1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

コロナ禍が「負の連鎖」を断ち切る?ブラック企業から抜け出した人が行った4ステップ

LIMO / 2020年8月3日 18時45分

コロナ禍が「負の連鎖」を断ち切る?ブラック企業から抜け出した人が行った4ステップ

コロナ禍が「負の連鎖」を断ち切る?ブラック企業から抜け出した人が行った4ステップ

ブラック企業に入社すると不運な連鎖が起きやすくなります。劣悪な労働環境に慣れると、自分がブラック企業に勤めているという意識が薄れ、リスクを感知する力も鈍ってしまうのです。

コロナショックは今までの働き方や価値観を否応なしに大きく変えてしまった一方で、自分の生き方を見つめ直すきっかけにもなりました。ブラック企業で働き続けることのリスクを知り、負の連鎖を防ぐ方法をご紹介します。

ブラック企業で働き続けることのリスク

ブラック企業とは、主に法律やモラルに反する状況を持つ企業です。厚生労働省においては「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、などといわれています(※1(https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/qa/roudousya/zenpan/q4.html))。

またコロナ禍の中、感染対策を行わず出社を強制し、業務を継続する企業もブラック企業といえる可能性があります。そのようなブラック企業で働き続ける社員には、さらなる負の連鎖が起こりがちです。

たとえば、

長時間労働、かつサービス残業が多い

給料が最低賃金を下回っている

パワハラやセクハラなどのハラスメントがある

膨大な量の業務が振られる

上司のミスの責任を押し付けられる

本来あってはならない労働環境に対し、おかしいと判断できれば脱出も考えられるでしょう。しかし、慣れると心が「正常でない」方向に向くこともあるのです。その結果、精神と身体を蝕まれて社会復帰することが難しい状態にまで陥ってしまう人も少なくありません。

過労やストレスによる心身の不調や病気

自信もなくなり、低収入から抜け出せない

ブラックの状況を「正しい」と感じるようになる

負の連鎖があなたの冷静な判断力を奪う!

ブラックな職場で働き続けていると、過剰な疲れやストレスが冷静な判断を妨害します。どんなに劣悪な労働環境でも、徐々に「当たり前」「なんとかなる」と思えてくるのです。自分のキャパオーバーや異変にも気付けません。

さらには、

大量の仕事がこなせないのは自分の能力が低いから

罵声や嫌味を言われるのは、自分に問題があるから

不満を抱く自分がおかしい…

というように、自分を責めるような心理にも陥りやすくなるケースも…。

しかし実際は、自分が悪いわけではないので、克服や改善のしどころが掴めないまま、延々と同じ状況が続きます。ミスやトラブルが増えるばかりで、活躍や貢献も遠のいていくでしょう。

家族や友人が、異常な働きぶりを見て「おかしい、辞めたほうがいい」と指摘しても、本人は、劣悪な状況を認めにくくなります。自己肯定感は低下し、他の会社では通用しないと思い込んでしまい、何としても今の会社にしがみつこうとし、心身がさらに疲弊していく…。負の連鎖はこのように深刻化していくのです。

負の連鎖を防ぐには?断ち切るには?

ブラック企業における負の連鎖に陥らないためにはどうすればいいのでしょうか。以下では、毎日上司に怒号を浴びせられながらも、何とか転職に成功したAさん(30代、保険営業)の行ったことをまとめました。

ブラック企業の特徴を知る

まず、ブラック企業がどんなものかを知ることが大切です。とくに転職経験のない人は、自分が働く会社以外の正当な環境を知る機会が少ないため、自分の劣悪環境に気づきにくい傾向があります。

自分のキャリア軸をしっかり持つ

世の中は、自分の理想とする仕事や働き方を実現しやすい方向に動いています。しかし、自分の理想がなければ自分の時間の使い方を会社に制御されてしまうかもしれません。ブラック企業では、この制御が不当な方向に向くのです。自分のキャリアを自分軸で動かすために、ぜひキャリアプランを作ってみましょう。

コロナ禍の今こそキャリアプランを考えよう

キャリアプランとは、自分が望む将来の理想像を設定して、その実現のために「これからどのような経験を重ねるべきか」「どのような知識・スキルを身につけていくのか」を直近の行動レベルまで落とし込む長期的な計画です。

キャリアプランの作り方

1. 人生のビジョン

仕事・家族・プライベートも含め、理想的なビジョンを描きます。

2. 実現に必要なものを具体化

ビジョンの実現に必要な知識・経験・スキルなどを具体化します。

3. 現状との差の把握と、差を埋める行動を考える

差を埋めるための資格取得やスキルアップなど、何をするかを考えます。

4. 行動の実行に適したキャリアパスを考える

昇進や異動、転職など上の3.の実行に相応しい職場やキャリアパスを考えます。

キャリアプランは、仕事だけではなく仕事を含めての生き方を考えることです。長引くコロナ禍で、将来に対する不安やストレスもますます深刻化しています。ブラック企業にいるため自分の時間がとれず、キャリアプランどころではない…と嘆かれる人も多いと思います。そんな方のために、厚生労働省から「ジョブ・カード」というキャリア・プランシートが用意されています(※2(https://jobcard.mhlw.go.jp/index.html))。

「ジョブ・カード」を活用すれば、質問に答えていきながらキャリアプランを作成することができます。人生を棚卸することで今まで気づかなかった強みや希望が明確になり、自己分析することでスキルを整理することができます。

自分理解を深め、自信を取り戻せるツールとしても非常に有効です。

退職代行サービスに頼るのもアリ!

ブラック企業の場合、辞意を伝えても辞めさせてもらえないケースもあるようです。自信や自己肯定感が蝕まれている状態では、恐怖心からいい出せない人もいるでしょう。

最近は、退職者に代わって辞意を会社に伝えたり、退職届や貸与品を郵送で返却してくれたりする退職代行サービスもあります。出社や接点を少なくしたい場合のひとつの手段かもしれません。ただし、業者ごとに料金やサービス内容に差があるため事前にしっかり確認した上での利用をおすすめします。

おわりに

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受け、私たちの生活は一変しました。これからの生き方を考える転機が到来しているともいえます。

働き方がますます多様化してくる中で、ブラック企業で我慢を続ける必要はありません。負の連鎖に陥る前に対処しましょう。転職も視野に入れつつ、退職が難航しそうなら退職代行サービスを活用してもいいかもしれません。

とはいえ、焦って逃げ出すだけの無計画な転職をすると、再びブラック企業に出会う確率も高まります。「ジョブ・カード」のような便利なツールを活用しつつキャリアプランをしっかり立てて、自分の軸を頼りにしながら理想のキャリアを築いていきたいですね。

参考

(※1)『確かめよう労働条件―「ブラック企業」ってどんな会社なの?-』厚生労働省(https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/qa/roudousya/zenpan/q4.html)
(※2)「ジョブ・カード制度総合サイト」厚生労働省(https://jobcard.mhlw.go.jp/index.html)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください