「仕事に集中したいのに!」テレワーク夫が悩むジレンマと罪悪感
LIMO / 2020年7月7日 12時0分
![「仕事に集中したいのに!」テレワーク夫が悩むジレンマと罪悪感](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_18132_0-small.jpg)
「仕事に集中したいのに!」テレワーク夫が悩むジレンマと罪悪感
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染対策として脚光をあびる「在宅勤務」。通勤のストレスから解放されたという声が多い一方、子育て世帯にとっては新しい形で育児と仕事の両立が迫られているというのが実情です。2020年6月、在宅勤務中の父親が車内に放置した2才児を死なせてしまった、という悲しい事件も。普段は「妻」の視点から語られることが多い「仕事と育児の両立」というテーマ。今回は、「夫」の側が感じているストレスや歯がゆさ、そして解決への糸口にフォーカスしていきます。
労働時間、コロナで結局減ったのか?
独立行政法人労働政策研究・研修機構は「新型コロナが雇用・就業・失業に与える影響」として関連情報の統計を出しています。COVID-19の爆発的な感染拡大の時期にあたる2020年4月の労働時間調査をみると、前年同月比で総実労働時間が3.7%減少、所定外労働時間は18.9%減少となっていました。
COVID-19の感染拡大が、労働時間の減少に大きな影響を与えていることが想定されます。しかし、データ上の労働時間は確かに短くなっていますが、これで単純に働く時間が短くなったとは判断できません。自宅で仕事を進める人が増えた中、昼間にやりきれなかった仕事を、夜に持ち越している…といった人たちの声も気になるところです。在宅勤務を経験した夫たちは、どのような困り感を抱えているのでしょうか。
「生活音で集中できない!」夫たちが経験した在宅勤務中の苦悩
ひとことで「在宅勤務」といっても、自宅の間取りや家族構成次第で、労働環境は大きく変わってきます。自分専用の部屋あれば大きな問題はないかもしれません。しかし、リビング・ダイニングなど、家族との共有スペースの一角を使うケースも多いでしょう。
その場合、同じ空間で食事や掃除、おしゃべりなどの日常的な動きが仕事と同時に進行していくわけです。生活音とうまく付き合うことができず、思うように仕事が進ない、というストレスを経験した人が多かったようですね。また、日常生活と仕事の空間が変わらないため、オンとオフの切り替えが難しくなったという声も。
在宅勤務の夫が悩む、2大「どうするか問題」
在宅勤務で世の夫たちを悩ませたのは、集中力が途切れるという問題ではないでしょうか。さらに、家族から「子どもの世話」や「慣れない家事」を求める視線も飛んできます。
「家事をどうするか問題」
外食するのも躊躇する状況で、誰かが3度の食事を用意しなければならない…。掃除も洗濯もどの時間帯かで済ませる必要があります。日中に自分がやれば仕事は中断、家族がやれば見えるもの聞こえるものが集中を削ぐのです。
「子どもの相手をどうするか問題」
「自宅にいるのに勤務中」という状況を、小さい子どもに理解させるのは簡単ではありません。仕事中も遊びの相手をしてほしいとせがんできます。クライアントとのオンライン会議中に画面に入り込んできたり、DVDを大音量で流したり…。
普段は保育園に通っている子でも、保護者が在宅勤務の場合は自宅保育を要請されるケースが多かったようです。共働き家庭にとっては、まさに試練の期間だったことでしょう。
罪悪感とジレンマ
家にいるにも関わらず、家事をこなせない、子供の気持ちに応えてやれない、といったことに罪悪感を抱く人もいたようです。仕事の合間に家事や育児を行うことで、夫/父である自分と同様に、妻や子どもたちにも大きなストレスがかかっていることを、仕事をしながら常に間近で案じていた人も多かったのではないでしょうか。
「昼間は静かにしてくれ」「遊び相手してやってくれよ…」
と、妻を頼りたいところですが、そもそも感染症対策のため児童館や公園に子どもを連れ出すことができなかった時期。狭い家の中で1日を過ごすしかない子どもたちは、有り余る体力をもてあまし、常に走り回ったり大声で歌ったり・・・。妻が外勤もしくは在宅勤務で仕事を抱えていた場合は、保育園への送迎、スキマ時間にできそうな家事などが割り込みで入ることが多く、さらに負担感が増した、という声も。
“コロナ前”は、毎朝家から一歩出たら「仕事モード」に切り替えられていた、という人ほど、在宅勤務中に感じた戸惑いは大きかったことでしょう。
まとめ
今回、男性たちが感じた葛藤は、実は女性の側も頭を抱えているお悩みなのではないかと思われます。お互いパートナーに期待するだけでは、このモヤモヤの解消は難しいかもしれませんね。
感染症対策の観点から、在宅勤務という働き方はさらに浸透していくと見込まれます。「仕事」と「育児/家事」を切り離せていた“コロナ前”の生活とはまったく違うスタイルですね。私たちは、ワークライフバランスの意識そのものを変えていく時期にさしかかっているのかもしれません。
【参考URL】
「車内で2歳女児死亡 茨城、在宅勤務中に7時間放置か(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60481300Y0A610C2CE0000/)」日本経済新聞電子版(2020年6月18日)
「新型コロナウイルス感染症関連情報: 新型コロナが雇用・就業・失業に与える影響 国内統計:総実労働時間、所定内労働時間、所定外労働時間(https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/covid-19/c11.html)」 独立行政法人労働政策研究・研修機構
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