コロナ禍でのハレの日。七五三は家族だけ、運動会に祖父母NGの縮小モードに?
LIMO / 2020年9月8日 12時15分
![コロナ禍でのハレの日。七五三は家族だけ、運動会に祖父母NGの縮小モードに?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_19191_0-small.jpg)
コロナ禍でのハレの日。七五三は家族だけ、運動会に祖父母NGの縮小モードに?
すでに半年が過ぎようとするコロナ禍。春の休校騒動から始まり、現在もなお多くの人々の生活に影響を与えています。特に学生や園児たちにとってその学年は一度きりで、そうなるとその時行うはずだった行事も中止や延期、規模を縮小しておこなっていたりと例年のような思いで作りができない場合も。
本来、秋はさまざまな行事が行われるシーズンです。しかし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により「通常通り」できない事態が多数発生しています。
その影響から家族間でギスギスした問題も発生しているようなのです。
一生に一度の七五三。7割の保護者が不安を感じる
ピクスタ株式会社が2020年8月に発表した「コロナ禍における七五三撮影に関する意識調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000117.000008963.html)」によりますと、「七五三の実施にあたっての心境」という質問に「非常に心配(25.5%)」「やや心配(43.6%)」と回答。約7割の保護者が七五三の実施に憂慮していることがわかりました。
とはいえ、七五三の記念撮影に関して質問をすると「これから撮影を行う予定(29.1%)」「コロナの影響を見ながら撮影の実施を検討する予定(34.5%)」と、撮影に対して前向きに検討している人が63.6%にのぼる結果に。「コロナの影響を見て、今年は撮影を断念する予定」と回答したのは12.7%と少数派のようです。
とはいえ「実施する」と一言にいってもただ例年のようにおこなうわけではありません。調査によると「3密を避けるために、七五三のピーク時期(11月)や休日(土日祝)を避ける等、対策するか」という質問に対し、「まだ考えられない(40.0%)」が最多の回答に。逆に「ずらす予定はない(1.8%)と例年通りにすると回答した人はわずかな結果になりました。みなさん、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行具合を見ながら柔軟に対応していこうという姿勢が見て取れます。
また、対策を取っているのは参拝する側だけではないようです。太宰府天満宮の公式ホームページ「七五三期間について(https://www.dazaifutenmangu.or.jp/info/detail/829)」によりますと、今年は密集を回避するため七五三のお祝いを9月1日から12月初旬まで延長することを決定。その他の神社などもそういった対応をおこなっており、今年は各地で「七五三の分散化」が予想されます。
祖父母の健康を考えるからこそ「呼ばない」選択
また、同調査では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を比較的受けやすいとされる高齢者である祖父母を招くことに対しどう考えているかを質問。「とても不安(47.3%)」「やや不安(36.4%)」と8割以上の人が祖父母を招くことに「不安」を感じていることがわかりました。
・「今年は子供が二人とも七五三に該当する年齢なので、昨年から家族みんなで『華やかにしたいね』と話していました。しかし、今回のコロナ禍で撮影自体メドが立っていません。ただ、お参りや撮影をするにしても祖父母は呼ばないかな、と夫と話しています。すごく楽しみにしてくれているし『お金のことは心配しなくていいから!』とまで言ってくれている義両親に対し『こないで』というのは気が重いです」
・「私の実家が遠いので、祖父母を招待するとなると大規模な異動をお願いしなくてはならず誘うのを躊躇しています。田舎に比べ東京はまだまだ感染者数も多いので、上京させてその後両親がご近所に何かいわれても申し訳ないし。実母は気にしないといっていますが、私は田舎の目が気になって仕方ありません」
・「こんな時世なので七五三は子供と親だけでやると伝えたところ『大げさにしなくても一日くらいどうってことないのに。そんなに私たちに来てほしくないの?』と姑にいわれました。コロナのことをあまり真剣に考えていない姑からすると、私が来てほしくない口実に使っているようにみえたようです」
親と同じかそれ以上に孫の成長を楽しみにしている祖父母。神社やスタジオが感染対策をしてくれたとしても、会食や大規模移動を伴う祖父母の参加を躊躇してしまうのはうなずけます。
運動会は祖父母NG!リスクを考え苦渋の選択をする園も
また、秋の行事といえば運動会もそろそろ各地で始まる頃ではないでしょうか。今年は春先におこなうことができなかった分、秋に開催するところも多くみられるようです。しかし、開催するからといって例年通りといかないのはどの行事も同じです。
・「幼稚園から『保護者は1名で』という通知が来ました。競技自体も簡素なものになるようなので仕方ないとは思いつつも、例年なら私の両親と姉も呼んで一族みんなで楽しめたのに。係の仕事もあるので夫ではなく私が参加しますが、娘は『パパやばあば、おばちゃんたちにも見てもらいたかった』とシュンとしています」
・「うちの園は『ご両親以外の見学はご遠慮ください』という連絡でした。夫が仕事で来れないので『祖母は大丈夫ですか?』と聞いたのですが『リスクの高い高齢者はご遠慮いただいております』との返答。その説明を義母にしたところ『融通のきかない園ね!』とムッとした表情に。私が決めたわけじゃないのに、嫌な空気になり悲しかったです」
イレギュラーな対応でギクシャク
一年に一度、一生に数回の行事は通常であっても気を使うものです。それが今年のような過去に経験のない年であれば、気疲れするのはなおさら。
子供に悲しい思いをさせたくない、安全におこないたい、そして祖父母にも心から理解してほしい。いろんな思いが詰まっていても、それらが必ずしも相手に理解してもらえることばかりではありません。
調査の通り、多くの人が対応に悩んでいるハレの日問題。お互いが大事な存在だからこそ生じる頭の痛い問題です。ただ、「相手を思っているからこそのベターな対応」であることを伝えることは大切なこと。「仕方ない」と切り捨てるのではなく、本当は一緒に過ごしたかった気持ちを添えてあげると、納得してもらえるのかもしれません。
【参照】
ピクスタ株式会社「コロナ禍における七五三撮影に関する意識調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000117.000008963.html)」
太宰府天満宮公式ホームページ「七五三期間について(https://www.dazaifutenmangu.or.jp/info/detail/829)」
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