合計額を食費・日用品とすればいいでしょう。現金で大きな買い物をした場合は記憶に残っているはずですから、そのぶんは別に記載します。
年間の収支の確認
1カ月の収支が確認できたら、次にチャレンジしたいのが年間の収支の確認です。1カ月分ずつ毎月の収支を算出し、これを合計して過去1年間の収支を出します。多少の手間はかかりますが、これがわかるとマネープランを立てやすくなるので、ぜひ取り組んでください。
金額が多少合わなくても気にせず、ざっくりと1年間では、いくら手取り収入があり、何にいくら使っているか、その結果、お金がいくら残っている=貯蓄できているか、を確認します。これにより今後の貯蓄のペースが予測できます。集計がどうしても面倒な人は、1年前の通帳の残高と、現在の残高を比べて、この1年でいくら貯められたかをざっくり確認してください。年間の手取り収入と年間の貯蓄額がわかれば、年間の支出(手取り額ー貯蓄額)も計算できます。
例えば今後10年間の入金と支出が同じなら、10年後には1年間の貯蓄額の10倍が貯まっているはずです。現在の資産と、これから貯める分を合わせるといくらになるか、そのお金で思い描いたマネープランを実現できそうでしょうか?
実際には、ずっと収支が同じというケースは少ないですし、今のペースでは資金が足りない結果になった人もいるでしょう。ここから、さらに具体的に考えていきます。
これから減る支出、増える支出
これから減る支出、逆に増えそうな支出を予想してみましょう。
ちなみに下に示したグラフは、50代の消費支出の内訳の代表例です。
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一番上は、世帯主が50代の2人以上世帯。2段目は夫婦と子ども2人で長子が大学生の世帯。いずれも教育費の負担があり、長子が大学生の世帯では教育費は消費支出のなんと26.8%にものぼります。しかし、子どもが無事に卒業して自立すれば、教育費の支出はなくなります。つまり、この分を他の支出や貯蓄にあてられるようになります。
3段目は50代男性の単身世帯、4段目は50代女性の単身世帯です。単身世帯は教育費の負担がなく、2人以上世帯に比べて教養娯楽費の比率が高くなっています。
食費には外食を含み、50代男性の単身世帯は外食が多いことで食費の比率が最も高くなっています。どの世帯でも比率が高いのは交通・通信です。電車やバスの運賃、自転車の購入、自動車の購入やガソリン代、そしてスマートフォン(スマホ)などの通信費の合計です。どの世帯もインターネットやスマホの普及で通信費はここ数年増加傾向です。
その他の消費支出には、理美容サービス、介護サービス、交際費、仕送りなどが含まれます。50代単身世帯の女性は、他の世帯に比べて「保健医療」の比率が高くなっています。紹介したデータは50代のみですが、60代、70代と年齢が上がるにつれて、他の世帯も保健医療の割合が高くなります。
一般的な傾向として、教育費は40~50代をピークに子どもの自立によりなくなり、50歳以降は、保険医療、介護サービスが増えていきます。まずは、ご自身の家計はどう変化しそうか予想するところから始めてみましょう。
『まだ間に合う! 50歳からのお金の基本』坂本 綾子(著)(エムディエヌコーポレーション)(画像をクリックするとAmazonのページにジャンプします)
〈書籍概要〉
『まだ間に合う! 50歳からのお金の基本』(https://amzn.to/3evmdBe)
著者:坂本 綾子
イラスト:たかしま てつを
発売日:2020年6月
定価:1,400円(税抜き)
発行:エムディエヌコーポレーション
〈著者プロフィール〉
坂本 綾子
1988年よりマネー誌、女性誌にて家計管理や資産運用の取材記事を執筆。
1,000人以上に取材。1999年ファイナンシャルプランナー資格取得。2010年ファイナンシャルプランナー坂本綾子事務所設立。
20年を超える取材記者としての経験を生かして、生活者向けの金融・経済記事の執筆、家計相談、セミナー講師を行っている。超高齢出産の子育ても進行中。
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