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みんなの「子どものおこづかい」はいくら?金銭感覚を養う「おこづかいのあげ方」4ステップ

LIMO / 2020年8月10日 19時45分

みんなの「子どものおこづかい」はいくら?金銭感覚を養う「おこづかいのあげ方」4ステップ

みんなの「子どものおこづかい」はいくら?金銭感覚を養う「おこづかいのあげ方」4ステップ

金銭感覚が合わないために結婚に失敗したり、金銭感覚の乱れによって信頼を失うなど、金銭感覚が人生に与える影響は思った以上に大きいものです。しかし、大人になってから金銭感覚を変えることは大変困難です。子どものうちからしっかりとした金銭感覚を身に付けておくことがとても大切です。

そのためにはどんなことをしたらいいのか、子どものお金教育についてお伝えします。

おこづかいのあげ方

おこづかいはどのようにしてあげていますか?また、金額も気になりますよね。

金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)」(https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/kodomo_chosa/2015/)(2015年度)によると、小学生のおこづかいのあげ方(もらい方)は、低学年では「ときどき」あげるが6割近くとなり、学年が上がるに従って減っていきます。一方で「月に1回」あげるは学年が上がるに従って増えていき、高学年では45%となりトップになります。あげ方にルールができてくるようです(表参照)。

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拡大する(/mwimgs/3/6/-/img_36491b1ea64e47ff26e8957cb9d58bbe107133.jpg)

小学生のおこづかいのもらい方(金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)2015年度調査をもとに筆者作成)

次に、おこづかいの金額です。月に1回の平均値は低学年から高学年まで1,000円前後となっており、中央値は低学年と中学年が500円、高学年は1,000円となっています。

概ね、小学生の場合は月に1,000円が相場のようです(表参照)。

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拡大する(/mwimgs/f/7/-/img_f70a11d12ca64b5855b92e3097e341f79801.png)

小学生のおこづかいの額(金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)2015年度調査をもとに筆者作成)

(※中央値は回答金額を上位から下位に並べた場合に中位(真ん中)に位置する値)

小学生の低学年では、おこづかいを月に1回あげたとしても、自分で管理するにはまだ難しい時期なので、その都度あげる方がいいかもしれません。学年があがってお金を自分で管理できるようになったら、月に1回渡す方法へ移行するとよいでしょう。

中には、おこづかい制にはせず、何かお手伝いや作業をしたら、お金をあげるやり方をしているご家庭もあります。この方法は小さいうちから、お金を稼ぐという感覚を身に付けられるメリットがありますが、逆にいえば、お金をもらわないとお手伝いをしないという姿勢を植え付けてしまう可能性があります。お手伝いとは、心地よく暮らすための作業を家族みんなで役割分担していることと理解した方が良いと思います。

ただ、おこづかいはあげた上で、足りない分を稼ぐために、家庭内で仕事を作って、その対価としてお金を渡すという方法はあってもいいと思います。その場合、普段のお手伝いとは別に仕事を作るといいでしょう

お金を管理させる

貯金箱や大きめの財布を用意して、子どもにお金を管理させましょう。月に1回のおこづかいはその中に入れて貯めていきます。何かほしいものがあったら、その貯めたお金から払うようにしましょう。

おこづかい帳をつける

お金を管理するためには、数字で今いくらあるのか把握できるように、おこづかい帳をつけさせましょう。項目は、入ってきたお金、使ったお金、残ったお金の3項目に日付と何に使ったかを書く欄を設けます(表参照)。

<おこづかい帳>

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拡大する(/mwimgs/6/7/-/img_67300ec5ddc1d35d61ff34fc906d5e598482.png)

ものの値段を知る

最初は、ものの値段がよくわかりませんから、子どもと一緒に買い物に行くことをおすすめします。そこで、子どもと一緒に値段を確認しながら品物をかごに入れていきます。

また食品棚などを見てまわるだけでも勉強になります。ある程度の年齢になったら、子どもに買い物を任せてみるのもいいですね。1,000円渡して予算内で買ってくるなど、工夫が必要な状況を作ってみるといいでしょう。

このようにものの値段が分かってくると、今までおねだりしていたものの価値が分かってきます。欲しいものを買えばおこづかいが減る、おこづかいが減れば次の欲しいものが買えない、といった当たり前のことを体験で覚えさせましょう。

時には1回のおこづかいでは足りない大きな金額のものを買うために、おこづかいを数カ月分貯めることに挑戦してみるといいでしょう。こうした過程で子どもは欲望をコントロールすることを覚えます。

先取り貯金をさせてみる

さて、おこづかい帳を付けられるようになったら、少しレベルアップさせて、先取り貯金をやってみましょう。たとえば、3,000円するおもちゃを買う目標を立てた場合、3カ月分のおこづかいを貯めなければなりません。

その間、他のすべてのものを我慢して、最短で達成させる方法もいいのですが、うまくいかない場合も多いでしょう。そこで、1,000円のおこづかいをもらったら、最初に半分の500円を取って、その3,000円のおもちゃのために貯金をして、残りの500円をいつもどおりのおこづかいにすれば、達成までに6カ月はかかるけれども、無理せずに続けることができます。

先取り貯金分は親が責任を持って預かるというのもいいですね。先月の頑張りによって、残ったお金が多くなったら、今月は全額を先取り貯金に回して、期間を短縮させることもできます。先取り貯金にまわしたものには絶対手を付けないというルールが守れれば、あとは子どもにすべて任せましょう。

晴れて3,000円が貯まって、その欲しかったおもちゃを手にした時の達成感は、他に代えがたい成功体験となります。

結果を引き受けさせる

買い物の失敗は大人でもよくあること、子どもならなおさらです。しかし、買ったものが失敗したからといって、代わりのものをすぐに買ってあげることはやめましょう。それよりも、買う前に一緒になって検討してあげることが大事です。

「本当に欲しいものか」「これよりあれの方がいいと思う」など、経験値からのアドバイスをしてもいいでしょう。ただし、最終決定は子どもにさせて、その結果を引き受けさせます。買い物に失敗して、おこづかいが減ったことを悔やむ経験をすれば、次に買う時は慎重になります。

可哀そうだからといって、この失敗して悔やむ機会を奪ってしまうとお金を大事にしなくなってしまうのはもとより、ものを選び取る能力が育たなくなります。子どもの頃の失敗の経験は、大人になってからの大きな失敗を防いでくれます。

最後に

子どものうちからしっかりとした金銭感覚を身に付けさせるためには、まずは大人がいい見本を見せてあげることでしょう。普段の買い物に子どもを連れていき、一緒に見てまわることで物価について学ぶことができます。

また、おこづかいをあげられるのは、「親が働いてお金を得ているから」ということを知ってもらうために、どんな仕事をしているのかを子どもに話して聞かせることも大事です。親の職場見学などができるといいですね。こんな仕事をするとこのくらい給料がもらえるという話をしていけば、子どもの職業選択にもつながっていきます。ただし、親の守備範囲の話だけになりがちなので、親戚のおじさん、おばさんの職業の話をしたり、本やテレビ、ネットなども活用して、多くの選択肢が提示できるといいでしょう。

働くことでお金を得て、お金を消費することで、私たちの暮らしが成り立っていることを、子どものうちから小さな体験の積み重ねによって学ぶことができれば、しっかりした金銭感覚を身に付けることができるでしょう。

参考

「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)」知るぽると(https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/kodomo_chosa/2015/)
「お金のしつけ ─ 家庭・子ども」知るぽると(https://www.shiruporuto.jp/public/family/training/)

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