コロナ禍の夏、子育て家庭が「買うもの」「買わないもの」
LIMO / 2020年7月16日 10時0分
コロナ禍の夏、子育て家庭が「買うもの」「買わないもの」
身近な消費行動の変化
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、人々の生活スタイルや消費行動、そして意識を大きく変えました。
4月から5月にかけての緊急事態宣言により一時は感染者数が減少しましたが、経済活動の再開に伴って増加に転じており、まだまだ気の抜けない状況です。本来ならば出かける機会の多い夏も、今年に限っては従来通りにはいきません。
各地のお祭りや花火大会は中止が相次ぎ、学校のプールも実施を見送られています。今年はコロナ禍で夏の風物詩を感じられないまま盛夏を迎えることになり、夏シーズン向けの買い物にも大きな変化が出そうです。
夏でもマスクは必需品
元々マスク着用の習慣がある日本人ですが、やはり高温多湿の夏場は特別な理由がない限り身につけるのは稀でした。それがコロナ禍で一変。スーパーなどの店内に入るにも「マスク着用をお願いします」の紙が貼ってある今では、マスクをすることがエチケットの1つとして浸透してきています。
春先の深刻なマスク不足は解消されたものの、涼感を打ち出したメーカーのマスクは購入希望者が殺到し高嶺の花。暑苦しくなるマスクを少しでも快適に着用できるように、ハッカ油やアロマオイルの需要が高まっているということがメディアで取り上げられています。
梅雨時のジメジメした中、長時間マスクをしているのは楽なことではありません。それでも新しい生活様式を実践し周囲への配慮を怠らないために、夏でもマスクを切らさないよう心がけるようになりました。これはもちろん、従来にはなかったことです。
学校に行く日が大幅に増えた夏に必要なのは?
春先の休校の影響で、授業数確保のため多くの学校では夏休みの短縮が決まっています。
感染者数が増加している状況での通学は、親として何かと不安を感じるはずです。また、暑い夏にマスクをして学校に行く日が大幅に増えることで、熱中症も気になります。冷たい麦茶などを入れた水筒を持たせたり、通学に合う日よけのための帽子を準備するなどの対策も必要です。
炎天下での通勤は大人でも体力を消耗します。子供はなおのこと疲労が溜まりやすくなるでしょう。学校に行くとなると、夏休み期間中以上に朝ご飯をしっかり食べさせて送り出す必要があります。
親としても子供の食欲が湧くよう朝食を工夫しなければなりませんが、そうなると「巣ごもり消費で食費が跳ね上がった悪夢再び」ということも十分にありえます。今から真夏の登校に備えて、安くて栄養価が高く手軽に作れる献立を考えておくべきなのかもしれません。
スクール水着コーナーの前をみんな素通り
その一方で、コロナ禍で買う必要がなくなった夏の定番アイテムもあります。
成長著しい小学生がいると、水泳の授業が始まる前に慌てて水着を買い替えに走り、「数年使えるものを」と大きめのサイズを購入する家庭は多いでしょう。しかし今年は水泳の授業を見合わせる学校が続出しています。
そんな中でも、例年通りショッピングモールなどの季節商品売り場にはスクール水着コーナーが設置されています。筆者が6月中旬に見かけた際は、低学年から高学年向けのあらゆるサイズの紺色の水着やラップタオル、ゴーグルが陳列されていました。
しかし、その前を多くの家族が素通りしていくのです。今年出番のないスクール水着を新調する必要はありません。いつもなら学校のプール開きが近づくとともに女児向けで人気のワンピース型から売り切れていく水着が大量に残っている様子を見ると、新型コロナの影響の大きさを痛感せずにはいられませんでした。
夏祭りや花火大会がなくなって浴衣が不要に
お祭りや花火大会があると、年齢問わず女の子は浴衣を着ていきたがります。
筆者の周囲でも、お洒落な小学生、中学生がいて、その時の流行を取り入れた浴衣を欲しがる女の子たちは、お世辞にも出番の多くない浴衣を数年毎に買い替えています。しかし今年は軒並み夏の風物詩的な行事が中止となっているからか、ファッション系のお店に浴衣が並んでいるのを見かけません。
中学生女子を持つ知り合いのママさんは「夏を感じるイベントがなくなったのは寂しいけど、成長する毎に浴衣選びに時間をかけて、お金もかかっていたから正直ほっとした」と本音を口にしていました。
その言葉を聞き、恒例行事がなくなったことで、意図せず「普段の夏なら買ったもの」を買わなくなっていることに気がついたのです。
家族旅行や帰省の代わりになるものは?
緊急事態宣言が解除となり、県またぎの移動も可能となりましたが、やはり感染拡大傾向が復活していることを踏まえると、年老いた両親の待つ実家に帰省することをためらってしまいます。また、学校の夏休み自体も大幅に短縮となっているため、長期間の家族旅行は難しいでしょう。
しかし夏らしさを満喫できないのはやはりもったいないと思い、何か代わりになることはできないか家族会議をしてみました。近場で安心安全に過ごせる場所を考えたものの、「同じことを考える家族が押し寄せて、3密になるのでは?」と、学校で新しい生活様式を実践している子供たちに指摘されました。
結局、話が落ち着いたのは、春の臨時休校中に行った「おうちキャンプ」の夏バージョン。7月に入り連日全国の感染者数が増加しているニュースを耳にし、子供なりに今年の夏は動き回らずステイホームを貫くと決心したようです。
季節の売れ筋が新型コロナで覆された
これまで夏が来たら当たり前のように買っていたり、購入を検討していた商品が今年は不要になりました。消費行動がガラリと変わったのです。今までの夏があまりにも平和だったと思い、昨年の夏に経験した様々なことが頭の中を駆け巡ります。
感傷に浸っている筆者や夫と対照的に、子供たちはいたって現実的。「3密は避ける」「人混みに出かけたら危険」「何も悪いことしていなくてもうつる危険なウイルス」と親に説教するほどです。
過去にしがみつくのは大人の悪い癖でしょうか。時代の急激な変化に適応していく子供たちの姿を見て、色々と考えさせられる夏の盛りが近づいています。
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