父の不倫から20年…「私のせい?」悩み続けた娘を救った“母が離婚しなかった理由”
LIMO / 2020年8月5日 20時45分
父の不倫から20年…「私のせい?」悩み続けた娘を救った“母が離婚しなかった理由”
ワイドショーや週刊誌をにぎわす、芸能界の不倫問題。赤裸々に暴露される内容に、世間も興味津々です。なかには誹謗中傷などのバッシングが原因で、活動自粛や引退など追い込まれていく芸能人も多いようです。また「不倫」=「離婚」という考えが定着しているのか、離婚を煽る発言がネット上でも多く見受けられます。
厚生労働省が2019年12月24日に発表した「令和元年(2019)人口動態統計の年間推計(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suikei19/dl/2019suikei.pdf)」によると、令和元年の「婚姻件数」583,000組に対し「離婚件数」は210,000 組となり、単純に計算をすると10組が結婚をすれば、3~4組は離婚するという結果になりました。
離婚自体が身近になり、不倫をされたらすぐに「離婚」を選択する夫婦も増えてきています。しかし不倫をされたからといって、離婚を選択しなかった夫婦もなかにはいるようです。その理由は一体何なのでしょうか?
20年前、父親が不倫
「20年前、父の不倫が発覚したときが一番の修羅場でした」という30歳のS子さん。普通の会社員だった父と専業主婦の母の3人で生活をしていたS子さんには、大きなわだかまりがあったそうです。
「私が10歳のときに、父の不倫が発覚しました。相手は飲み屋で働いている当時20代の女性だったと聞いています。父は仕事一筋で、授業参観や運動会に来てくれた思い出はありません。それでも、お金に困ったことがないのは、父のおかげだと思って感謝しています。」
仕事人間だった父は帰りも遅く、接待やゴルフなど一緒に過ごす時間があまりなかったそうです。今思えば、このときから不倫は続いていたのかもしれません。しかしまだ子どもだったS子さんは、どういう経緯で不倫がバレたのかは今でも知らないそうです。
「ある日、いつも通り遅く帰ってきた父と母が怒鳴りあっているのを偶然見ました。いつもは穏やかな母が鬼のように怒っていて、私は怖くなって、寝たふりをしていたのを覚えています。」
そのときの会話で、父が不倫をしていたことをなんとなく理解したS子さん。10歳ながら「家族がバラバラになるのではないか」と考え、泣きながら眠ったといいます。
離婚しなかった母…原因は私?
しかし、翌朝の母はいつもどおりの笑顔で、S子さんに接してくれたそうです。
「しかも私だけでなく、父にも今までどおり接していました。私に不倫のことを隠そうとしていたのか、私の前では不倫の話は一切ありませんでした。もちろん、離婚の話も聞いていません。何もなかったかのように、母は笑っていました。」
はじめは問題が大きくならず安心していたS子さんでしたが、成長するにしたがって不安の方が大きくなっていったそうです。『不倫』というものをちゃんと理解できる年になったころには、なぜ離婚しなかったのだろう?という疑問が湧いてきたといいます。
そして「もしかしたら、私がいたから離婚できなかったのでは」と思い悩むようになっていったのだとか。
悩み続けた日々
悩み続けるなかでも、母は変わらす笑顔で家族に接していたそうです。父もそれに応えるように、家にいる時間が増え、家族で出かけることが多くなったのだとか。
「はじめてキャンプに行ったのをよく覚えています。ものすごく楽しかったのですが、もしかしたら、両親は楽しくないのかも……と、変に勘ぐって落ち込んでしまいました。
家族でいることが『楽しい』と思うことは、母の我慢の上に成り立っているのではないかと、素直に楽しめない自分がいたのです。そして、私自身も結婚をして子どもを授かってから、その思いは強くなりました。」
S子さんは結婚したことによって、『母の立場』をより理解できるようになったといいます。子どものために父親はいた方がいい、子どもを育てるにはお金が必要だから離婚はしない方がいい……と、子ども(私)のために結婚生活を続けたのではないか。
長年悩み続けたS子さんは、勇気を振り絞って【母が離婚をしなかった理由】をついに聞いたそうです。
母が離婚しなかった本当の理由
「母に離婚をしなかった理由を聞いたときは、とても驚いていました。でも、私の思いをきいてウンウンと頷いたり、それは違う!と首を横に振ったりしながら最後まで聞いてくれました。」
そして、最後まで話を聞いた母がはじめて「なぜ離婚を選択しなかったのか」を教えてくれたそう。それは、S子さんの心を軽くする言葉だったようです。
「母は『それでも、“お父さんが好きだったから”だよ』といって笑っていました。毎日、家族として過ごせることが嬉しかったから、毎日笑顔でいられたんだといわれて、やっと肩の荷が下りた気がしました。」
気がつけば父も家族で過ごすようになり、S子さんも幸せだったといいます。しかしその幸せは「母の我慢」があるからだと思いこんでいました。大人になってやっと家族の幸せを噛みしめることができるようになったそうです。今ではS子さんの子どもの良きおじいちゃん、おばあちゃんとなって親子3世代で仲よく過ごしているそうです。
「不倫」はときとして、子どもの心も傷つけてしまいます。本当の幸せを見失わないためにも、よく考えて行動をしてもらいたいですね。
【参照】
厚生労働省「令和元年(2019)人口動態統計の年間推計(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suikei19/dl/2019suikei.pdf)」
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