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燃費が良い車は、本当に「お得」なのか

LIMO / 2020年7月19日 18時45分

燃費が良い車は、本当に「お得」なのか

燃費が良い車は、本当に「お得」なのか

皆さんは車を選ぶとき、どういった基準で選びますか?自分の好きなデザイン、走行性能、車内空間の快適さなどなど…。人によってさまざまでしょう。

これら以外にも車選びの判断基準として「燃費」を重視して車を選ぶという方もいますが、燃費だけで車を選ぶのは少々「?」な部分もあります。今回は、燃費だけで車を選んだ際に実際に陥ってしまう状況と、車選びの考え方をご紹介していきます。

「燃費が良い」は、本当に得しているの?

まずここで考えてみたいのは、「燃費が良い車を購入」=得?ということです。

最近ではカタログ値で1Lの燃料当たり30km以上も走る超低燃費の車も登場しています。これらの車は、燃費がいい分高性能なバッテリーなどを搭載している関係で、車両価格が高額になっている傾向があるのです。

もちろん、燃費が良い車に乗っていれば使用する燃料の量は減りますから、CO2排出量が減り、環境に優しいという側面もあります。しかし、環境に優しいというプラス面以上に家計にはそれほど優しくないということも同時に考えたいところです。

家計に優しくない、を言い換えると「車の購入費用と長期間乗ったことによるガソリン代」を合算した際にどれくらい出費しているのか、という点です。

燃費の良い車は高額ですがガソリン代は安価です。発想を転換して、「それほど燃費は良くないけれど、安価な車を買った場合」のトータルコストはどうなるのか、ということも考えてみてはいかがでしょうか。

例えば、日産ノート(https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/note.html)を購入すると仮定してみます。ノートには通常のガソリンエンジン車と「e-POWER」(https://www.nissan-global.com/JP/TECHNOLOGY/OVERVIEW/e_power.html)というガソリンエンジンで発電した電力を使ってモーター駆動するグレードが存在します。

車両本体価格を比較してみると、ノートの「X」グレードは約155万円、「e-POWER X」は約205万円50万円もの価格差があります。1L当たりの燃費は「X」が23.4km/L、「e-POWER X」が34.0km/Lと約10kmの違いがあります。

以下では、車の購入費と燃料代の総額はどれくらいになるのか、シミュレーションしてみましょう。

実際にシミュレーションしてみよう

それでは、実際にどれくらいの費用差が出るのかシミュレーションしてみましょう。ここでは使用する燃料費を算出して比較してみたいと思います。

(毎月1,000km(年間1万2,000km)走行し、カタログスペックの平均燃費であると仮定します)

まずは「X」グレードです。1L当たり23.4kmで年間1万2,000km走った場合の燃料は512.8L。レギュラーガソリン価格が120円とすると、年間の燃料費は約6万1,500円です。

次に「e-POWER」です。1L当たり34.0kmで年間1万2,000km走った場合の燃料は352.9L。レギュラーガソリン価格が120円とすると、年間の燃料費は約4万2,300円です。

年間の燃料費を比較すると、「e-POWER」は「X」よりも1万9,000円ほど燃料費が浮くという計算になります。

この燃料費で「e-POWER」を購入するために50万円多く支払った分を取り戻す(=トクする)ためには、26年ほどかかる計算になるのです。

都市部に住んでいるなどで、あまり車を乗らない人が支払総額で得をすることはまず難しいといっても良いでしょう。

燃費以外にも決め手はある

もちろん、先ほどのシミュレーションの結果がすべてではありません。トータルの支払い総額で損をしたとしても、燃費の良い車の購入にはメリットがあります。

ノートに関して言えば、ガソリンエンジンの「X」よりも「e-POWER」の方が圧倒的に出力も高く足回りもしっかりしているため、コンパクトカーとは思えない走行性能を発揮します。見た目においても高額車ならではの加飾が施されている場合もあるので、外見で選んでも良いでしょう。

燃費がすべてではありませんが、「少しでも安く車を乗りたい」と考える場合は、必ずしも燃費が良い車がお得とは限らない、とはいえそうです。低燃費グレードにしか装備することができないオプションや内装もありますから、それを選ぶために選択するということもあるでしょう。

最終的には「車を買う人の価値観によって決まる」ということになるのではないかと筆者は考えます。

まとめ

今回は燃費重視で選ぶ際の注意点をまとめました。そんなに車に乗らないのであれば、燃費は劣るけれど支払総額で得をする廉価グレードを選択するのも一つの考え方です。ぜひ車選びの参考にしてみてください。

参考

日産NOTE(https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/note.html)
 

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