「離婚とお金」離婚を考えるのならやっておくべき10のこと
LIMO / 2020年8月25日 10時45分
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「離婚とお金」離婚を考えるのならやっておくべき10のこと
離婚には、配偶者との話し合いや名義変更などの手続きにかかる労力のほか、ある程度のまとまったお金も必要です。特に子供が小さいうちは、離婚するまでに準備が必要なことがたくさんあります。
今回は、筆者自身や身の回りのシングルマザーたちの体験をもとに、離婚までにやっておくべき10のことをまとめてみました。
離婚までにやっておくべきこと・金銭編
まずは、離婚を決意してから離婚が成立し、その後、生活していくのに必要なお金に関する5つの事柄です。
1. 離婚にかかる費用を明確にしておく
離婚前から別居をする場合には、別居費用が必要です。また、DVやモラハラが原因の離婚だったり、財産分与を明確にするために弁護士や探偵への依頼が必要な場合には費用が発生します。
弁護士費用は財産分与や養育費の額によって変動するため、事前に大体の金額を確認しておくと安心です。離婚の話がこじれることも考えて、別居や弁護士等の費用は多めに準備しておきましょう。
2. 離婚時にもらえる財産を把握する
離婚後の生活を具体的にイメージするためにも、お互いの貯金や貯蓄型の生命保険、不動産などの財産がある場合には「どのくらいもらえるのか」「何をもらえるのか」を調べて把握しておきましょう。
ちなみに、住宅ローンやマイカーローンなど、夫婦が共同生活をするために借りたお金(負債)がある場合には、それも財産分与の対象となるため注意が必要です。
すぐに分けられる現金以外の財産分与が発生する場合には話がややこしくなることも多いので、弁護士など専門家に依頼することをおすすめします。また、不動産の名義変更が発生する場合には手続き費用を把握し、準備しておきましょう。
3. 離婚後2年間の生活費を計算する
住宅ローンの返済が残っている場合には、不動産を売って財産分与をしても、手元に残るお金はスズメの涙もしくは借金です。
ある程度の預貯金がなければ、自身や子供の病気・ケガで、すぐにお金が足りなくなってしまいます。離婚後の約2年間の生活費を計算し、そのうちの3か月分ぐらいは余剰資金として準備できるよう、財産分与できる貯金額を増やしておきたいものです。
4. 養育費を確実にもらえるよう準備する
離婚するときには「養育費を支払う」と約束をしても、年月が経つにつれて支払われなくなっていくケースが少なくありません。
子供たちを育てていくには、紙オムツやミルク代、習い事に塾費など、年齢に応じてたくさんのお金がかかります。弁護士に依頼したり公正証書を作成したりして、養育費をきちんと支払ってもらえるよう手続きしておきましょう。
5. 離婚後の生活をシビアに考えること
養育者の所得が一定水準以下のシングル家庭の場合、保育園の料金が無料になったり、18歳まで(注1)の子供がいる場合には児童扶養手当をもらえたりします。
ただし、離婚後ではなく、前年や前々年度の収入をもとに計算することがほとんどなので、ひとり親向けの支援がすぐに受けられるわけではありません。離婚前に想像しているよりも過酷なことが多いので、かなりシビアに考えておきましょう。
注1:18歳の誕生日以降の最初の3月31日まで。
離婚までにやっておくべきこと・生活編
次に挙げるのは、離婚後の生活のために準備しておきたい5つの事柄です。
1. 離婚後の保育について考える
保育園によっては、子供の体調や感染予防のために体温が37度を少し超えると「お迎えコール」があります。しかし、子供が37度ちょっとの体温になることはそうめずらしいことではないので、ちょくちょく呼び出されることになります。
その結果、パートのシフトに組み込んでもらえなかったり、職場での居心地が悪くなったりして、夜の仕事に就かざるをえなくなるケースも少なくありません。
実家などに頼ることが難しい場合には、病気中や回復期の子供を預かってくれる病児保育や、地域の支援員などのサポートを受けられるか、事前に調べておきましょう。
2. 小学生の放課後について考える
最近では高学年の小学生が巻き込まれる事件も多く、帰宅後1人になる「カギっ子」には不安が大きいというママも多いようです。
離婚後も、いま通っている小学校にそのまま登校する場合には、学校や学童保育に事情を話して、途中入所できないか相談してみましょう。
また、学校周辺の学習塾やそろばん教室などでは、学習が終わったあと親が迎えに来るまで過ごすことができるスペースを確保しているケースもあります。ママ友や学校の先生などに尋ねてみましょう。
3. 名義変更が必要なものを明確にしておく
離婚に伴って名義変更が必要になるものがたくさんあります。不動産や銀行口座、生命保険、児童手当などのように急ぐものもありますし、それほど急がないものもありますが、できればまとめて変更しておきましょう。
そうやって手続きをしても、意外とあとからやり残しがポロポロと出てくるものです。何度も休みを取ることが難しい会社勤めなどの場合には、手続きをしに回る順番についても決めておくといいでしょう。
4. 資格を取得しておく
離婚後は自分の収入だけが頼りになるため、離婚が頭をかすめたら、安定した収入が得られるような資格を取得しておくことも考えましょう。たとえば看護師、介護福祉士、理学療法士、作業療法士などです。
また、子供がまだ小さい場合には、リモートでの仕事が可能なライターやゲームテスターなどを副業から始め、次第に本業として食べていけるようにするのもひとつの手と言えます。
ひとり親を対象として、月々10万円(注2)の給付を受けながら資格を取得する高等職業訓練促進給付金や教育訓練費の一部が補助される自立支援給付金などの制度もあるので、条件にあてはまる場合は活用してみましょう。
注2:市町村民税非課税世帯の場合。市町村民税課税世帯は月額70,500円。
【参考】「母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業の実施について(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000062986.html)」(厚生労働省)
5. 夫婦型の医療保険は要注意
夫婦型の医療保険に入っている場合、離婚した時点で「一緒に保険に入れる条件に当てはまらなくなってしまう」ため、保障がなくなってしまいます。そのため、夫婦それぞれで加入するようにしておくのが無難です。
おわりに
男女を問わず、いままで2馬力だったものが1馬力になることを考えると、仕事や子育て、収入面などに大きな影響があることは否めません。離婚前にやれるだけのことをして、離婚後の生活が少しでもラクになるよう準備しておきましょう。
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