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私立高校の授業料実質無償化!我が家も対象になる?内容と注意点をチェック

LIMO / 2020年7月20日 20時15分

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私立高校の授業料実質無償化!我が家も対象になる?内容と注意点をチェック

ソニー生命保険株式会社が今年の2~3月に大学生以下の子どもがいる男女1,000名から回答を得た、「子どもの教育資金に関する調査(https://www.sonylife.co.jp/company/news/2019/nr_200327.html)」によると、「子どもの教育費の負担を重いと感じるか」という設問に「あてはまる」と回答した人の割合は、中高生の親で73.4%にのぼりました。コロナ禍の影響もあり、景気の先行きが不透明な状況下で、教育費が家計を圧迫することへの心理的不安が大きいことがうかがえます。経済的な事情で子に希望する進学先を諦めさせるというのは、親としてなんとも心苦しい事態ですよね。

そこで今回は、親の負担を軽減するべく2020年4月よりスタートした「私立高校授業料の実質無償化」について紹介いたします。

2020年4月から 私立高校授業料の実質無償化がスタート

2020年4月から実施された私立高校授業料実質無償化とはいったいどのような内容なのでしょうか。これはつまり、高等学校等就学支援金の制度改正をさします。私立高校等に通う生徒に対する返還不要の授業料支援はこれまでも実施されていましたが、その上限額が引き上げられるというのが、今回の改正内容です。

現在、高等学校等就学支援金制度によって公立高校の授業料はすでに無償化されています。また、私立高校等に通う生徒に対しても、授業料の一部に支援が実施されていました(全日制の高校の場合)。ただし、私立高校等の授業料が満額支給の支援金よりも高額で、その差額は各家庭が負担しなければならず、経済状況によっては子の私立高校等への進学を諦めざるをえないケースも見受けられました。

実質無償ってどういうこと?対象となる世帯は?

それでは、本年4月より始まった授業料実質無償化というのは、どういうことなのか文部科学省の発表資料『2020年4月からの「私立高等学校授業料の実質無償化」リーフレット(https://www.mext.go.jp/content/20200117-mxt_shuugaku01-1418201_1.pdf)』を参照しつつ、具体的な内容を見ていきましょう。まず、公立高校の授業料118,800円は世帯所得が910万円未満の家庭において、就学支援金制度により以前から無償となっています。

また、私立高校の授業料についても世帯年収に応じて、公立高校に通う場合の支給額の1.5倍、2倍、2.5倍の金額までが就学支援金によって補助されていました。この私立高校向けの就学支援金制度の上限が、2020年4月より396,000円に引き上げられ、授業料がそれ以下の金額の場合にはいわゆる「実質無償」となります。ちなみに、引き上げ後の支給額は在校生(令和2年度以前に入学した生徒)にも適用されます。

ただし、この実質無償化はすべての家庭に適用されるわけではなく、世帯年収による制限があります。対象となるかどうかは、世帯の住民税額が判断基準となります。満額の396,000円が支給される世帯の年収目安は、たとえば両親が共働きで高校生の子どもが2人いる家庭の場合で、約720万円が上限です。

子どもが高校生ということは、その親世代も昇給により、ある程度年収が上がっているケースが多いため、世帯年収で約720万円というラインを超えている家庭も多いかもしれません。子どもが私立高校への進学を検討している親は、一度世帯の課税標準額を調べて就学支援金がいくら出るかシミュレーションしてみるのもオススメです。

利用する場合の注意点

まず、高等学校等就学支援金制度は申し込みが必要です。新入生の場合、入学時の4月に学校側から案内がありますので、忘れずに確認しましょう。また、この支援金は国から学校へ支払われ授業料に充当されますが、申請から給付額が決定され実際に支払われるまでに時間がかかります。そのため、私立高校入学時に一度親が学校に授業料を支払い、学校側が支援金を受け取った後で、差額が返金されるというケースが多いのです。

「実質無償化」という言葉を真に受けて、資金の準備がないまま入学を迎えることは避けましょう。また、知らないと損をするのが自治体独自の支援制度です。たとえば東京都の場合、東京都私学財団による「私立高等学校等授業料軽減助成金事業(https://www.shigaku-tokyo.or.jp/pa_jugyoryo.html)」を利用すると、国の就学支援金に上乗せすることで授業料の負担をさらに軽減することができます。お住まいの自治体の制度もしっかりチェックするようにしましょう。

授業料以外にもお金がかかる!学費の用意は計画的に

支援制度をすべて活用し、授業料の負担を削減できたとして、進学にかかる費用は授業料だけではありません。たとえば、入学金や教材費、部活動に必要なユニフォームや道具代、通学定期代などです。授業料以外の費用についても、公立より私立高校の方が高額になる傾向があるため、しっかり計算に入れておく必要があります。専用口座を用意し、そこに児童手当を貯めていくなど、教育資金は長いスパンで着実に準備するのが安心です。

最初に触れた「子どもの教育資金に関する調査」によると、今回ご紹介した私立高校授業料実質無償化について「知っている」と回答した高校生以下の子どもを持つ親の割合は73.4%。家計に大きく影響する教育費に関する情報には、常にアンテナを張っておく姿勢を大切にしたいですね。

【参照】
ソニー生命保険株式会社「子どもの教育資金に関する調査(https://www.sonylife.co.jp/company/news/2019/nr_200327.html)」
文部科学省「2020年4月からの『私立高等学校授業料の実質無償化』リーフレット(https://www.mext.go.jp/content/20200117-mxt_shuugaku01-1418201_1.pdf)」
東京都私学財団「私立高等学校等授業料軽減助成金事業(https://www.shigaku-tokyo.or.jp/pa_jugyoryo.html)」

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