還暦前に知っておきたい「老後資金の準備」のお話。生命保険の契約で注意すべき点とは?

LIMO / 2020年9月13日 11時45分

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還暦前に知っておきたい「老後資金の準備」のお話。生命保険の契約で注意すべき点とは?

老後資金を準備する手段として、個人年金保険などの生命保険を検討している方も多いのではないでしょうか。なかには「高い利回りが期待できそう」と、外貨建て生命保険が気になっている方も少なくないでしょう。そこで今回は、老後資金として生命保険を利用する際の注意点を詳しくみていきます。

外貨建て生命保険の相談は増加傾向

独立行政法人 国民生活センターは、2020年2月20日付けで「外貨建て生命保険の相談が増加しています!(http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20200220_2.html)」という報告書を公表しました。この報告書には、消費生活に関する相談情報を蓄積しているデータベース「PIO-NET」(パイオネット:全国消費生活情報ネットワークシステム)に登録された相談件数が示されています。

ここから、「外貨建て生命保険の相談件数と平均契約購入金額」をみてみましょう。2019年度の全体の相談件数は483件であり、そのうち70歳以上は243件、平均契約購入金額は957万円となっています。なお、2014年度の全体の相談件数は144件、うち70歳以上は70件、平均契約購入金額は938万円でした。

こうみると、外貨建て生命保険の相談件数はここ数年で3倍以上に増加しています。また、すべての年度に共通する点は、70歳以上の方からの相談が、全体の約半数、もしくは過半数であること。平均契約購入金額は、1,000万円前後を推移しています。老後資金の準備として生命保険を活用した結果、トラブルになってしまった高齢者が多いといえるでしょう。

知っておきたい「外貨建て保険の為替リスク」

では、具体的にどのような相談が寄せられているのでしょうか。さきほどの報告書をみると、「外貨建て生命保険を勧められクーリング・オフしたが、円高で損が出た」「元本保証と約束した上で契約したのに実際はそうではなく、すでに80万円ほどの損失が出ていた」といった内容が見受けられます。

そもそも外貨建て保険は、「毎月の支払いは円で行ない、それを保険会社がドルに変えて運用する」という仕組み。現在の日本の金利は非常に低いため、国内より高い金利で運用できるというメリットがあります。

その一方、円に戻す場合には為替リスクが発生します。為替レートによっては、思わぬ損失が出る可能性も。「いざ老後資金が必要になったとき、思ったよりお金が戻らなかった」という事態にならないよう、為替リスクや解約のタイミングの重要性を知っておくことが大切です。

販売員の話を鵜呑みにしない

生命保険に加入したきっかけとして、「銀行員に勧められたから」といった理由が多く挙げられます。ところが、なかには「あまりに熱心に勧誘するから信じて契約したが、損失が出た」「契約した金融機関が、実は代理店だった」という声も。

実際のところ、低金利や長引く不況により、本業より金融商品の販売に力を注いでいる銀行が増えています。そのため、顧客の利益より実績を優先させ、銀行にとって都合のいい商品を勧めるケースも珍しくありません。自分のやり方を振り返り、「実績欲しさに、保険会社や投信会社の下請けになっていた」「販売手数料を重視し、お客様は二の次だった」と感じている金融機関の職員も存在します。

これらを踏まえ、老後資金について考える際は、販売する側の話を鵜呑みにし過ぎないよう注意しておきましょう。もし勧誘されてもすぐには契約せず、時間を置いて慎重に検討することが重要です。

まとめ

生命保険には、元本割れリスクがある商品も存在します。「老後資金を用意する目的で生命保険に入っていたのに、必要なときに思ったほどお金が戻ってこなかった…」と後悔しないためにも、「外貨建ての金融商品なのか」「元本割れの可能性はあるのか」といった点を含んだうえで判断しましょう。

また、契約後は送付された保険証券などの書類を確認するのも忘れずに。不安に感じる点があれば、消費生活センターなどに相談する手もあります。第三者の意見を踏まえながら、自分の老後資金をしっかりと守りましょう。

【参考】
「外貨建て生命保険の相談が増加しています!(http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20200220_2.html)」独立行政法人 国民生活センター

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