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お葬式にかかるお金ってどれくらい?「我が家はコレで困った・ムカついた!!」

LIMO / 2020年7月16日 17時45分

お葬式にかかるお金ってどれくらい?「我が家はコレで困った・ムカついた!!」

お葬式にかかるお金ってどれくらい?「我が家はコレで困った・ムカついた!!」

自分自身や家族の死について話題に出すことは、「元気なうちはピンとこない」「そんな縁起でもない」などと、ちょっと抵抗を感じてしまう人も多いかもしれません。でも、「元気だからこそ冷静に話せるテーマ」でもあるのではないか、と筆者は感じています。

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家族が亡くなると、葬儀と同時にさまざまな手続きを進めていく必要があります。いつ来るか分からない“もしものとき”のために、元気なうちから心づもりをしておきたいものです。今日は、「お葬式にかかるお金」について、経験者のエピソードを交えながらみていきたいと思います。

終活で「お葬式」を意識する人はどれくらい?

オレンジページくらし予報が実施した終活に関する調査(※1(https://www.orangepage.net/attachments/uploads/top_informations/attachment/0000000291/20200221104201.pdf))によると、「終活について、話している、あるいは話したいと思っている内容」としてトップに挙がったのが「葬式」(61.1%)でした。

また、SBIいきいき少額短期保険株式会社が2019年5月に発表した「“終活”に関するアンケート調査(※2)(https://www.sbigroup.co.jp/news/pr/pdf/2019/0517_a.pdf)」では、《終活として「あなた自身がすでに行っていること」》として、1位に挙がったのがお金の準備(保険等)[48.3%]、そして5位には「お葬式の準備」[24.5%]がランクインしています。

「お葬式のお金」で困惑したこと、不愉快だったこと

ここで、家族を見送った経験がある人たちの「お葬式のお金」にまつわるエピソードをいくつかご紹介していきましょう。

A美さん「互助会に入っていたのに…」

「両親は元気なうちから互助会に葬祭費用の積み立てをしていました。『お葬式の費用はこれですべてまかなえる』と聞いていたので、私たち子どもは安心しきっていたのですが…。

いざ父が亡くなり、葬儀の準備段階で分かったのは、積み立てたお金の範囲では『基本プラン』いわゆる最小限の内容しか賄えない、ということ。父が現役のまま亡くなったことや、親族が多いことなどを考えると、お花・参列者への食事など多くのオプションが必要となりました。そのため、最終的な支払金額は積み立てていた金額の倍以上になってしまいました」

互助会などの加入内容については、事前に家族と共有しおくとよいですね。

B子さん「舅にイヤミを言われた!」

「私の実家のルーツは、全国的にみてお葬式にお金をかける地域だったようです。そのせいなのか実母が亡くなった際も、祖父母や実父のときと同様の感覚でお葬式をしました。

夫の両親も参列してくれたのですが、帰り際、義父に『贅沢すぎる。葬式にあんな金を使うなんて、完全にお寺や葬儀屋に踊らされてるよ』とイヤミを言われました。ものすごく腹が立ちましたが、言い返す気力も残っていませんでした。

シンプルなお葬式、お金をかけるお葬式、それぞれの家庭のポリシーがあってのことです。すごく不愉快でした。お義父さん、あの言葉一生忘れませんからね!」

外野の無責任な口出しは慎しむべきですね。

C男さん「お正月に急逝」

「祖父が亡くなったのは1月3日。年末年始休業中のため、自宅付近の葬祭場はどこも10日ほど先まで予約が取れない状態でした。「お葬式まで、葬儀会社の冷凍保管室に祖父を安置し続けなければならないかも…」という事態に家族は困惑しました。

すると、2時間ほどかかる隣市の斎場で「一番高価な火葬炉」であれば、3日後に空きがあることのこと。急遽そちらで執り行うことになり、移動時間・体力・お金ともに、家族にとっては大きな負担となりました」

これは不可抗力ともいえる状況ですね…。

お葬式にかかるお金ってどれくらい?

「思わぬ予算オーバー」「外野からケチがついた」など、お葬式のお金にまつわるトラブル。身内を亡くしたばかりで疲弊した身としては、極力避けたいところです。お葬式にかかるお金はどれくらいなのか、一般的な相場なども参考にしながら、ある程度の心づもりをしておくと安心できるかもしれません。

そこで、株式会社鎌倉新書が運営する葬儀相談・依頼サイト「いい葬儀」が実施した、「第4回お葬式に関する全国調査(※3)(https://www.e-sogi.com/guide/29463/)」から、お葬式にかかるお金の相場をみていきたいと思います。

「お葬式にかかった費用」

(火葬場使用料、および、式場使用料を含む。ただし、飲食・返礼品費用、お布施を除く)

