時間が2倍になる!?暑い夏の日は「昼寝」が欠かせない理由
LIMO / 2020年7月29日 18時45分
時間が2倍になる!?暑い夏の日は「昼寝」が欠かせない理由
日本では「昼寝」に対する抵抗感が大きいように感じます。本来は会社での昼休みは自由に過ごして良いはずなのに、勤務先の上司から「昼寝はやめなさい!」と叱られたという理不尽な経験を持っている人もいるようです。
その一方で、アメリカのIT企業の中には昼寝を「パワーナップ(積極的仮眠)」と呼び、取ることを奨励している企業もあるのです。また、近年は一部の日本のIT系企業にも昼寝を奨励するところが現れるようになりました。
「仕事をせずにサボっている」というイメージがつきまとう昼寝。今回は会社員時代も、経営者の今も積極的に昼寝をしながら仕事をする筆者の見解を語っていきます。
暑い夏はビジネスパフォーマンスが落ちる
もはや、科学的証明を必要とするまでもなく、暑い夏はパフォーマンスが落ちることは誰もが実感しているのではないでしょうか。
梶本 修身氏(東京疲労・睡眠クリニック院長)(※1)(https://diamond.jp/articles/-/140185)によると、室温28度のオフィスでは仕事の生産性が15%低下するといいます。そもそも、人間はそんなに長時間集中し続ける事はできません。これが暑い夏にはさらに体力が消耗することで、ますますビジネスパフォーマンスが落ちるのです。
そのため素早く体力回復を実現させるためにも、昼寝を推奨したいと考えています。
昼寝による疲労回復効果
「昼寝の専門家」として活躍されている越野 博文氏によると、20分間の昼寝で得られる効果を次のようにあげています(※2)(http://brand.taisho.co.jp/contents/tsukare/detail_166.html)。
集中力の向上
ストレス軽減
記憶力向上
作業効率アップ
心臓疾患や認知症の予防
これはどんなスポーツドリンクや、栄養ドリンクにもかなわない疲労回復効果があることが期待できます。ただし、寝れば寝るほどよいわけではなく、30分を超える昼寝はかえって逆効果になるという研究結果もあります。とはいえ、20分間という長さであれば、大抵のデスクワークの職場で取ることができるものです。
筆者は東京で会社員をしていた頃、まさにこの20分間ほど毎日昼寝をしていました。昼休みが始まると、ササッと昼食を取り、すぐに休憩室のデスクに突っ伏して眠っていました。起きた後は歯を磨くことで、まるでしっかりと睡眠を取った早朝のような清々しさに包まれ、午後の仕事を精力的にこなすことができたのです。
暑い夏の昼寝で一日が2倍になる
今は会社員を辞めて、地方で会社経営をしています。
上司がいなくなったことで、夏場限定でより本格的に昼寝を取っています。普段は22時就寝、朝5時に起床という生活なのですが、夏場は少し変則的になります。22時就寝、朝4時に起床、1時間睡眠時間が減る分、昼食後に歯を磨いたらエアコンの効いた部屋でベッドに入って1時間眠ります。
早朝から起きて、暑い夏に仕事をしているので、昼過ぎにはかなり疲労を感じます。しかし、1時間昼寝をすることで、あたかも新しい一日が始まったかのように頭もスッキリ、元気が湧いてくるのを感じます。
医学的見地から言えば、もしかしたら1時間の睡眠時間は長すぎて少々悪影響があるのかもしれません。でも、個人の感覚で言えば、昼寝をせずに無理に起きて仕事をしても能率は上がらないと感じますし、昼寝を終えた後は紛れもなく体力は回復していますから、少なくとも暑い夏場限定で続けていきたいと思っています。
昼寝を容認する世の中になってほしい
会社員、経営者の両方の立場で働いてきて、昼寝は積極的に取り入れるべきだと思っています。昼寝を取らずに無理に起きていても、仕事や勉強の効率が悪い時間を長く過ごすだけでトータルのパフォーマンスは落ちるように感じるのです。
それなら、昼食後にサクッと20分間のパワーナップを取ることで体力を短時間で回復させて、午後からも精力的に仕事や勉強に取り組んだほうが効率がいいと思うのです。
それを阻害するのは、「昼寝をしよう」という個人の決意というより、「会社で昼寝なんてしていたら怒られるのでは?」という周囲の目だと感じます。社会が昼寝を容認し、働き方改革の一環としても積極的に取れる人が増えればと思います。
参考
(※1)「室温28度のオフィスで仕事の生産性は15%落ちる」DIAMOND online(https://diamond.jp/articles/-/140185)
(※2)『「パワーナップ」は効果的な疲労回復法。上手に利用して疲労回復につなげよう』大正製薬(https://brand.taisho.co.jp/contents/tsukare/detail_166.html)
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