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意外と少ない!? 20代〜60代の貯蓄額、老後資金への不安は尽きない…

LIMO / 2020年8月21日 8時0分

意外と少ない!? 20代〜60代の貯蓄額、老後資金への不安は尽きない…

意外と少ない!? 20代〜60代の貯蓄額、老後資金への不安は尽きない…

昨年話題になった「老後資金2,000万円問題」をきっかけに、老後に向けての貯蓄に不安を持っている方も多いのではないでしょうか。

老後資産や貯蓄額というのは非常にデリケートな話題で、会社の同僚やご近所さんなどと気軽に話す機会も少ないだけに、今の自分の貯蓄で老後の生活を十分にやりくりできるかどうかの判断はなかなか難しいものです。そこで今回は、そんな気になる年齢別の資産形成や貯蓄状況について、調査データを元に紹介していきたいと思います。

老後資金に不安を感じている人は8割近く?

今年5月に、ソーシャルレンディングを展開している株式会社LENDEXが、投資をしている40代後半~60代の男女を対象に行った「老後に向けた資産形成に関する調査」によると、老後資金に不安を感じている人は全体の約8割にも上りました。

この調査は、シニアを目前にひかえた投資経験者を対象としており、もともと資産運用や老後のための資産形成に関心が高い層であることが想定されます。そのような方々でも、老後の資金に不安は尽きないということは、非常に興味深い結果ですね。

定年前後の年代の金融資産保有額はどのくらい?

次に、2019年11月に金融広報中央委員会が公表した「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯調査)」を見てみましょう。同調査では、世帯主の年齢別の金融資産保有額の中央値※(金融資産非保有世帯を含む)が報告されています。

それによると、各世代の中央値と金融資産非保有世帯の割合は以下の表の通りでした。なお、金融資産には預貯金(運用のためや将来に備えて蓄えている部分)のほか、保険、有価証券、その他金融商品が含まれています。

※中央値とは、調査対象世帯を保有額の少ない順に並べたときに、真ん中に位置する世帯の金融資産保有額のこと。

世帯主の年齢別 金融資産保有額(二人以上世帯)

(/mwimgs/c/1/-/img_c1ba7c96dc61514a3da22626fc9ba32f71284.jpg)

拡大する(/mwimgs/c/1/-/img_c1ba7c96dc61514a3da22626fc9ba32f71284.jpg)

出典:「2019年 家計の金融行動に関する調査」を参考に編集部作成

このように、仕事をリタイアして老後生活に突入する年齢を目前にしている50歳代でも、金融資産保有額の中央値は600万円、そして約2割の世帯は金融資産を持たない状態だということがわかります。

株や投資信託などで資産運用をしていたり、まとまった退職金が期待できるケースなど、将来的に得られると見込まれる何らかの資金があれば良いのですが、そうでない場合には定年後にも仕事に就くなどして、必要な分の収入を確保していかなければならない可能性も出てくるでしょう。

2020年の目標貯蓄額は「100万円以上200万円未満」が最多

「老後は悠々自適に暮らしたい」と思っている方は、仕事を辞めるまでに毎年どれくらいの貯蓄ができるかにかかっています。2020年も残すところ半年を切りましたが、みなさんは新年に立てた目標通りの貯蓄ができているでしょうか?

昨年12月に株式会社じぶん銀行が行った「資産運用に関するアンケート」の中では、2020年の1年間で目標とする貯蓄額について聞いており、その中で最も多かった回答は、「100万以上200万円未満(26.6%)」でした。次に「50万円以上100万円未満(24.2%)」と続いており、約半数の人が2020年の間に50万円~200万円ほど貯蓄を増やそうと計画していたことがわかります。

特に今年は2020年という節目の年のため、年初には「頑張って貯蓄しよう!」と張り切っていた方も、新型コロナウイルスの影響を受け、現状は思うように貯蓄が増えていないという人も少なくないかもしれませんね。かくいう筆者も、今年の目標としている貯蓄額に対する実際の貯蓄額は散々なものです(具体的な金額は控えさせてください…)。

もし、目標通りに貯蓄できたとしても…?

では仮に、もし年初に多くの人が目標としていた下限50万円の貯蓄が毎年継続できていたとしたら、どうなるのでしょうか。今年のコロナ禍からもわかるように、子供の学費や親の介護など、人生には想定外の出来事はつきもので、毎年50万円貯めるのはそう簡単なことではありません。

また、仮に30歳から65歳まで毎年50万円ずつコツコツと増やしていったとしても、50万円×35年=1,750万円と、いわゆる「老後資金2,000万円」には届かないのです。

毎年いくら貯めるかを決める際、自分の収入からどれくらい貯蓄に回せるかを考えるのも一つの方法ですが、老後に必要な金額から逆算した毎年の貯蓄額を確認してみることも大切です。その際には、老後にどんな暮らしをするかも想定したうえで、必要額を考えることになります。

そして、足りない金額については資産運用で増やしていくという選択肢も、現実的に検討していく必要がありそうです。

おわりに

「老後2,000万円問題」とともに資産運用の必要性が注目されていますが、前述の株式会社じぶん銀行の調査でも「資産運用を行っていますか」という問いに対し、「行っている(37.6%)」「行っていない(62.4%)」となっており、まだまだ資産運用には手が出ないという方が多数派のようです。

普段は忙しい方も今回の「おうち時間」を機会に、将来の資産形成についてじっくり考えてみるのも良いかもしれませんね。

【参考】
・株式会社LENDEX「老後に向けた資産形成に関する調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000053175.html)」
・金融広報中央委員会(知るぽると)「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯調査)(https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/yoron/futari/2019/)」
・株式会社じぶん銀行「資産運用に関するアンケート(https://www.jibunbank.co.jp/corporate/news/2020/pdf/news_20200115_01.pdf)」

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