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これって監視?在宅勤務で増加中、みんなの「テレハラ」事情に迫る。

LIMO / 2020年7月10日 12時0分

これって監視?在宅勤務で増加中、みんなの「テレハラ」事情に迫る。

これって監視?在宅勤務で増加中、みんなの「テレハラ」事情に迫る。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策としてテレワークを導入する企業が増えましたね。あなたの会社ではスムーズに浸透していますか?

2020年6月、パワハラ防止法(正式には「改正労働施策総合推進法」)が施行されたばかりですが、テレワーク特有のハラスメント問題も浮上しているようです。今回は、いくつかの実例をご紹介します。在宅業務をする部下を持つ管理職のみなさん、ぜひご参考になさってください。

ボスたちの意識は?

ダイヤモンド・コンサルティングオフィス合同会社が2020年5月に実施した、「テレワークにおけるハラスメントの実態調査」のアンケート結果(※)をみてみましょう。調査対象は「テレワーク業務で部下とコミュニケーションをとっている会社員109名」。ちょっと気になった質問と回答をピックアップしていきますね。

「あなたは現在、リモートでの部下とのコミュニケーションの取り方に悩んでいますか」

かなり悩んでいる…12.0%

少し悩んでいる…38.5%

あまり悩んでいない…38.5%

全く悩んでいない…11.0%

上の質問で「かなり悩んでいる」「少し悩んでいる」と回答した人に、「悩んでいる内容を具体的に教えて下さい」

部下との距離感…56.4%

部下への指示だしタイミング…49.1%

部下に対する行動管理方法…47.3%

チャット上やメール上での言葉の使い方…38.2%

「あなたは、テレワークをする上で部下とのコミュニケーションをとる中で、ハラスメントにならないように普段よりも気を付けていることはありますか」

はい…60.6%

いいえ…39.4%

部下とのコミュニケーションの取り方に悩んでいる人は全体の半数以上、そしてハラスメントにならないように気をつけている人は約6割。この数字を見ると、みなさんのハラスメント回避に対する意識は高いように見えますね。表情が見えない分、言葉遣いに気をつけたり、監視しすぎるようなコメントを避けたりするよう心がけている人も。

一方、部下たちの声はというと・・・。テレワーク特有のハラスメントを受けて悩む人たちも少なくないようです。次では、実例を交えてお話していきます。

(※)「テレワークでの部下へのハラスメント、上司が気をつけているのは『監視しすぎない』など リモートコミュニケーションに悩む上司は5割(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000058857.html)」ダイヤモンド・コンサルティングオフィス合同会社

部下たちのストレス「テレハラ実例」

では、在宅勤務中の部下たちから挙がったテレワーク・ハラスメント、略して「テレハラ」の一部をご紹介しましょう。

「Zoom常時接続」これって監視されてる?

テレワーク時間中、Zoomの常時接続をルールとした企業があります。「気軽に声を掛けられる」「皆がきちんと仕事をしている様子が把握できる」という一見まっとうな理由。ここで上司や企業側の問題は解決できるのかもしれません。

でも、社員の側には「それほど信用がないのか」と上層部への不信感が湧いたとのこと。まるで監視カメラで見張られているような状態への違和感もあったようです。居室の映り込みや、休憩・トイレ、お茶を飲むといった自分の行動も逐一モニタリングされているというのは窮屈そうですね。

「どうせ在宅だから」昼夜構わず鳴る電話

テレワーク勤務をしていると、上司から時間を問わず電話がかかってくることに不満を抱く人も多いようです。上司は「どうせ家にいる(はずだ)から」と連絡をしてきます。とくに自粛期間中はうまくスルーする言い訳も浮かばないでしょう。

通勤が不要となったことで、仕事とプライベートの境目が分かりづらくなったのか、就業時間外の業務連絡が増えた、という声を多く聞きます。オン・オフの切り替えが難しくなり、ワークライフバランスの実現にはほど遠い感がありますよね。

「サービス残業!?」時間超過しそうな仕事をアサイン

残業問題はテレワークの環境にでもやはりある存在するようです。遅くまでの残業を強いたり、明らかに残業せざるを得ないようなタスクを振ってくる上司もいるようです。

残業の強制は紛れもなくパワハラ行為。さらに、その超過時間を残業扱いにしないというブラック上司も。個々の勤務時間が明確に伝わりにくいリモートワークの側面が悪用されるパターンといえるでしょう。

ボスたちがハラスメント回避のために気をつけていること

故意ではなかったとしても、上司の指示や注意というものは、部下からパワハラと捉えられることが少なくありません。さらに、テレワーク体制では出社勤務時と異なり、お互いの距離感が掴みにくいなど、コミュニケーション上ちょっと不便なことも多いですよね。では、管理職のみなさんは、自身がハラスメント加害者にならないよう、どのようなことを心がけているのでしょうか。前述の調査結果の自由回答から、ピックアップしてご紹介していきます。

強めの言葉を避ける

電話やオンラインを介したやりとりでは、ネガティブな言葉のニュアンスや響きのマイナス印象がより強く残りやすいようです。直接の対話のように表情やジェスチャー、もしくはその後のフォローでその度合いを緩和する術やチャンスも多くありません。

そんなに強く言ったつもりはなくても、相手の受け止め方によっては不快や不安を招いたりもします。強めの言葉は意識して使わないように心がけましょう。また、メールやメッセージの場合は、TPOに合わせつつ、絵文字や顔文字などを適度に入れるのもアリです。

対応時間

部下のプライベートに踏み込まないように気をつけている、という人も多いようです。特にテレワークでは、自宅の様子が映り込んだり、生活音が入ったりすることがあるので「いつ連絡してもOKだろう」という軽い意識は慎むべきでしょう。

健康管理での報告内容

通勤が不要となり、出社して顔を合わせる機会がなくなると、社員が今どんな様子なのかが分からない、という声も。「サボっていないか」だけではなく、「働き過ぎていないか」も気になりますね。健康管理の面からも、部下たちの各社員の勤務時間は把握しておきたいところかもしれません。とはいえ、あまりにも詳細に把握しようとすると却ってプライバシー侵害となる恐れがあります。

まとめ

職場でのパワハラ問題。見切り発車で始まったテレワークの環境では、お互いの距離感が掴みにくくコミュニケーションがとりにくさを感じることも多いでしょう。同じオフィス内で机を並べていたときとはまた違うトラブルも発生しそうですよね。

メールや電話などでのやりとりは、少し丁寧すぎるくらいの言葉選びでよいのかもしれませんね。また、通話が長くなりそうな用件であれば、「これから電話しても大丈夫?」と、事前に一言メッセージを送るなどの配慮もおすすめです。オフィス勤務とは異なり、相手がすぐに応答しやすい状態かを確認することは、思いやりでもありますが、お互いの業務効率化にもつながります。

とはいえ、無意識の行為がパワハラ認定されるケースが後を絶ちません。管理職の立場にある皆さんは、出社勤務・テレワーク、それぞれの環境の違いを理解し、常に緊張感を持ってマネジメントに臨むことが求められているのではないかと筆者は感じます。

【参考】
(※)「テレワークでの部下へのハラスメント、上司が気をつけているのは『監視しすぎない』など リモートコミュニケーションに悩む上司は5割(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000058857.htmlhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000058857.html)」ダイヤモンド・コンサルティングオフィス合同会社

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