平均…119万1900円

~10万円未満…3.3%

10万円以上20万円未満…3.2%

20万円以上40万円未満…7.5%

40万円以上60万円未満…10.7%

60万円以上80万円未満…8.9%

80万円以上100万円未満…13.6%

100万円以上120万円未満…14.0%

120万円以上140万円未満…7.5%

140万円以上160万円未満…5.8%

160万円以上180万円未満…3.5%

180万円以上200万円未満…7.4%

200万円以上220万円未満…4.8%

220万円以上240万円未満…1.7%

240万円以上260万円未満…1.5%

260万円以上280万円未満…0.5%

280万円以上300万円未満…2.1%

300万円以上320万円未満…1.6%

320万円以上340万円未満…0.4%

340万円以上360万円未満…0.2%

360万円以上380万円未満…0.2%

380万円以上…1.5%

葬儀の飲食にかかった費用

平均…31万3800円

10万円未満…32.3%

10万円以上20万円未満…25.1%

20万円以上40万円未満…20.1%

40万円以上60万円未満…10.6%

60万円以上80万円未満…3.2%

80万円以上100万円未満…2.4%

100万円以上…6.4%

葬儀の返礼品にかかった費用

平均…33万7600円

10万円未満…33.9%

10万円以上20万円未満…22.1%

20万円以上40万円未満…18.8%

40万円以上60万円未満…9.8%

60万円以上80万円未満…4.2%

80万円以上100万円未満…4.0%

100万円以上…7.1%

会葬者からの香典の合計

平均…71万1400円

~10万円未満…18.7%

10万円以上20万円未満…12.7%

20万円以上40万円未満…13.5%

40万円以上60万円未満…11.7%

60万円以上80万円未満…9.1%

80万円以上100万円未満…10.2%

100万円以上120万円未満…6.3%

120万円以上140万円未満…3.3%

140万円以上160万円未満…2.5%

160万円以上180万円未満…1.7%

180万円以上200万円未満…3.2%

200万円以上220万円未満…2.4%

220万円以上240万円未満…0.7%

240万円以上260万円未満…0.9%

260万円以上280万円未満…0.5%

280万円以上300万円未満…0.7%

300万円以上320万円未満…0.5%

320万円以上340万円未満…0.1%

340万円以上360万円未満…0.3%

360万円以上380万円未満…0.1%

380万円以上…1.0%

お布施の額

(寺・教会・神社など宗教者への御礼)
平均…23万6900円

~1万円未満…6.4%

1万円以上10万円未満…27.6%

10万円以上20万円未満…22.7%

20万円以上30万円未満…15.4%

30万円以上40万円未満…10.5%

40万円以上50万円未満…5.5%

50万円以上60万円未満…5.3%

60万円以上70万円未満…1.5%

70万円以上80万円未満…1.3%

80万円以上90万円未満…1.0%

90万円以上100万円未満…0.7%

100万円以上…2.4%

なお、同社が公表している「全国調査からみるあなたの地域の終活費用(※4)(https://www.e-sogi.com/guide/34036/#i-2)」からは、いずれの金額も地域や都道府県によって幅があることが分かります。「葬儀費用の平均額」ひとつをとってみても、最も高い富山県(169.46万円)は最も低い広島県(80.95万円)の倍以上です。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、従来の葬儀スタイルで大人数が参列する、というケースは減っていき、新しい時代の葬儀スタイルが増えていくことが考えられます。オンラインで参列できるリモート葬儀なども話題となっている今日この頃。従来の習慣を踏まえつつも、感染症対策を視野に入れながら臨機応変に執り行うことが求められそうです。今後、葬儀にかかるお金がどのように変わっていくかは、興味深い部分でもあります。

さいごに

冒頭に挙げたオレンジページくらし情報局による調査(※1(https://www.orangepage.net/attachments/uploads/top_informations/attachment/0000000291/20200221104201.pdf))では「終活」を自分のこととしてとらえる人が増えるのは40代、という結果も。ちょっと早いのでは?と思う人も親世代を見送る人が増える始める世代でもありますね。

COVID-19の大流行、そして相次ぐ自然災害などが私たちの暮らしを脅かしています。一方で、これらの事象を通じて、健康や命に対して真摯に向き合うようにうなった、という声も多く聞きます。

いつかは必ずやってくる、家族、そして自分自身の最期のこと…。特に、残される家族にとって「お金」の問題は大きいです。ついでにいうと、葬儀費用は相続税の控除対象となる項目でもあります(※5(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4129.htm))。元気なうちに落ち着いて考える機会を持つことは、決して無駄にはならないのではないかと筆者は考えます。

【参考】
(※1)「終活が『自分ごと』になるのは 40 代から!?『自分の終活について話している』30 代 36.7%、40 代 61.6% 終活で話したいことは『葬式』61.0%、『家の整理』60.6%(https://www.orangepage.net/attachments/uploads/top_informations/attachment/0000000291/20200221104201.pdf)」 オレンジページくらし予報ニュースリリース
(※2)「“終活”に関するアンケート調査(https://www.sbigroup.co.jp/news/pr/pdf/2019/0517_a.pdf)」SBIいきいき少額短期保険株式会社
(※3)「第4回お葬式に関する全国調査(https://www.e-sogi.com/guide/29463/)」株式会社鎌倉新書
(※4)「全国調査からみるあなたの地域の終活費用(https://www.e-sogi.com/guide/34036/#i-2)」株式会社鎌倉新書
(※5)「相続財産から控除できる葬式費用(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4129.htm)」国税庁

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