「イクメン」に嫌悪感を抱く母親たち。その理由
LIMO / 2020年8月27日 10時0分
![「イクメン」に嫌悪感を抱く母親たち。その理由](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_18960_0-small.jpg)
「イクメン」に嫌悪感を抱く母親たち。その理由
育児を率先して行う父親のことを「イクメン」と呼んだりしますが、筆者の周りにはイクメンに対して厳しい意見を持っている女性が少なくありません。
イクメン男性の中には「精一杯頑張っているのになぜ批判されるのか?」と思われるかもしれませんが、ここでご紹介する実話は多くの母親たちが一度は感じたことがある想いと言っても過言ではありません。
「旦那のことをイクメンと言われるとイラっとする」「男性だけイクメン扱いでずるい!」と感じている母親のリアルな声をお届けします!
育児を「手伝う」って何?
赤ちゃんのオムツを替えたりお風呂に入れたり、イクメンと呼ばれる父親の中には「俺は精一杯育児を手伝っている」と考えている人もいます。しかし、母親からしてみると、そのすべては当たり前で日常的に行うことです。
そもそも「手伝う」という考え方に嫌悪感を抱く母親も少なくありません。なぜなら、生まれた子どもに対する責任は母親が一人で負っているのではなく、父親にも負う義務があるから。
それなのに、育児に対して「手伝う」という心構えしか持っていない父親に、イラっとしてしまう母親をたくさん見てきました。
しかも、そのような生半可な気持ちの父親が世間で「イクメンですね」とちやほやされている姿を見ると、やるせなくなってしまう女性もいるでしょう。
なぜ「夜泣きの対応」はほぼ母親なのか?
赤ちゃんが生まれてから、少なくとも数カ月の間は父親との接触よりも母親との接触の方が濃厚になるのが一般的。
触れ慣れている母親の方がより安心できるし赤ちゃんも気持ちよく過ごせる場合もありますが、夜泣きに対して「母親が対応して当たり前」という考えを持っている男性が多いことに驚愕した経験があります。
筆者の知人は妊娠してから会社を辞め、専業主婦になりました。その知人の夫は育児に対して比較的協力的でしたが、なぜだか夜泣き対応への関心はゼロ。
母親が寝不足の中で赤ちゃんのお世話をしていてもいびきをかいて爆睡し、赤ちゃんが泣き止まないと「うるさい!黙れ!」と罵声を浴びせるのだとか…。
普段は人当たりも良く、ご近所では「イクメン」で通っている夫だけあり、夜中の激変ぶりにショックを受けているようでした。
この夫婦のように、筆者の周りでは「夜泣き対応は母親メイン」という家庭が少なくありません。夜泣き対応は、体力的にも精神的にも大きな負担がかかるものです。そのため、産後間もなくで体調が万全に整っていない母親にすべてを任せるのではなく、できるだけ父親がフォローしてあげて欲しいと感じるのです。
「ウンチは無理」って何?
とある教育番組を見ていたときのこと。夫婦揃って育児方針を伝えたり、司会者から様々な質問を受けたりしていました。
その中で、父親が「赤ちゃんのお世話でNGなところ」という質問を受け、多くの父親が「おしっこのオムツは替えられるけどウンチは無理です」と答えていました。それを見た筆者は、もちろん絶句!
「え?ウンチは無理ってどういうこと?じゃあ誰がキレイにしてあげるの?」「自分の子どもなのにウンチは無理って…」という考えが頭の中で巡り、言葉は悪いですが「こんな人が自分の夫でなくて良かった」と心底思ったものです。
その教育番組に出演されていたご夫婦はしっかりと自分の子どもに向き合っている印象を受け、いわゆる「イクメン」の部類なのでしょう。
では、そのようなイクメンがなぜ「我が子のウンチオムツ」を替えられないのか?それは本当にイクメンと言えるのでしょうか。世間一般的にはイクメンと見られていても、蓋を開けてみるとそうではないこともあるのだな…と実感させられた一件でした。
イクメンとは?
筆者が思うイクメンとは、育児を母親任せにするのではなく、母親とともに協力できる父親です。そんなイクメンが増えて欲しいと感じる反面、イクメンという言葉に強い嫌悪感を覚えているのも事実。
なぜなら、同じ育児をしていても「母親なら当たり前」と考えられるのに対して、父親なら「イクメン」ともてはやされるから。なぜ母親はやって当たり前なのか?なぜ父親は少しやっただけでイクメン扱いになるのか?
その答えは日本の歴史的背景や教育の影響も多大にありますが、幸か不幸か、現在は超情報社会。自分の生き方は自分で決められるし、海外の情報だってインターネットで簡単に入手できます。
これからの世界を担っていくのは、紛れもない私たちの子どもたちです。その子どもたちをどのように育てるのかによって、世界の未来は変わっていくとも考えられるでしょう。
イクメンという形だけの響きに酔いしれるのも心地の良いことかもしれませんが、未来を担う子どもたちをどのように育てていくのかについて、今一度真剣に考えてみても良いかもしれませんね。
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