コロナ不況で、やってはいけない4つのこと~資産運用編~
LIMO / 2020年7月16日 18時45分
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コロナ不況で、やってはいけない4つのこと~資産運用編~
5月25日、緊急事態が全国で解除され、新型コロナウイルス感染症もいくらか落ち着いてきたように見えたのも束の間。人の移動が集中しやすい東京において、連日3桁を超える感染者が報告され、未だに落ち着いたとは到底いえない状況が続いています。
当面の間、不景気が続いたと想定した場合、資産運用はどのようにしていけばいいのでしょうか。今回は資産運用初心者を対象に、コロナ不況でやってはいけない4つのことをご紹介します。
株や投資信託を売却する
日経平均株価は、3月~5月上旬に比べれば徐々に戻りつつありますが、また急落する可能性もゼロではありません。コロナ禍で日経平均株価の変動が大きくなっている今、初心者ほど焦って売却を考えてしまいがちですが、株や投資信託を焦って売却することはおすすめしません。
特に「長期・つみたて・分散」に重きを置いた投資をしている方は、基準価額が下落した今こそ、たくさんの口数を購入するチャンスだと捉えましょう。
いくらか口数が増えたところで、今後基準価格が上昇していけばその分だけ損失から回復するのが早くなります。
リーマンショックを経験したことがある方にとっては当たり前のことかもしれませんが、ここ最近、とくに2018年に導入された「つみたてNISA」をきっかけに積立投資を始めた人にとっては今回がはじめての振れ幅となっているはず。
リーマンショック時のデータとはなりますが、長期的に経済は回復傾向をたどっていったことから、今回も焦って売却することなく冷静に状況を見るようにしましょう。
積立投資を中断する(極端に減額する)
多くの人が利用しているであろう「つみたてNISA」をはじめ、積立投資は「長期」を前提とした投資です。長期にわたって保有商品を運用することにより、ドルコスト平均法の恩恵を享受すると共に、複利効果を得ることができます。
そして、大抵の人は余裕資金を積立投資に回していることから、そのお金が今すぐ必要だということもないでしょう。
とすれば、何年か先の経済回復を待ちつつ、コツコツと今まで通り積立を行ったほうが結果として損を免れることに繋がります。
先行きが見えない経済状況下であれこれ考えてしまう気持ちは分かりますが、長期投資の効果を信じて、淡々と積立を継続してみてはいかがでしょうか。
また、国内外の株式や債権、不動産や金などさまざまな資産に対し、分散して投資するようにしましょう。分散投資をすることで、ひとつの資産が仮に暴落したとしても、他のものでカバーすることができます。
とはいえ、そもそもの手取りが減ってしまっている場合には、今一度、投資金額を見直し無理のない範囲で積立投資額を設定し直すことをおすすめします。
値上がりしている株を買う
株価が下落する企業がある一方で、コロナ禍を逆手に取り株価を大きく上昇させた企業も存在します。
今がチャンスと株式を購入したくなる気持ちも分かりますが、短絡的な株価の上昇に乗じて株式を購入することは避けたほうが無難です。コロナ不況がすべて落ち着き、徐々に元の生活が戻り始めたころ、その株価が引き続き上昇傾向をたどるとは限りません。
また、市場が大きく混乱していることから予測が難しく、投資初心者が軽い気持ちで株式を購入することはかえってリスクのある行動だともいえるでしょう。
焦って株や投資信託を買いまくる
株式相場が大きく変動している今、「持たざるリスク」といった単語を耳にする機会が増えているかもしれません。「持たざるリスク」とは、想定外の上昇相場において、株式などの金融商品を購入しないことによって発生するリスクのことを指します。
とはいえ、これはあくまで顧客から預かった資金を増やさなければならない機関投資家などに向けた言葉であって、わたしたちのような一般人にとって必ずしも当てはまるとはいえません。
結果を追い求め、時には運用結果を競わなければならない機関投資家と異なり、わたしたちの資産形成は誰かと競っているわけではなく、あくまで個人資産の範疇です。そのため、「持たざるリスク」といった言葉に惑わされず、今の家計をきちんと把握し、無理のない範囲で投資を検討することが大切でしょう。
また金融機関にとって、今のコロナ不況は資産に不安を抱く投資初心者を勧誘し、手数料の高い金融商品を売りつける絶好のチャンス。
特に、直近で退職一時金が口座に振り込まれたり、ある程度まとまった金額の入金などがあった方は、振込先の金融機関から言葉巧みに投資へ勧誘される恐れが高いので気を付けるようにしましょう。
おわりに
今回は資産運用初心者に向け、コロナ不況でやってはいけない4つのことをお伝えしました。コロナ不況からまた元の経済状況に戻るまで、かなりの時間がかかるかもしれません。
しかし、あれほど世界に衝撃を与えたリーマンショックでさえ、何年かの時をかけて相場を取り戻しました。急落にそこまで悲観的な感情を抱くことなく、「明けない夜はない」といった心持ちで前向きに乗り切っていくようにしましょう。
そしていつか回復を迎えたとき、「あのとき焦って変な行動を起こさなくてよかった」と笑って語れるようになりたいものですね。
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