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60歳以上の無職世帯の貯金ってどれくらい?

LIMO / 2020年7月13日 18時45分

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60歳以上の無職世帯の貯金ってどれくらい?

銀行と上手につきあうための2つのポイント

「日本の高齢者にはお金持ちが多い」といわれています。2019年には”老後2000万円問題”が大きな関心を集めましたが、総務省の資料(https://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/pdf/2019_yoyaku.pdf)をみると世帯主が60歳以上の高齢者世帯には2019年時点で平均2285万円もの貯蓄があることがわかります。

一方、「定年までにこんなに貯められるのだろうか」と不安になる人もいるのではないでしょうか。今回は、銀行と上手に付き合って資産形成をしていくポイントをご紹介します。

無職の高齢者世帯の貯蓄は?

2019年時点の全世帯を対象とした平均貯蓄現在高は1755万円でした。無職の高齢者世帯に絞ると貯蓄現在高の平均は2244万円となり、その99%以上が金融機関関連の貯蓄で占められています。

(/mwimgs/b/1/-/img_b1e4fc5822273b0089321c480a645f1d11319.png)

拡大する(/mwimgs/b/1/-/img_b1e4fc5822273b0089321c480a645f1d11319.png)

(総務省統計局の資料をもとに編集部作成)

「通貨性預貯金」とは出し入れが自由にできる普通預金など、「定期性預貯金」とは金融機関に一定期間預ける定期預金などが含まれます。「生命保険など」とは生命保険会社の養老保険やこども保険などで、掛け捨ての保険を含みません。

高齢者は上手に金融機関を使って老後資金を作っていることがわかります。老後資金と金融機関のあいだには、切っても切れない関連性があるといえます。とくに日本人に親しまれているのが銀行です。ここからは、銀行と上手につきあっていくためのポイントを2つご紹介します。

【銀行利用のポイント1】銀行口座を上手に活用する

貯金が上手な人は、銀行口座を若いうちから貯金の目的ごとに分けて使っています。「都市銀行のA銀行は給与受取と生活資金の決済用に、金利の高いネット銀行は老後資金貯金用に、地方銀行のB銀行はマイホームの貯金用に」といった具合に分けておけば、目的別の貯金状況が一目で確認できます。

給与が入ったらすぐに、給与受取の口座からほかの銀行口座に振り分けて貯金するのがコツです。「今月はいくら使えるのか」が明確になるため、無駄遣いも減らせます。

意外な盲点になりやすいのが金利のことです。「少しでも金利が高い銀行へ預けたい」と誰もが思っているはずですが、「お金を移動するのが面倒だ」「金利が高い銀行がわからない」などの理由で、金利を十分に活用しきれていない人もいるでしょう。貯金上手な人はこのひと手間を惜しみません。

【銀行利用のポイント2】銀行にお金の管理を任せきりにしない

銀行の本来の業務は、利用者から預かった預金を融資に回して利息を付けて返してもらい、満期になった利用者に利息を付けて返すことです。ところが、長引く低金利政策の影響で利ざやを稼げなくなった銀行は、保険や投資信託の売り込みにも積極的です。

銀行が金融商品を勧めるワケ

その背景には2つの理由があります。1つ目は、金融商品を売ったほうが儲かること。銀行は、投資信託会社や保険会社の代わりに金融商品を販売して手数料を受け取っています。

2つ目は、利用者からお金を預かると出費が発生すること。預かったお金を守るために、銀行は預金保険機構に対して預金保険料を支払う仕組みになっています。この制度は「預金保険制度」と呼ばれ、利息の付かない預金は全額、利息の付く預金は1金融機関ごとに元本1000万円までと利息などが保護されます。外貨貯金は保護対象外です。

銀行の金融商品をしっかり検討しよう

長く利用してきた銀行を信じて、勧められるままに金融商品を購入するシニアもいます。しかし、投資に失敗して老後資金を減らしてしまうケースは珍しくありません。とくに、それまで投資の勉強をしてこなかった人は要注意です。

働き盛りの30~40代が本気で投資をしたいと考えたなら、銀行ではなく投資のプロである証券会社に行くでしょう。一方、シニアにとって証券会社を訪れるハードルは低くありません。定期預金を取り崩して保険や投資信託への乗り換えを勧められたときは、慎重になる必要があります。

大切な老後資金を守るためには、銀行に任せきりにせずに自分でしっかり検討することが大切です。

参考

「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果-(二人以上の世帯)」(https://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/pdf/2019_yoyaku.pdf)総務省統計局
「預金保険制度とは」(https://www.dic.go.jp/yokinsha/page_000105.html)預金保険機構
「老後資金2000万円以上ある世帯は、どれくらい?」(https://limo.media/articles/-/17919)LIMO

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

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