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親世代とは違う!? 不景気の時代に育った若者たちの貯金、節約、投資観

LIMO / 2020年8月15日 20時15分

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親世代とは違う!? 不景気の時代に育った若者たちの貯金、節約、投資観

これまで投資や節約、貯金というのは、若者というより、その親世代以上の話題というイメージが強かったと思います。しかし最近では、若い世代も投資や貯金に対して積極的にチャレンジしているようです。今回は、20代~30代ので投資や貯金、節約に取り組んでいるという人に話を聞いてみました。

ゆとり世代、さとり世代だからこそのメリハリも

メーカー勤務の20代女性Aさんは、ゆとり世代だからこそ今の若者は節約や貯金に熱心なのではないかと語ります。「自分はゆとり世代と言われる年代。でも、そのくらいの年代ってちょうどバブルの終わったあとの不況の真っただ中に生まれて、家では『うちはお金がない』って言われて育った人が多いんじゃないかな」と言います。

「ゆとり世代と揶揄されることもあると思うけど、正直バブル世代よりはかなり堅実だと思うし財布の紐も固いと思う。バブル後の苦労話を親や上司から聞かされ続けたおかげで、『豊かな時代は長くは続かない』という意識が強いんじゃないか」と話すAさん。Aさんの周囲には、毎月の目標額を貯めて貯金している人が多いようです。

「事務の仕事だからお給料は少ないけれど、私も含め同僚もみんなしっかり貯めている。毎月の目標額を決めて、家賃を抑えるために自宅は駅から15分は歩くところだし、自炊もする。ゆとり世代って意外と堅実に生きている人が多いんじゃないかと思う」と話していました。

「若者のお酒離れとかタバコ離れ、クルマ離れとかいろいろ言われるけれど、それも堅実だからこそだと思う。お酒やタバコの過剰摂取で健康を害したら仕事や収入に影響するし、そもそも習慣的に買うものはお金がかかるので、そういう嗜好品とは距離を置いている。収入に見合わない高級車を見栄で買わないのも、車を持っていない男性をバカにしたりしないのも、身の丈に合う生活をすることが大事だとわかっているから」と、なかなか辛辣です。

そんなAさん自身は、「ネット銀行で少しでも利率の高い預金を探している。ATM手数料がかからないときにしかお金をおろさないし、手数料関係にはかなり気を遣っている。投資にはまだ手は出せていないけれど、毎週5000円と決めて食費を含む生活費は賄っているし、飲み会は月2回まで。しかも本当に行きたいと思う飲み会にしか行かない」のだそう。

「趣味はネットゲームだけれど課金金額の上限を決めているし、huluを契約して家で海外ドラマ三昧。化粧品もプチプラで洋服も制服がある会社なのでそこまで買わないから、かなり節約できていると思う。でも生活自体の満足度は高いかな」と笑って話してくれました。

投資に対して悪いイメージがあまりないので積極的

「偏見かもしれないけれど、いまの50代くらいの世代の人たちは投資に対してイマイチ積極的になれないようで、40代くらいまでなら割と積極的な人が多いんじゃないかな」と話すのは、金融機関で働く20代男性Bさんです。

「これも勝手な想像だけれど、バブル崩壊のあおりをモロに受けたのがいまの50代以上の人たちだし、投資自体に恐怖心みたいなものがある気がする。一方でいまの20代、30代ってそういう大きな恐怖をあまり経験してきていない。ライブドアショックとかリーマンショックとかあったけど、その頃は社会人じゃないからよくわからなかったし、いまはネット証券の台頭でかなり投資のハードルが下がったのもあるから、あまり抵抗感なく始められる人が多いのでは」と分析します。

「20代~30代は投資に対してネガティブなイメージがあまり大きくない反面、投資に充てられる余裕資金があまりない。でもそれって裏返せば給料が少ないし、中堅社員として働いていてもお給料が上がっていないということ。そういう状況にあきらめがあるからこそ『だったら投資でお金を増やそう』と思っている人も多い気がする。だから少額から投資できるモノが流行るし、意外といまの若者は積極的」と言います。

「自分は金融機関勤務だからもちろんルールに則って投資はしているけれど、周囲に友達や知り合いから『投資について教えて』と言われることも多い。少し教えてあげるとあとはネットを駆使して自分で調べる。『あの企業の株買ったよ』とかLINEで連絡くれたり、『つみたてNISA始めた』と報告してくれたりする。自分の親世代に投資の重要性を説くほうがよっぽど大変」と教えてくれました。

ちなみにBさんは、最近は不動産投資にも興味があると言います。「でも東京オリンピックが延期になってからは、ちょっと面倒で情報をあまり追っていない」とのこと。大学の同期の人たちと飲みに行ったときにはかなり積極的に投資やお金絡みの話をすると話してくれました。

趣味として節約、貯金、投資を楽しんでいる

「お金に関することが、もはや趣味になってきた」と話すのは、貿易関係の会社で事務の仕事をしている20代女性Cさんです。「いかに節約するか、どうやればいくら節約できるのかを考えるのが楽しい。ポイ活もしていて、毎月いくら分のポイントを貯められるかも楽しんでいる。スマホで1日に何度も残高を見てしまうし、投資も同じ世代の女性にしてはかなり積極的に取り組んでいる方だと思う」とのこと。

「投資結果や投資をしていて気づいたことをSNSでつぶやいたり投稿したりすると、投資仲間が集まってきて議論が始まったりするし、ポイ活の成果を投稿したら『こんな風にするといいよ』って教えてくれる人もいる。いままで趣味と呼べるものがなかったけれど、今は投資や節約、ポイ活のことをSNSに投稿するのが趣味かも」と笑います。

そんなCさんは株取引はもちろんのこと、FXにも少し取り組んでいると言います。「FXは株と違う難しさがあるけれど、夜とか株ができない時間帯にちょっと触るくらい。自分の中でマイルールを決めているから負けることはあってもそこまで大きな損は出ないし、お給料が少ない分を取り返しているって感じ。たまに投資家仲間とのオフ会にも行って、いろんな人といろんな投資の話をする。それがいい趣味になってきた」と話していました。

一方で、節約にも手を抜かないというCさん。「外での飲み会にはあまり行かないし、ちょっといいフレンチとかイタリアンが食べたいなって思ったらランチで行く。年に何度か、結婚記念日とか自分と夫の誕生日には外食をするけれど、基本は家で食べるし、節約レシピを探すのも楽しい」と話してくれました。

おわりに

若い世代の人たちも、意外と熱心に投資や節約に取り組んでいました。また、今回話を聞いた3人は、誰も我慢しているとか、頑張らなきゃという義務感を背負っているという感じはなく、投資や節約をポジティブに感じていることもわかりました。貯金や節約、投資には縁がなかったという人も、始められる範囲からチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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