中途入社者は"異物"? 職場で感じた驚きのギャップ
LIMO / 2020年7月6日 20時0分
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中途入社者は"異物"? 職場で感じた驚きのギャップ
職場で当たり前のようにやっていることが、必ずしも”常識”ではなかったという場合もあります。中途入社者を受け入れたときにそれを感じる人もいるかもしれません。今回は、中途入社者に感じたギャップについて、3人から話を聞いてみました。
疎まれながらもハッキリ意見を言う
30代前半で中堅証券会社勤務のAさんは、「うちの会社は古い体質なのかも?と、彼女が中途入社してきて周囲が気付いた感じがする。会社の空気感がちょっと変わった」と話します。Aさんの会社に入社してきたのは、異業種で経験を積んできた20代後半の女性でした。
「それまでは会社のあり方に違和感もなかったし、セクハラとかパワハラに対しても『うちの会社にはないなあ』と思っていた。でも、ある日課長から『お前も早く結婚しろよ~貰い手がなくなるぞ』と言われて、私が『課長に言われなくても大丈夫です』って笑って返事をしたら、彼女から『Aさん大丈夫ですか? いまのセクハラですよね。何も思わないんですか?』って言われてびっくりした」のだそう。
「確かに、文字に起こしてみるとセクハラかもしれない。相手の性格を知っているから悪気はないし…と、その場の雰囲気に合わせていたけれど、それはちょっと違うのかも?と急に実感してしまった」と言います。
ほかにも、「うちの会社では、女性社員はサポート役に収まっているというのも彼女に言われて気が付いた。私たちにとっては当たり前のようなことでも、彼女の目には女性を軽視している会社と映ったようで…。そう言われると、うちの会社は彼女のようなキャリア志向の女性には結構きついんじゃないかと思ったし、私もそんな会社でいいんだっけ?と考えてしまった」と続けます。
「彼女がそういうことを言い続けたおかげで、最近は社内の雰囲気が変わってきたと思う。最初は疎まれていたけれど、最終的には彼女の人間的な魅力が大きくて、みんな『あの子の言うことだから…』という感じで言うことを聞いているのがちょっと面白い」と笑いながら話してくれました。
同じ会社で働き続けていると、いつの間にかそれが世間一般の常識のように感じていることがあるものです。中途入社の人を採用することで、視野が広がったり風通しがよくなるという側面もあるのかもしれません。
毎日のように成果物を出してくる
ウェブサービスの運営会社で働く20代後半のBさんが気になるというのは、中途入社の後輩男性。「彼が毎日のように成果物を出してくるのが衝撃だった」と語ります。
「私の後輩として同じ部署に配属された、3つか4つ年下の男性社員。彼は入社してから、毎日終業時間になると成果物を出してくる。最初の数か月は勝手がわからないだろうからあまり期待はしていなかったけれど、毎日『競合他社とのサービス比較』とか『競合△社の~に関する調査』と言う感じで、自分でテーマを探して調べものをしたり、社内調査をしたり、社内の人との人間関係を構築して新しい仕事を見つけてきたりしていた」とのこと。
「時々『まだこの事業には他社が乗り出してきていないので、この新事業をやりましょう』みたいな提案もしていたし、上司に『この仕事ってもっと効率化できますよね?』と業務改善の提案をしていた。上司も最初はポカーンとしていたけれど、まじめで一生懸命な彼に影響されて、以前より仕事に前向きになった気がする」と話していました。
このように、中途入社者の意欲的な行動が周囲を変えていくというのも、中途採用をするメリットではないでしょうか。
毎日定時で帰ることにこだわる
帰宅時間に関して強いこだわりのある中途入社者にギャップを感じたと話すのは、ソフトウェア会社で営業をしている20代後半のCさん。
「中途入社してきた後輩男性が絶対に定時で帰るという信念の持ち主で、17時15分の定時前になると帰宅準備を始める。そして17時15分にはタイムカードを押して帰路につく。でも仕事はきっちりやるし、勤務態度も文句を言うようなところはないから、上司も何も言えない。ちゃんと仕事を終わらせてくれるなら問題ないけれど、うちはだらだら残業する人が多いから目立っていたのが印象的」と言います。
「社内で目立っていても、彼は自分のやり方を貫いている。たまに残業したとしても10分~15分くらい。でも、定時で帰るために集中して仕事をしていることがはたから見てもわかるので、その姿に感化された若手の社員が早く帰るようになったし、私もなんだか残業するのがバカらしくなった」とのこと。
定時で帰ることが悪いかのような空気を変えることができたのは、中途入社者によるプラスの変化と言えるでしょう。
おわりに
中途入社者によって職場の空気が変わったり、新しい文化が持ち込まれたりすることもあります。違和感を抱くこともあるかもしれませんが、そこから良い方向に会社が変わっていくのであれば、中途採用をする意味があるのではないでしょうか。
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