3人に1人!?所得額、貯蓄額をごまかす「サバ読み夫婦」一体どれくらいサバ読んでる?
LIMO / 2020年7月18日 20時50分
3人に1人!?所得額、貯蓄額をごまかす「サバ読み夫婦」一体どれくらいサバ読んでる?
交際中や結婚を決めたような仲でも、お金の話というのはデリケートなものです。とはいえ、相手の金銭感覚によって自分の人生が左右されるようでは困ってしまいますよね。「一生一緒に暮らしたいし、相手がピンチなときは助けたいけれど…」そんな気持ちはあるけれど「自分の貯蓄は教えたくない」。ー見矛盾しているようですが、世の中にはこういった所得や貯蓄をごまかす「サバ読み夫婦」が思ったより存在しているようなのです。
パートナーと共有するのは常識?
松井証券株式会社が令和2年6月に発表した「夫婦の家計管理事情に関する調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000120.000019241.html)」によると、「パートナーに隠していること」の1位は「お金関係」という結果に。自分の所得額を曖昧に共有している人・共有していない人は合わせて37.9%と3人に1人の割合でいることが判明。貯蓄額に関しては、曖昧にサバを読んで共有している人・共有していない人を合わせると53.2%にのぼり、実に半数以上の人がパートナーに対し正確な情報を伝えていないことがわかりました。
また、所得額・貯蓄額に関して「サバを読んでいる」と回答した人に「どれくらいサバ読んで共有しているか」質問したところ、所得額は若年夫婦がおよそ5万円、熟年夫婦は3万円ほどと回答(いずれも中央値)。貯蓄額に関しては若年夫婦はおよそ50万円、熟年夫婦は100万円ほど(同じく中央値)サバ読みしていることがわかりました。
同調査によると「妻が家計を管理している」と答えた家庭は45%。お金の運用に興味がない夫の中には「通帳ごと妻に渡して自分の口座にいくら入っているか把握していない」という人もいる一方、こうした「相手の知らない資産」を持つ人も一定量存在するようです。
「夫や夫の家族に使われたくない」
それでは、「サバ読み」をする人はどういった理由からサバ読みはじめたのでしょうか。結婚前に数百万円を貯めていたというYさん。共働きで結婚5年目にマンションを購入することになったそうですが、その際、独身時代に貯めた貯金については伏せ、結婚後に稼いだ分の貯金だけを伝え頭金用に出したそうです。
「ローンを早く返したいという気持ちはありましたが、私の計算によると夫はそこまで貯金できていない。そうすると私の方の持ち出しが多くなってしまうんですよね。単純にそれが嫌で黙っていました。また、夫の実家は私たちのお金をアテにするタイプなのもなんとなくわかっていたので「まだ余力がある」なんて思われたら何をされるか。夫は実家に対し考え方が甘いので、お金の存在を知らせるのは危険と判断しました。離婚するつもりは一切ありませんが、独身時代の大切なお金。絶対にばれたくありません」
Yさんのように「法律上自分のものだし、アテにされたくない」と考える人は多いようです。中には「会社が潰れて路頭に迷う確率よりも、離婚する確率の方が断然高い」という心理から夫婦であっても貯金額などは一切話さないという人もいるそうです。
知りたいけど教えてくれない
また、相手のサバ読みになんとなく気づきながらもお互い不満はないという家庭もあれば、サバを読むどころか「一切相手に伝えない」という家庭もあるそう。専業主婦のRさんのご家庭では「生活費」として毎月渡される金額以外、お金のことはすべてご主人しか知らないといいます。
「夫は数字に強く頼りがいのある人なのですが、それだからか家計のことは一切私に携わらせてくれません。将来のプランなど質問しても『俺がやってるから大丈夫』としか言われなくて…。生活費はちゃんと理由を言えば出してもらえますが、子供の将来のためにどれくらいあるのかなど、親として私も知っていたいというのはあります。何回聞いても教えてくれないので、逆に何かあるのかと心配になることもあります」
Rさんの家庭のように、ご主人の年収・家の貯金額などを一切知らされていない奥さんの話をしばしば耳にします。「俺が信じられないのか」と言われてしまうとそれ以上は聞けないとのことですが、ご主人の感覚として「大丈夫」であってもそれは共通するものとは限らないので、将来が不安という方も多いようです。
万が一に備えて
お金に関し、お互いのすべてを把握することなく生活を共にするサバ読み夫婦。「結婚前のお金は自分のものだから当然だ」とお互いが干渉しあわない夫婦もいれば、その一方で「一緒に暮らすのだからお互いのために使ってもいいのでは」と考える夫婦までその考え方は様々です。
どちらも夫婦の考え方が同じであれば、それは家庭にとって問題になることではありません。しかし、どちらか一方が「損をした」「不安だ」と考えるようなら、一度話し合った方がいいかもしれません。
また「どんなに信用していても離婚するかもしれない」という予防の意味から資産を隠す人も多くみられます。愛しているからこそすべてをさらけ出すべきだと考える人がいる一方で、愛していてもそれとこれとは別、というシビアな目を持つ人が存在するのも、今の時代らしいのかもしれません。
【参照】
松井証券株式会社「夫婦の家計管理事情に関する調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000120.000019241.html)」
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