コロナ禍に株デビューした人たち。今が「投資のチャンス」と思った理由
LIMO / 2020年8月13日 20時0分
![コロナ禍に株デビューした人たち。今が「投資のチャンス」と思った理由](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_18719_0-small.jpg)
コロナ禍に株デビューした人たち。今が「投資のチャンス」と思った理由
数あるコロナ禍のニュースの中で「証券会社の口座を開設する人が急増」という見出しを覚えているもいると思います。実は、新型コロナウイルスに対する危機感が国内でも高まってきた2020年2月後半から、証券会社の多くが従来以上の新規口座開設数を記録しているのです。
逆に言えば、この危機を良いきっかけだと捉え、実際に投資を始める人が増えたということ。そんなコロナ禍で投資デビューした20代、30代の若者たちに「投資のチャンス」だと感じた出来事について聞いてみました。
株価が下がったときに買っておけば儲かる
IT企業で営業の仕事をしている20代男性のAさん。会社は緊急事態宣言直前から本格的に在宅勤務へ移行し、7月以降は週に2、3回の出社と在宅勤務をミックスした状態で働いていると言います。
そんなAさんも3月初旬にネット証券の口座を開設し、投資デビューを果たしていました。「あの頃は国民みんなが不安になって、国内の経済活動がガクッと縮小するんじゃないかと思っていたと思う。過去にも何度かそういうことがあったけれど、そういう出来事の後には基本的に株価は上がっているから、今のうちに買っておくほうがいいかと思った」と語ります。
「前々から投資に興味はあった。20代後半になって給料は人並みだと思うが、満足しているわけではない。でも給料は簡単には上がらない。だったら投資をして少しでもお金を増やしたいと思っていた。FXは怖いイメージがあるけれど、社会人サークルの年上の知り合いが株をやっていると言っていて、話を聞いてみたら『株ならそこまで怖くないんじゃないか』と思った」のだそう。
「信用取引に手を出さない限りは、株価がゼロになる可能性はあってもマイナスにはならない。だったらいいか、と思って最初は2万円~3万円で買える株を探してとりあえず購入。あまり事前に勉強をしたわけじゃないけれど、購入を考えたのはある程度事業内容を知っている企業だったし、チャートを見たらかなり株価が下がっていたから、あとは上がるだけだなと思って買ってみた」と話すAさん。
コロナ禍で投資を始めた多くの人が「今株価が下がっているから買い時かも」と思ったのではないでしょうか。Aさんのように前から興味があったという人たちが、「コロナ禍」という一つの大きなきっかけで投資を始めたようでした。
ニュースを見て「それなら自分も」と思った
電機メーカーで働く20代のBさんは、「自分はみんなよりも投資デビューが遅かったと思う」と話します。聞けばBさんは、証券会社の口座開設者が急増しているというニュースを見てから口座開設の申し込みをしたのだそう。
「コロナ禍自体がチャンスだと感じたというよりは、証券口座を開設している人が増えているというニュースを見て、『それならいいきっかけだし、やってみようかな』と。『ほかの人がやっているなら自分も』と思ってしまうのは、けっこう日本人に多いと思う。もちろん色々と考えた上で、敢えてコロナ禍に投資を始める人もいるのかもしれないけれど、自分の場合はそんなに戦略的ではない」と話します。
ほかの人もそうしているよ、と言われると自分もやったほうがいいのかも…と思うことはあるでしょう。Bさんもそのタイプだったようですが、そのままのんびり株式投資を続けていると言っていました。
身近な企業が苦境に陥っているのを見て
性格の悪い話かもしれないけれど、と前置きをして話してくれたのは設計関係の仕事をしている20代女性のCさんです。「取引先の企業の多くがコロナ禍で苦境に立たされてしまって、『株価も下がっているから、うちの株買っといてよ』と冗談めかして言われていたときに、ある意味チャンスなのかなと思ってしまった」と笑います。
「身近に証券会社の友達がいたというのも大きくて、その子が『トランプさんが大統領になったときの大統領選のときも、いったん暴落したけれど直後から株価が上がった。先行き不安なときが一番株価が下がって、結果がどうであれ決まってしまえば株価は戻るんだよ』と言っていて、そんなもんなんだってびっくりしたのも心に残っていた」のだそう。
『もしかして、コロナ禍も先行き不安だから株価が下がっていて、この先ワクチンや特効薬が広まるようになったら元に戻るんじゃないかな』と思ったから」と話してくれました。
友人に「絶対に今始めたほうがいい!」と強く勧められて
最後は、友達に勧められたことがきっかけと言う30代女性の看護師、Dさんです。
「証券会社の人って、よく開業医のところに営業しに来るので、投資はお金持ちの娯楽なのかなと思っていたけれど、看護師仲間で話しているときに『絶対、今始めたほうがいいよ!』と強く言われた。なんとなく話を聞いていると、今なら1000円とかでも始められるって言うし、とりあえず始めてみるのも悪くないかなと思った」とのこと。
「周囲にもお金を貯めている女性が多く、話を振ってみると『実は私もやってるよ』『医療系の会社なら知っているから買いやすい』とか『優待がお気に入りで化粧品メーカーの株を持っている』などという話がどんどん出てくる。『みんな意外とやっているんだな』ということがわかって、なんとなく始めた。でも、いいきっかけになった」と言います。
このように、周囲から勧められて投資に興味を持つという人もいるでしょう。身近なところに投資の先輩がいると、なにかと質問をしやすいというのもあります。Dさんは「今は投資を始めてよかったと思っている。みんなとの共通の話題も増えたし、これまであまり興味がなかった世間のニュースにも興味を持つようになった」と話してくれました。
おわりに
証券口座を開設したきっかけはさまざまでしたが、「やってみよう」と思ったときが投資のチャンスなのかもしれません。今はお金を銀行に預けているだけではなかなか増えない時代ですから、投資にチャレンジしてみるというのも一つの選択肢なのではないでしょうか。
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